沢木 優

1967年5月12日、福岡県大牟田市生まれ。
埼玉県出身。
血液型：B型。
LINX / 元THE POWERNUDE のドラマー。
パー...

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先日、リリースされました我々LINXのNew Digital Single『Time Is Slippin' Away』。
前々回に引き続き、今作の制作での拘りポイントなどを…。
今回は、MV撮影の話しを…。
その前に、この記事の写真の話しを…。
今作のジャケット画像、実は2018年にオーストラリアに行った際に、（訪豪の際にいつもお世話になっている）親友宅から、ボートで20分くらいのところにある無人島で撮ったものでした。
この南太平洋の荒々しい波と、人の手が入っていない大自然が圧倒的な迫力で、大好きな場所の1つなんです。
いつか使えるタイミングがあればなぁ…と思っていましたが、ついに出番がやってきました。
この時の天気がイマイチで海の色があまりキレイじゃなかったので、デザイナーの久保田に整えて貰い、イイ感じの画像に仕上げて貰いました。
だいぶ爽やかな感じになっていますが…(笑)。

では、本題へ…。
1つ前の記事で書いた“お金をかける＝良い作品になる”とは限らないという話し。
この撮影に於いては、お金をかける分だけ、より良い環境で作れると思うんですが、予算的にあまり投入出来ない状況だったので、じゃ～どうしようか!?と。
実は、一番悩ましい部分でした。
撮影場所って、かなり（費用が）かかるんですよねぇ。
これまでのライヴハウスで撮るのは、さすがに変化がないので、今回は当初から除外していました。

まぁ、ロック系のMVには鉄板のシチュエーションではありますが(笑)、そう言えばレコーディングシーンのMVって、まだ（自分らには）なかったなというコトで、今回はコレでいこう！と決めました。
ただ、撮影のためだけに、改めて機会を設けるほどの余裕がなかったもので、かなりの強行スケジュールでしたが、バックのレコーディング日に、そのスタジオで撮影をしました。

しかし！当日に初めてスタジオに行った際に、イメージしていたより（スタジオが）狭いコトが判明しまして…。
カメラマンの小林さんや、スーパーバイザーの久保田も、ココで撮れるのか!?と、だいぶ頭を抱えていましたが、そこは強者クリエイターの小林さん。
広角のレンズを駆使したり、あらゆる機材を駆使して、“大丈夫！イケます！”という心強い言葉を頂いて、撮影に突入しまして、気付けばノリノリで撮ってくれていました。
撮影前にレコーディングしたバックだけの音を、エンジニアさんがその場でラフMIXとしてまとめてくれまして、その音源を元にMV撮影を。

立場的には当然なんですが、自分は昼前にスタジオに入り、ドラムのレコーディング、そしてベースとギター録りのディレクションから、そのまま撮影…という長丁場だったので、なかなかの疲労でしたが、そこは集中！集中!!です。
各自がレコーディングで頑張ってくれたおかげで、予定していた時間よりも少し早く撮影に入れたのも大きかったかな。 トータル、15回くらいは撮影したような気が…。
もう終わった頃にはヘトヘトでした(笑)。

で、素材自体は十分な量を撮影出来たと思いましたが、1つ大きな不安もありました。
基本的なコンセプトとしては、“スタジオライヴっぽく、レコーディングをしている感じ”でしたが、そのスタジオライヴの部分で、正直少し不安なよ要素が…。
リハスタで疑似ライヴをやっている…的な、素人っぽいチープな感じになるのは避けたいなと思っていまして、小林さんにも、それを事前に伝えてはいましたが、第1稿を拝見した瞬間に、全ての不安が吹っ飛びましたね。

何しろ狭いレコーディングスタジオで、照明なども当然ないので、チープさを回避するために、色合いはモノクロでいこう！というのは事前に決めていましたが、持ち前のカメラワークのみで、奥行き感を出したり、狭いスペースを有効に使った映像処理をしてくれて、やはりこの人は只者じゃないなと。
想像を遥かに超えるクールな映像に仕上げてくれました。
いつも、小林さんの腕前のおかげで、カッコいい映像にして貰っていますが、今回のMVはその中でも、更に強くそれを実感しましたね。
正直、第1稿からの大きな修正ポイントなどもなく、幾つかのカットの差し替えだけをお願いして、完成！となりました。

それと、もう1つ大きなポイントとしては、歌詞の表示ですね。
実は、これまでも何回か歌詞を差し込みたい！と話しはしていたのですが、映像の仕上がり具合なんかと照らし合わせて見送ってきたので、これもようやく実現となりました。
実際、YouTubeなどでも、この歌詞表示がいい！という内容のコメントを、早くも頂いているので、意図が伝わった感があり嬉しいです!!
そんなこんなで、この映像に関しても、結果的には“お金をかける＝良い作品になるとは限らない”を実践出来まして、この限られた予算の中でも最高の映像を作るコトが出来たかなと思います。