沢木 優

1967年5月12日、福岡県大牟田市生まれ。
埼玉県出身。
血液型：B型。
LINX / 元THE POWERNUDE のドラマー。
パー...

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以前、ガンに関する記事を書きましたが…、
忘れもしない手術をしたのが、2012年2月14日のバレンタインデー。
2017年の術後検診にて、5年間のフォローもクリアして、完治のお墨付きを頂いてはいますが、やはりこの時期になると色々と思うコトがあります。
というコトで、今でもハッキリ覚えている入院・手術時のエピソード的なものを中心に、2回に分けて書いてみます。
まぁ、自身の健康への意識をキープするための忘備録的な感じでもありますね。
まずは、入院前の検査から、手術後あたりまでのエピソードなどを。

【入院前】

いきなりのガン告知から、早速の試練となった検査地獄の日々。
正直言って、入院よりこちらの方が辛かったかもです。
ガン発覚から入院するまでの3ヵ月間で、検査入院も含めトータル10回もの検査を受けました。
中でも強烈にしんどかったのが、大腸内視鏡検査と、術後5年間も定期的に受けた超音波内視鏡検査。
超音波内視鏡検査は、単に胃の様子を見るだけではなく、胃に空気を入れたり…。
様々な機能があるため時間も長く、通常の胃カメラのチューブより全然太いんです。
麻酔ナシで喉がほぼ塞がれるあの苦しさは、ホントいい歳して涙が出ましたね(笑)。
それと、入院直前にガンの位置を正確に特定するためのバリウム検査があったのですが、その時のバリウムの量はマジでヤバかった!!
本気で戻しそうになる量で、検査後はしばらく動けず。
手術するのは胃でしたが、その周辺の臓器に異常があると手術出来ない…という理由から、徹底的に周辺の臓器も調べるため、この回数の検査でした。

【入院～手術】

手術の前日（2/13）に入院したワケですが、その日の朝を最後に約2日半は食べられないというコトで、ガッツリ食べた記憶があります(笑)。
そして、いよいよ手術当日。
前日（入院初日）の晩も特に緊張はなく、ウォークマンで音楽を聴いたり、リラックスしてよく眠れました。
が、看護師さんに誘導されて手術室に入った途端、それまでに感じたコトのない恐怖心に襲われまして、背筋が寒かったです。
手術室は意外と狭い印象でしたが、大勢の先生方がいて、何とも言えない緊張感でした。
手術台に横になると、最初に麻酔の専門医が胴体部分の麻酔を打つのに背骨付近の深いトコまで針を刺されて、コレがめっちゃ激痛!!
その後、点滴による全身麻酔で間もなく夢の中へ…。

【手術後】

当初、手術は2時間半から3時間と聞いていましたが、結局4時間超えの手術でした。
10万人に1人という希少胃がんというコトで、その摘出したガン細胞を研究材料にしたいと、主治医から事前に依頼があったので、もちろん！了承して提供させて頂きました。
手術後から翌日まではICUへ。
ICUに入ってしばらくして目が覚めると、そこには看護師さんと付き添ってくれたMiwaがいまして、少しだけ話しをしたかな。
胴体部分は、麻酔がガッツリ効いていたので、痛みはないものの、あまりに感覚がなくて、何だか自分の体じゃないような感じでした。
それと、手術の影響で高熱が続いて、しかも水も飲めないのが辛かったですね。
思うようにカラダが動かないため、寝返りなんかもいちいち看護師さんに動かして貰う…そんな状態でした。

手術の翌朝、少しカラダを起こしてみましょう…というコトで、座る体勢くらい起こされた途端、血圧が急激に下がってしまい、全身が震えてしまう程だったので、すぐに中止。
その時に、カラダに全く力が入らない感覚だったのを、鮮明に覚えています。
切った胃の周辺や腸などの癒着を防ぐために、カラダじゅうに管が付いている状態でも“とにかく歩きましょう！”と歩行訓練を促されるのですが、この日はとても無理でした。
更に、38度台の高熱は、術後の2日くらいは続いたでしょうか。
そして、手術の翌々日からは、点滴のスタンドにつかまりながらですが、ようやく廊下をゆっくり歩けるようになったものの、5分くらいが限界だったかな。
この時に、体力の低下を悲しいほど実感して、2ヵ月後の（THE POWERNUDEでの）復帰ライヴで、本当にドラムを叩けるのか!? 正直、そのイメージが全く持てなかったので、かなり不安でした。

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