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Logo MarkThe Great Journey音楽人にとって超!重要な“音符の長さを感じる”というコト

沢木 優

1967年5月12日、福岡県大牟田市生まれ。
埼玉県出身。
血液型:B型。
LINX / 元THE POWERNUDE のドラマー。
パー...

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たまには、ドラマーらしい内容のコラムを書いてみます(^^;
自分がドラムをプレイする際に、グルーヴやキレを意識したり、フレーズを的確に理解して表現するのに、大切にしている1つが、“音符の長さを意識して感じる”というコトです。
漠然とした表現ですみませんが、弦楽器や鍵盤、歌なんかは、音の長さ(=音符の長さ)を、現実の音として表現出来ますよね?
例えば、歌の場合だと短い音符であれば、“あっ”と短く切れば、それが伝わる。
長い音符ならば、“あーーー”と長く伸ばせば、それがダイレクトに伝わります。
しかし、ドラムって、それをリアルに音にするのは、物理的には難しいです。
まぁ、シンバルなんかは叩けば音が伸びるので、ある程度はサスティーン(音の伸び)を直に調節出来ますが、ドラム本体については、パッと聴いた感じの音の長さの違いって、なかなかわかりにくいです。

では、音符の長さへの意識で、何が変わってくるのか…!? ですよね。
以前、『リズムの間を支配する』という記事でも少し触れたのですが、特にグルーヴやキレを表現するのに不可欠なのが、譜面にない音…つまりハッキリとは聴こえない部分の音や、休符の間を如何にカラダで感じ取れるか!?というコトなんです。
この音符の長さについても、まさに!それと同じ感覚なのかなと思います。

音符の長さを意識して、カラダで感じて叩くのと、何も考えずに漠然と叩く場合では、現実の“音の長さ”に違いはなくとも、“聴こえ方”や“フィーリング”に大きな違いが出るんです。
例えば、リズムからフィルに入る際に、ビシっと音を切るのか、音の余韻を残しながらフィルに入るのか…その前後の音符の長さによって、色々なパターンの“音の繋がり”を表現するコトが出来ます。
更には、一見シンプルな8ビートのパターンでも、しかりです。
グルーヴの肝になるスネアやキックのタイミングやショットの具合だけでなく、例えばハイハットのニュアンス(=音符の長さ)の感じ方で、同じリズムパターンでも、全く別モノのリズムになりますので。
つまりは、そういう意識をもって、それをカラダに乗せていくコトで、色々なリズムの表情を出すコトが出来るのかなと思いますね。

自分が、この音符の長さの重要性と言いますか、強く意識して自分のドラムプレイに取り入れていくきっかけとなる、強烈なインパクトを残してくれた場面が、2つありました。
1つは、Pearlさんのモニターアーティストになる以前、とてもお世話になった某楽器店のカリスマ店長に会いに行った際、たまたまお店で流れていたPat Torpey(Mr. BIGのドラマーで、残念ながら2018年に亡くなりました)の教則ビデオがありました。
Pat Torpeyと言えば、超絶テクにスポットが当たりがちですが、テクニックは言うまでもなく、タイトなリズムのキレが、とにかくエグいんです。
リズムからフィルに入る際に、まるで糸を引くような余韻を残して叩く映像を見て、衝撃を受けました。
その糸を引くような余韻は、もちろん!譜面上にはない音でして、でもそれがしっかり聴こえると言いますか、伝わってくるんですよね。
そこで、音符の長さを表現出来るように意識しよう!と。

もう1つが、ファンと言う言葉では片付けられない…もはや崇拝の域に達している(笑)、わたくしのfavorite drummer・Chad Smith(Red Hot Chili Peppers)のドラムセミナーに参加して、間近でChadのプレイを体感した時ですね。
Pat Torpeyの教則ビデオを観てから、常に“音符の長さ”を意識するようにはなっていましたが、何しろ明確なゴールが見えるテクニックの話しとは違って、どちらかと言うと、ハッキリとした形のないゴールである感覚的な部分のコトだけに、そうそう簡単に身につくワケではありません。
その感覚を掴むまでは、どういう意識付けをしていくべきか?それは正しいのか?試行錯誤の連続なワケですが、Chadのプレイや、セミナーでの話しを聞いて、自分の取り組むべき方向性に確信を持てたのが、このセミナーでした。

どの楽器にも歌にも言えますが、こうやって深く突き詰めていくと、ホントに音楽って奥が深いんだなぁと感じますよね。
だから、35年経っても飽きずに熱中出来るのかなと思います(^^♪

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Directed & Music Video Works : Kunihisa Kobayashi
Executive Producer : mk@jeepster

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