2024/07/25
あらゆるジャンルの表現者・アーティストと出逢えるサイト「Spinart(スピナート)」が、アーティストのみなさんの、ちょっと普段はなかなか聞けない内容についてアンケート調査する。それがこの「調査...
SpinartのX(元Twitter)アカウントで実施するアンケート企画。
今回のお題はこちら。
「キーボード弾きのみなさん、あなたの愛機を選んだ理由は?」
(アンケート期間:2024年6月25日〜7月1日)
こちらの結果についてレポートさせていただきます!
4つの選択肢の順位・割合はこちら。
1位:操作がしやすそう…50.0%
1位:手頃な価格だった…50.0%
3位:機能が充実していた…0.0%
3位:運搬が楽そう…0.0%
※その他の意見なし。
※総回答数4票。
※インプレッション530。
まぁ予想はしていましたがお答えいただいた方が多くなくて…そんな中でもお答えくださった4名の方、本当にありがとうございました!…アンケートとしての効力はまぁあまりないかなとは思うものの、とは言えお答えいただいた内容はちょっと面白いなと思いましたので、それについて書かせていただきますね。
まず「機能」より「操作」や「価格」が優先されるという結果が面白いなと。
いや確かに、今のキーボードってとっても高機能でかつ以前に比べるととても安価ですから、つまり、「機能」的に差別化する時代はもうとっくに終わっているということなのかもしれないなぁ…なんてことを思ったんですね。もちろん全ての機種について知っているわけではないので「おそらく」なんですが、例えばLogic等でプリセットされているような音色は、ほぼほぼどんな機種でも出すことができるのでは?…なんて思います。
となれば簡単に使えることが大切になるのは当然ですよね。買ってきて、キーボードに向き合った時点で、特にマニュアル等を読まなくても直感で使えちゃうというような要素が大切になるのは分かる気がします。
そう言えば昔、YAMAHAのDX-7を前にして、なにをどうしたらいいのかがさっぱり分からなくて途方に暮れたことがあったなぁ…。プリセットされている音は出せるんだけれど、それをどうしたら編集できるのかがさっぱり分からなくてお手上げでした。それにくらべてRolandのJUNO-106は簡単でよかったなぁ。つまみ類がアナログなので、なにをいじればどんなことが起こるのかがすぐ分かって良かったですねぇ。YAMAHA系ではSY99はけっこう理解しやすかったような…でもその後に触ったRolandのαJUNOの簡単さには驚いたっけなぁ…え? そのままは比べられないだろ? いや、本当におっしゃる通りで、キーボードにもいろいろなジャンルがありますからね。目的や価格によって造りやら操作性やらも異なるので、そのままは比べにくいですが、まぁ簡単だったかどうかという話で言うとこんな印象でした。え? キーボード・プレイヤーなのかって?…いえいえ、単に新しもの好きだったので、周囲にいたキーボード・プレイヤーたちの(その一人は奥様ですが)機材を借りてきてはいじってみるなんてことをしてたって感じです。時代的には80年代から90年代。いわゆるシンセサイザーの価格がググッと下がって、一般人でも手が届くようになったこの頃は、これまでYMO等でしか聞けなかった音がいきなり身近になった時代でした。とはいえ自分ではほぼ弾けないので、自分でコントロールできるようになるのはシーケンサーが発達してきてからになるんですけど…まぁ機械にやってもらうというやつですねw
しかしそうなってくると気になるのは、キーボード・プレイヤーの方はなにによって自分の個性を伝えていくのか…ですね。
音色自体はもうなんでもできちゃう。しかも今は誰でも簡単にプリセット音だけでけっこういい音がいろいろ出せちゃう上に、あらゆる音色が既にあるからちょっとくらい加工した音だとしても、個性を感じさせるような音色を作るのはなかなか難しいかもしれない。
逆にもう自分はこの音しか使いません…みたいなアプローチの方が個性を出しやすかったりするかもね。例えばDeep Purpleのジョン・ロードとかのように「自分はハモンド・オルガン弾きだ」と言い切ってみたりとか。まぁ周囲のメンバーは「キーボードってなんの音でも出せるんでしょ」的に思ってるだろうから、それをあえて使わないというスタイルでやることに理解を示してくれるかどうかが鍵にはなりそうだけど、実際ギタリストだってベーシストだって、もっと言えばドラム・プレイヤーなんてもっと顕著に、ほぼ自分が好きな音だけしか出さないし使わないんだから、キーボードが同じようにしても問題はないはずだよなぁ。むしろそれがそのバンドの個性になるかもしれないもんね。
フレーズ面ではどうだろう。これは曲によるから一概には言いにくいかもしれないけれど、例えばある特徴のあるスケールをやたらと使うようなアプローチをすれば、それが印象的になって定着するかもしれない。まぁ、ギターあたりがぶいぶい言っているようなバンドだとなかなかキーボードをアピールするのは難しいかもしれないけれど、鍵盤がバンドの中心を担っているようなバンドではそういったアプローチも取りやすいかもしれないなぁ。実例だとなんだろ…E.L.Pとかかな? ジャズなんかの方がキーボード・プレイヤーが中心になっているバンドも多いのかも。セロニアス・モンク、ビル・エヴァンス、チック・コリア、キース・ジャレット、ハービー・ハンコック…あまり詳しくない自分でも知ってる名前がゴロゴロいますなぁ。
ロック系だとまたDeep Purpleの例で恐縮だけれど、キーボード(ジョン・ロード)とギター(リッチー・ブラックモア)が対等に重なったりバトったりしたバンドではやはり、キーボードの個性もゴリゴリ前面に出ていて面白かったなぁと思い出しますなぁ。日本で言えばVOW WOWとかかなぁ…好きでしたねぇ。ロックじゃないけどCasiopeaなんかも、それこそ全ての楽器がゴリゴリって感じで楽しかったですなぁ。
なんて考えてくると意外と楽器そのものはなんでもいいのかもしれませんねぇ。そのくらいなら投資してもいいなと思えるくらいの金額で、使いやすければいいっていうのは分かる気がします。そしてその上で、その楽器で出せる音の中から自分の好きな音を探して音の軸を作って、さらには演奏する内容そのものでアピールしていくっていう感じなのかもしれませんねぇ。
まぁ確かに、とんでもない高額で豪華な機材を持っているのに弾いてみたら大したインパクトもないようなプレイヤーよりは、さほどでもない機材なのになんかすげぇみたいな人の方がかっこいいかもなぁ。そういえばギター弾きにもいるなぁ。とんでもなく高額なギターを持ってたり、エフェクト類がものすごかったり、アンプもすごかったりするけど、弾いてるのを聞いたら本当に普通みたいな人…普通ならまだしも下手くそだったりなんてのもいるなぁw え? 自分はどうなんだって? いや、私はしょぼいギターとしょぼい機材を慎ましく使いつつ、演奏もそれと同水準にしっかりとしょぼい演奏してますよw ちゃんとバランス取れてるでしょ。
ということで今回はキーボードの機材選びについて考えてみました。
また、このアンケートには答えてないけど、この文章を読んでくださったみなさんには是非「もし自分だったらどうかなぁ」なんていう視点で考えてみていただければと思います。またその上で、今回の4つの設問とは別のポイントがありましたら是非お教えいただければと思います。
ということで次回もお楽しみにどうぞ。
あらゆるジャンルの表現者・アーティストと出逢えるサイト「Spinart(スピナート)」が、アーティストのみなさんの、ちょっと普段はなかなか聞けない内容についてアンケート調査する。それがこの「調査...
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