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Logo Mark歯を磨く様に演じる台本から発展! ショートムービー作成!

鵜飼雅子

舞台役者、朗読家、アトリエほんまる 副支配人。
日本演劇教育のさきがけ的な存在である劇団らくりん座の正式団員として全国各地で公演を経験。
朗読や表現、コミュニケーショ...

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去年の正月は“ショートムービーを作る”が年末からの目標で、年明け早々ウンノさんという方がYouTubeに投稿している『1人でも作れる短編映画の作り方』を見た後ムービーを作り出した。
彼の作った短編映画をカットごとに、ここは何秒、ここは引いて撮っている、ここはフォーカスしている、あえて顔に持っていかなかったんだな、などと自分なりに解析して作った。作ることが目的だったが、ストーリーは全然考えていなくて、撮影しながらほぼ即興になってしまったのだが、まぁとりあえずそれは良しとしよう。
彼のショートムービー、僅か3分だったが、カットが20数カットもあって、今更ながら映画作りの大変さを知ったのだった。
そして前回の記事ではドラマ「ソロ活女子のススメ」の脚本を起こして自分でも書き出してみた、などと書かせて頂いたが、今回その続きが出来たので、そのことについてまた書かせて頂こうと思う。
セリフを起こした後、書き始めてみると短いものならわりと書きやすくなり、調子を良くした私は、友達のプレゼントを買いに行ったことをムービーにし始めた。
物事を選ぶのが人一倍大変な私。学生時代はプレゼント選びで悩んだ挙句、結局結論には至らず、買わずに帰ってきたことさえある。プレゼントが必要なんだからあらかた自分なりの高得点を取ったものの中から選んで何かしら買わなければいけなかったのだけれども、その時は買うことが出来ず、結局、出直して買いに行く羽目となった。
物事をチョイスする時はいろいろ考える。そんな幾つかの思いやエピソードや、最近あった物事などをショートムービーに納めてプレゼントと共にあげたら面白いんじゃないかなと思ったし、またそういうことを楽しんでもらえる相手だったので、
『今年の正月はプレゼントムービー作成!!!』
となった。
最初の所にはちょっとしたつかみが欲しいのでその前日の深夜、スーパーで見知らぬ人とお惣菜のカツ煮を取り合いしたエピソードを入れた。ちょっと話が外れてしまうが、些細なことにも悩でしまう私は、その悩み過ぎが原因でそのカツ煮争奪戦には負けてしまった。やっぱり直感が必要なのよね。
と言うわけで直感に従い書き進めていった。
気になっているお店で買い物しようと思ったこと、そこで見つけた気になった商品の数々、私以外にもプレゼント選びに来ているお客さんのこと。ドラマで女優の江口さんが独り言の様に言っていた思いを参考に、私なりに書いていった。
あえてドラマのセリフを紙に落としていて思うのが、自分が日常使わないセリフの語尾などが沢山あって、その語尾の言い回しによって可愛らしさや、より独り言らしさが出ていて、私も早速使わせて頂いた。
台本を書くのに数日かかり、その後ここにはこんな絵がほしいとカットの絵を描き、以前SNS用に撮った画像で足りない部分を再度JR宇都宮駅そして駅ビルまで1人録りに行った。
本当はJR宇都宮駅のバスターミナルのあたりを歩いている動画が撮りたかったのだが、さすがに私1人三脚を立ててあの人通りの多さの中で撮影するのは気が引けたので、静止画を何枚か撮り、組み合わせることにした。
結局画像を撮り終えたのは、プレゼントをあげる数時間前で、ギフトと共に動画プレゼントとはいかなかったが、その夜、画像をつなぎ、バックに音楽を入れ、アフレコでセリフを重ね編集し、やっとシンデレラが家に戻る時間までにはざっくり完成し彼女にはオンラインでプレゼントをした。
『完成!やったー!』と言うには程遠いものかもしれないが、これが今年初めの小さな一歩。彼女からはプレゼントを早速食した画像と彼女が作った英語俳句の動画が後ほど送られてきた。
そんな風に過ごした正月もつかの間に過ぎ、今はもう通常の気ぜわしさの中にどっぷり浸かっている。

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鵜飼雅子

舞台役者、朗読家、アトリエほんまる 副支配人。
日本演劇教育のさきがけ的な存在である劇団らくりん座の正式団員として全国各地で公演を経験。
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