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Logo Mark歯を磨く様に演じる講師ご依頼有難う御座います。まだまだ承ります

鵜飼雅子

舞台役者、朗読家、アトリエほんまる 副支配人。
日本演劇教育のさきがけ的な存在である劇団らくりん座の正式団員として全国各地で公演を経験。
朗読や表現、コミュニケーショ...

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毎年この時期になると幾つかの公共機関等から来年度の講師のご依頼を頂き、それを有難く受けさせて頂いてきた。そして今年も幾つか既に承り、あとは無事に実施できる事を願うばかり。
7、8年前は高齢者の為の発声に関わる講座が多く、なるべく声を出せるプログラムをお願いされた。時には歌に関するサークルの方に、発声法等を指導させて頂くこともあり、その都度いろんな事を学ばせて頂いた。
『どうして(講座を)受けたら、声がすんなり出るようになったんですか?』
などと質問されると、嬉しくなってしまう。
講座中、体や喉をほぐしたりしていたので、以前より声が響いて、出しやすくなったんですけどね。
大会にフォーカスした演劇部の指導では『私もこの頃から演劇をやっていたらなぁ』なんて思いながら、子供達にいろいろワークをやってもらったりした。
芝居のキャストについている高学年に焦点を合わせ組んだプログラムを中学校に入って半年経たない1年生が『やりたい』と立候補をして演じ、決して上手くはないのだが、その度胸に驚かされた事もあった。
『絵本の読み聞かせ講座』を栃木県関連のシニア応援センター(リタイヤした高齢者にボランティアなどの社会貢献活動を勧める事もしている機関)で担当させて頂いたときは参加希望者の多さに主催側も驚いていた。
今回はと言うと、講座の傾向もこのコロナと大いに関わっているのだろう。キーは、
『コミュニケーション。』
指導者向けのコミニケーションやコミュニケーションを行うための表現(表現と言っていいのかはよくわからないが)そんな講座のご依頼が増えている。
少々遠方からいろいろなルートをたどって私の所へご依頼された機関もある。コロナ時代、面と向かって他者と物事をする事が減ってしまって、どの様に接すれば良いのか戸惑っていらっしゃる様子が伺える。
『コミュニケーション。』
実際、子供時代からコミュニケーションが得意な方ではなかったし、今でも他人を見てすんなりこの行動が出来たらいいのにと思う事も良くある。
それでもその中で実践してきたのが、
『相手の羨ましいく思う行動を1mmでも自分の行動に取り入れてみる事』
これは言葉で言う程容易くはない。時間もかかるし手間もかかる。それでも3、4、5、6回トライしてみると少しずつ自分の体の部品となって取り入れられていく。初めからできていたかのように。そのせいだろう他人が私を見ている以上に他者の行動や発言を見ているし、気になる。
ある時期から日常ジーンズのズボンをあまり履かなくなった。とある大きな会社の社長さんから、
『鵜飼さん、その格好は勿体無いよ。』
と言われてふと気付いた。ファッションとして素敵に着こなしている方もいらっしゃいますが、私が着るとやっぱりジーンズは作業着なんだよね。
朗読講座の生徒さんにも私の化粧、アクセサリー、服装等ご指摘頂いた事もあり…、『こんな先生に習っているの』と少々自慢まがいの言い方ができる先生がいい様だ。
『コミュニケーション。』
言葉、行動だけではなく、見た目これは重要で、ここで無言の相手とのコミュニケーションがスタートしている。人の第一印象は5秒で決まるそうだ。
昨日もオンラインで日本各地の見知らぬ方と講座があり、それに参加していた。これだけ顔が並ぶと、お近づきになりたい方と、そうでない方とが出てくるなとつくづく思ったわけである。

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鵜飼雅子

舞台役者、朗読家、アトリエほんまる 副支配人。
日本演劇教育のさきがけ的な存在である劇団らくりん座の正式団員として全国各地で公演を経験。
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