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Logo Mark歯を磨く様に演じるオンラインでのコミュニケーション講座計画

鵜飼雅子

舞台役者、朗読家、アトリエほんまる 副支配人。
日本演劇教育のさきがけ的な存在である劇団らくりん座の正式団員として全国各地で公演を経験。
朗読や表現、コミュニケーショ...

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このところ講師依頼も増えてとても有難い。講座内容は朗読、発声、コミュニケーション。
そしてここ数年続いているコロナ禍でなかなか皆さん、 『コミュニケーションがうまく取れていないのでは…』
と感じているらしく、今年はコミュニケーションに関する講座依頼に集中している。
今年は昨年よりコロナの状況がまだましな感じだろうが、それでも参加者が多数1箇所に集まる講座となるとやはりまだまだ警戒して然るべきなのだろう。その為“オンライン”でのコミュニケーション講師の依頼も入ってきている。
私としてははじめは、
“コミュニケーションなのにオンライン?”
とちょっと違和感を感じないわけではなかったが、いろいろなことを考えるとわからなくもない選択な気がする。
さて、オンラインzoom を使って講座をやるのだが『zoom の操作はこっちでやりますから先生は講座に集中して頂ければいいです。』とのこと。
zoomだと1(私)対参加者全員というやり方とブレイクアウトルーム(参加者を少人数に分ける)を使ってやるやり方があるそうで、後者はうまく使えれば良いのだが、私はまだ熟知していないので誰かに操作をやっていただけるのは有難い。このブレイクアウトルームはグループワークに良い面もあるが講師の私が全グループを1所から見ながら全体に同時に“口頭”で伝えることができない所が私としては難点に感じる。
そして只今対面時での講座プログラムを参考にしつつオンラインでのプログラムを考案中。私がコミュニケーションの要素でまず重要視したいのが、
(1) 発信受信をちゃんとする事
(2) ちゃんと表現をする事
(3) 相手を認める事
そして担当者とのお話の中で出てきた、 (4) 積極性
この面も講習後職場に戻った時に少しでも伸びている事を願いつつ、これらを含めたプログラムを組んでいる。2時間弱と講習時間が短いながらも、それぞれの要素が伸びるきっかけになるものが提供できたらなと。
驚いたことに、組み始めたプログラムのいくつかをやってみると、かえって対面ではなくオンラインのほうが良いかもしれないと言う発見がある。
というのは対面だと比較的相手に伝えやすいし伝わりやすいが、オンラインだとものすごく伝える意思を込めないと相手に伝わらないし、また受け取る方も相当の集中力がいる。また今回は1対1ではなくパソコンの画面には何十人もの参加者の顔が見受けられる予定なのだからやっぱり相当の発信受信時には意志が必要だ。
おそらく写っているのは胸部から上、手も使い表情も使い体の角度も、使えるもの全てを使って伝えないと伝わるものも伝わらない感じで、練習になるのではないかと思う。
先日やったパントマイムの練習の時パントマイムの神様マルセルマルソーの話を聞いた。彼は通常両腕を比較的上のところにポジショニングし走っているところなんかも胸部も含め使えるものを全部使って表現するそうだ。顔・身体・角度・リズム。パントマイムは言葉がないだけに、
『あれ?これってもしかしてこんなのかな?』
なんていう、ファジーな部分を見ている者に抱かせてはいけなく、はっきりこれだとわからせる動作でないといけないそうだ。
コミュニケーションは相手から受け取ったものに対して自分が+α上乗せして提示するものなので、表現と意思の強さがとても必要なオンラインでのコミュニケーションの講座は私にとっても講座生にとってもちょっと難しいかもしれないが、ある意味いい練習になるのではないかと思う。

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鵜飼雅子

舞台役者、朗読家、アトリエほんまる 副支配人。
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