ツルタハル

小中高を通して吹奏楽部に所属し音楽の楽しさを知る。20代から本格的に音楽活動開始。主に美術館、カフェ、レストラン、ホテル等で演奏し好評を得る。
結婚、出産を経て子育てに専念。11年...

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8月16日送り盆の日、宇都宮市にある慈光寺にて、奉納演奏をした。
赤門通りの由来の名で、
高さ15mの赤門と、宇都宮で一番早く咲く桜としてヒガンザクラが有名である。
ここの通りを通る時、赤門は見ていたので知っていたが、今回、階段を上がり、本堂に入ったのは初めてだった。

奉納演奏をする事になったのは、
ボーカリストである小林幹央さんから、声をかけて頂いたのだ。
ワタシはボーカルとオカリナ担当。
バンドの構成は、5人。
ボーカルは3人。小林幹央さん、三浦義寛さん、そしてワタシ。小林さんと三浦さんはギターとコーラスも。曲によってボーカルが変わる。
キーボードmocaさん、そして、ベース、ギターがコヤマヨシフミさん。
三浦さんは、カホンも。
みなさん、三浦さんのミュージックカフェの「カフェすとらむおん」で出会った方たち。三浦さんなんていうのは変な感じ、いつもマスターと呼んでいるから(笑)。

音楽のジャンルは「フォークソング」ということだ。
小林さんとマスターは弾き語り、ボーカリストとしてリスペクトしている方で、ご一緒出来てすっごく嬉しかった。お二人、まず、上手い。
上手いってどういう事かというと、音程、声、ビブラート、表現が素晴らしいのだ。
ご一緒させて頂いて、ワタシも引っ張りあげてもらえる感じ。
ついていくのに必死だ。
今回、選曲、演奏の構成など、プロデュースは小林さん。
ワタシはたくさん指摘された(笑)。
いやー、刺激になった！
たくさんの事に気付いた！
ワタシは、ピッチが低くなりがち。
伸ばすところなども低くなりがち。
ピッチは、凄く意識するようになった。あとは、発音だ。
特に歌い出しの始めの音。
練習をし始めたころの録音と最後の方の録音を聴くと変わっていったのが分かる。
例えば、「な」なら、「な」の前に「ん」を入れると、「な」がはっきりする。大袈裟にすると変になるよ(笑)。
な行、ま行もかな。
子音を意識する。

あと、曲によっては、
ビブラートはしないという要望があった。
もう習慣になっているから、ビブラートをしないようにするって難しい。
無意識にしちゃってるもんなんだね。

とにかくね、歌う事に対して、こんなに真剣に向き合った事なかったかも。
普段は1人で弾き語りだし、オリジナルを歌っているから、全てワタシ流でいいわけだ。
しかし、今回は、プロデュースする方がいて、それに沿う。
小林さんが描いているものに、近づきたいのだ。

あ、あれだ。鵜飼雅子さんが演出のお芝居。その時の音楽を担当させて頂いた時のようだ。演出家の思いに近づきたいという気持ち。
それと同じだ。

全て自分流ではなく、演出する方がいると、普段使っていない脳みそを使うので、自分的に進化する感じ。
凄く貴重な機会なのだ。
今回もそう。ピッチが正確じゃないとか、普段、言ってもらえないもの。
自分の下手さにびっくり(笑)。
言ってもらえる事ってありがたい。
あ、でもこれは、ワタシがリスペクトしてる方限定の事ね(笑)。

当日は、台風が来るのか来ないのかドキドキだった。あんなにスマホで台風の動きを気にした事ない！
お寺としては、中止になる事ないという事だった。雨、風が酷くなければいいなぁと願うばかり。
いらっしゃるお客様が大変だもの。

で、どうなったかというと、雨も風も酷くなかったのだ。お寺の本堂に上がる階段には、灯りのついた蝋燭が並べられていた。
よかったー！とみんなで喜んだ。

奉納演奏は、普段のライブではない。
ワタシが意識したのは、
目の前の聴いてくださる方はもちろん、届送り盆なので、目には見えないけれど、確かにいる方々に届くように。送る方、送られる方に届いてと願いを込めて演奏した。
お寺の本堂という所で演奏する事は、
とても貴重な経験だ。

この演奏のお話を頂いてから、とても心配してた事がある。
それは、連日の暑さでエアコンはかけっぱなし。寝る時も。
それで喉がやられるのが1番怖かった。声を張る曲もあるので、不調で本番を迎えたくない。不安要素になってしまうもの。ただでさえ緊張するのにね。
寝る時は、マスクをしたり、まめにのどスプレーをしたりしていた。

今、無事に終わってホッとしているところだ。
2024夏は、慈光寺奉納演奏。
今、ワタシの夏は終わった。

みなさんと練習する時間も楽しかったなぁ。自分が好きな事だからなんだろうね。
好きな事があること。
そしてそれが出来る事。
こんな幸せな事はないだろう。

画像は、演奏を終えて、
階段を降りているとき、
目の前には、赤門とお月さまが。
とても神秘的で綺麗で息を呑んだ。
これはご褒美かな。
この景色を見ながら、
感謝の気持ちが溢れだしたんだ。