こんな事って〜講師不在の発表会〜 : ツルタハル : 連載記事 : [ Spinart（スピナート） ]

2024/11/19

音にのせる胸のうちこんな事って〜講師不在の発表会〜

ツルタハル

小中高を通して吹奏楽部に所属し音楽の楽しさを知る。20代から本格的に音楽活動開始。主に美術館、カフェ、レストラン、ホテル等で演奏し好評を得る。
結婚、出産を経て子育てに専念。11年...

ワタシはコミュニティーセンターでオカリナ講師をさせて頂いてる。
今月は、そのコミュニティーセンターで、サークル発表会があった。
その日に向けて、練習をしてきた。
ワタシもみなさんも楽しみにしていた。
それが…それがだ…。
ワタシは、風邪をひき絶不調…。
熱は久しぶりに39.3度。酷い頭痛と喉の痛み。
インフルコロナ共に陰性。
だからこれは、いわゆる風邪なのだろう。それにしてもコロナより辛い。
これでは発表会は無理だ。
演奏する曲は、4曲。
そのうちワタシがギターで伴奏する曲は2曲。
「小さな木の実」これは8分の6拍子で、みなさんうまく拍を感じることが難しそうで、ギター伴奏をすることにした。ギターで、ズンチャッチャズンチャッチャと入った方が演奏しやすい。
ああー、それなのに…ワタシは参加出来ず…。

LINEグループに、
体調悪く、発表会に参加出来ないことを伝えた。本当にごめんなさいと。
みなさんは、驚いていたけれど、
「頑張ろう！楽しもう！」という感じで、ホッとした。
本当にみなさんには、心配かけてしまった。
いつもワタシは発表会当日は、みなさんのテンションをあげようと思うし、
とにかく楽しく演奏出来る雰囲気にしたい。不安に思わず、楽しんで頂きたい。どうなろうと大丈夫！ライブとはそういうもの！みたいな(笑)。
それが、当日いない…(泣)。

迎えた発表会当日。
そして、終わった頃、
発表会の写真とみなさんの感想が送られてきた。無事に終わった…(泣)。
よかったーーー(泣)。

それから、鵜飼雅子さんの朗読サークルさんも参加されてたのですが、
鵜飼さんが、演奏の様子を動画に撮っといてくれた。ワタシが聴けないから、撮っといてくれた…(泣)。
鵜飼さん…ありがとうございます。
優しい…。

それから、今、お休み中の生徒さんが聴きに行ってくれて、動画も撮ってくれてた。嬉しい…。
優しい…。

優しい世界だよ…。

さて、ドキドキしながら動画を観た。
まとまってる！指揮者いないのに。
問題の「小さな木の実」も大丈夫だった。あ、そうか、みなさんに8分の6拍子が染み付いてたんだって思った。
すごくいい演奏だった。
みなさんが好きなオカリナ。
それを一生懸命に演奏している。
「好き」という純粋な思いだ。
きっと間違えないように必死だと思う。その思いが聴いてる人に伝わる。
思いがこもっている。
ワタシも勉強になる。その純粋な好きという思い、いつでも持っていなきゃって。
生徒さん達にまた刺激を頂いた。

オカリナサークルの時に、
みなさんに発表会の時、どんなふうに感じたかおひとりおひとり聞かせてもらった。
・隣りの人の音がよく聞こえた
・慌てないで出来た
・自己紹介をすればよかった
・ちゃんと穴が塞がってなかった
・先生がいないと慌ててしまう
・練習では出来ていたのに、本番が大変だった
・先生がいないとドキドキ
・楽譜が追えなかった

などなど。凄い。これは練習だけしてたら気づかない事だもの。
発表会をしたから気づいたこと。
貴重なお話を聞かせてもった。
ワタシも人前で演奏すると、
終わってから、1人大反省会。
でも、だからまた頑張ろうと思うのかな。
「今日は最高なライブだった、大満足」なんてことはない。
あの時、ああしとけばよかった。なんで声が出なかったんだろうとかね。

音楽には終わりはない。
ずっと旅の途中なのだ。
ずっと続けるものがあるって、
なんて幸せなことなんだろうね。

生徒さん達だけで演奏するという初めての事。ワタシも生徒さんもびっくりだった。
でも、みなさんの楽しそうな明るい表情をみて、
きっといい時間だったんだろうなぁと思った。

改めて、ワタシはオカリナ大好きだ。
そして、講師という事が大好きだ。