Logo Mark連載記事

Logo Markなにか創るとうれしくて曲作り裏話〜1914-元ネタはRainbow

紫水勇太郎・清水 豊

株式会社4DT 代表取締役
株式会社ワークス 代表取締役
Spinart運営者


1966年、栃木県生まれ。

株...

続きを読む

 以前、意味不明な歌詞として紹介した「1914」という曲ですが、実はこの曲、恥ずかしながら元ネタがあります。それは、Ritchie Blackmore's Rainbowの「Stargazer」という、あの超大作です。
 いや、もちろんだからといって「Stargazer」の水準に達しているなんて到底思ってませんよ。ただ、あの名曲があったからこそこの曲が生まれたんだということをちょっと書いてみたいなと思った次第です。

 Ritchie Blackmore's Rainbow(長いので以下「Rainbow」って書きますね)というバンド。まぁ、ハードロックやらヘヴィメタルが好きな人ならきっとほぼ知っているとは思いますが、そうでない方の認知はあまりないかも…。でもDeep Purpleなら知ってますかね。いちばん有名なのはなんてったって「Smoke on the Water」。この曲名を知らない方でも、あの「ジャッ、ジャッ、ジャー、ジャッ、ジャッ、ジャジャー」というリフは知っていることと思います。その他にも「Burn」という曲は、いろいろな番組のBGMとしてよく聞きますし、ちょっと前にはタマホームのCMでも使われてましたね。あと「Black」というコーヒーのCMでは「Black Night」という曲も使われてたので、これもきっと覚えている方もいるんじゃないかと思います。
 Rainbowは、そのDeep Purpleのギタリストだったリッチー・ブラックモアが、Deep Purpleを辞めた後に組んで活動していたバンドで、こうやって挙げていくと、一般認知が高そうな曲ってあまりないんだなぁとは思ったりもしますが、まぁ「I Surrender」とか「All Night Long」くらいは知ってる人がいるかもしれませんね。とはいえ、2枚目のアルバム「Rising」は、ロック史上に輝く名盤と思いますし、その後に出たライヴ盤「On Stage」のものすごさはホントものすごい(語彙がねぇなぁw)ですので、ハードロックにご興味をお持ちの方は是非聞いてみていただきたいなと思います。
 で、「Stargazer」は、その「Rising」に収録されている楽曲です。
 そうそう、これは余談ですが、このアルバムがすごいのはなんと、B面に2曲しか入ってないってことなんですよね。「Stargazer」と「Light in Black」の2曲だけ。つまりこの2曲がとっても大作で、当時のアルバム収録時間では2曲しか入らなかったということなんですよね。というか逆に、だからそれを逆手にとって、この2曲を組曲みたいにしたとも言われてますね。
 まぁ、長くなってしまいましたが、とにかく聞き応えはものすごいですよ。

 話を戻しましょう…どこまで話したっけ…いや、まだほとんど話が進んでないぞw
 ということでいろいろぶつぶつ考えていた中で、当然に、自分が好きなRainbowみたいな曲が書けたらなぁという思いはありましたし、特にこの「Stargazer」には強い憧れがありました。
 でもね、この曲、なんでこんな雰囲気になっているのか、当時の自分にはさっぱり分からなかったんですよ。なんか不思議な雰囲気がある、けど、それはどうしてそうなっているのか分からないという感じでした。

 もちろん最初はこの曲のコピーからですよね。するとどうやら、これまで自分が知っている曲とは違って、奇っ怪な半音階やら、普通に考えたら音が外れているように感じるような音が使われていることが分かりました。
「なんだこれ。」
 今ならほぼ指クセのように使っているこれらの音も、当時は謎な音だったんですねぇ…そう考えるとウブいなぁ、自分。
 しかしこれらの音について、なぜこの音が使われているのかを理論的に理解しているわけではないので、どうやったらこういう雰囲気が作り出せるのかがさっぱり分からず、それでも無理矢理そういう曲を作ろうとすると、どうしても単なる物真似になってしまうということを繰り返してました。
 もちろん今なら、きっとちゃんと理論的に分析をして、それがどうなってそうなっているのか、なんてことを考えるんでしょうけど、当時のバカな自分はそんなことにも思い至らず、ホントやみくもに繰り返し弾きながらぶつぶつ考えてたんですよね。

 いやぁ正直悩みました。なにをどうやってもそのままっぽくなる。それは恥ずかしい。でもどこかしら変えようとすると、その当時の自分の知識では「Stargazer」のあの音階にならない。う〜…、できない。まぁ曲を書いたことがある方なら経験があるかなと思いますが、何度かあきらめようとしたり、でもまた気がつくとそのことを考えてたり、そんなことを繰り返しました。
 でね、悩んだ結果、いきなりちょっと開き直れたんです。
「いちばんの特徴はそのまま使わせてもらっちゃおうかな。」
 ということで、「Stargazer」のリフにある半音の動きはそのまま使ってみる方向で考え始めます。

 でもなぁ、それじゃあ思いきりまんまになるんだよなぁ。どうしたもんだろう…そうだ、テンポを変えちゃってみよう。ということでやってみた…ん? なにかがチラチラ見えたような?…あ、シンコペしちゃってみよう。
 やっていたらいきなりあのリフがカタチになってきました。おお〜いいかも…なんて言いつつ、今振り返るとこのリフ、リフの最後のところは「Gates of Babylon」(これもRainbowの曲)っぽくなってるなぁ…気づくとちょっと恥ずかしいな;;;

 しかし面白いのはここからで、ここまであれほど悩んだのに、「Stargazer」を元ネタとするリフができてしまうと後の部分(サビとか間奏とか)はまぁいろいろ考えつつも「Stargazer」を意識することなくできちゃったりしたんですよねぇ。変拍子のキメを思いついてみたり、クラシカル音楽っぽいようなフレーズを思いついてみたり。
 曲作りって、こういうフェーズに入ってくると楽しいんですよねぇ。突然ホントにいろいろな選択肢が浮かんできて逆に収束させるのが難しくなる。ここからはノリノリでした。
 楽しかったし、結果できたものも、その後の自分のスタイルに強く定着するような、とてもいいきっかけになった曲になったと思います。実際、今の自分の作曲スタイルはこの曲と、この少し前に作った「NOBUNAGA」という曲によって形作られたと思います。

 さて長くなりました。
 ポイントは、自分が好きな曲の要素を取り入れる一つの方法というところですね。
 まぁ、正攻法はもちろん、理論としてその構造を理解してそれを応用変形して取り入れるということだとは思うんですけど、もっとイージーな方法として、テンポを変えたりリズムパターンを変えたりなんてことでもけっこう違う雰囲気になりますし、また、それにさらに別の要素を加えていくことで、こうして敢えて言わない限り元ネタがなんなのかがすぐに分かるような曲にはならないかもなぁ…なんて思う次第です。
 さらに結果、自分の作曲スタイルにもけっこう大きくプラスなことがありますし、すごくいいことが多いと思います。
 まぁ、こんなこと当たり前じゃんという方も多いかとは思いますが、こんなお話が少しでもお役に立てばと思います。

関連記事
1914-これ聞いた人はどう思うんだろう

※ちなみに写真は、栃木県那須高原の大谷地区で撮影したもの。
※使用カメラ&レンズ:Canon EOS Kiss Digital

「Spinart(スピナート)」では、活動・運営・ブランディング・プロモーション等相談も受け付けています。
活動・運営・ブランディング・プロモーション等相談受けます

「1914」はこんな曲です

「1914」はiTunes、Google Play、Amazon、Spotify等々、各種メディアでお聞きいただけます。
(試聴も可能ですので是非アクセスしてみてください)
iTunesGoogle PlayAmazon

この記事への感想はこちらへどうぞ

この記事への感想を送る


紫水勇太郎・清水 豊

株式会社4DT 代表取締役
株式会社ワークス 代表取締役
Spinart運営者


1966年、栃木県生まれ。

株...

続きを読む

関連記事

準備中