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Logo Mark なにか創るとうれしくて 岡田斗司夫さんがおっしゃっていた言葉がアートや表現を楽しむ人にとって「確かになぁ〜」と思った話

紫水勇太郎・清水 豊

Spinart運営者
YouTube「うさぎのうみちゃんねる」のおじぃ
YouTube「Crazy NOVA's NO VAnity!」のアシスタント
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 ある日割といつものように、岡田斗司夫さんの講義の切り抜き動画を見ていた時…というかいろいろ作業しながら耳だけで聞いていたに近いな…こんな言葉が飛び込んできた。
「僕が大事だなと思っているのは、これらの話を受け取っていただけるみなさん一人一人が自分の中で自分だけのガンダム観…つまり「俺ガンダム」「私ガンダム」みたいなものを作って欲しいと思ってます。
 (中略)
 重要なのは、自分なりのガンダム感を持つこと。
 それは言い換えれば、自分という色眼鏡を通したガンダム。
 自分なりのガンダムの偏見。
 (中略)
 それが作品の見方として豊かな経験になると思ってます。
 自分のためにもなるしなにより楽しいです。
 正解だけを求めるのではなく、豊かさ楽しさを自分だけのものにするという、この視聴者であることの快感を、精一杯味わって欲しいと思います。」

 え?…いきなりなんでガンダム?…ですねw
 実はこの講義は、あのもはや不朽の名作「機動戦士ガンダム」について、そのシナリオを資料に、実際に放送された内容と照らし合わせつつ、ガンダムを作った富野由悠季監督(当時は富野喜幸名義)やその周辺のみなさんの意図を読み解き、その創造の過程を考えていくというようなお話で、既にガンダム大好き歴ン十年にもなる自分も初めて知る話も多くめちゃくちゃ興味深いんだけれど、その中で出てきた言葉…というかメッセージでした。

 え?…岡田斗司夫さんを知らない?…まぁそういう方もいらっしゃるかもしれませんね。
 岡田斗司夫さんの経歴についてはまぁ情報量があまりに膨大なのでとても全部は紹介できませんが、ポイントだけ書くと、あの「新世紀エヴァンゲリオン」や「シン・ゴジラ」などを作った庵野秀明監督をはじめとするオタク黎明期の仲間たちと大阪でSFに関するイベント(「DAICON3」が有名ですかね)をやったり、そのオープニング・アニメを作ったり(時代は1980年頃、この当時自分たちでアニメ(それもカラーで)を作るなんてとんでもない話だったらしい)、自主制作映画を作ったり(この作品「帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令」はアマプラで見られます)した後、その仲間たちとアニメ制作会社「ガイナックス」を設立し、その初代代表取締役になった人。
 その後、手塚治虫さんの作品やジブリの作品、ガンダムの作品の仕事を受けつつ「王立宇宙軍 オネアミスの翼」「トップをねらえ!」「ふしぎの海のナディア」のオリジナル作品も制作。
 しかしその後、本人曰く(本気で言ってるのか冗談か分からないけど)社内の権力争いに敗れて退社。
 以後、東大で講師をやったり、独自セミナーを開催したり、お笑いをやったり、出版したり、NHK等のオタク番組でMCや解説をしたり、いち早くニコ動やYouTubeで動画配信を始めたり…まぁ本当に、オタク・カルチャーの重鎮的存在でありつつ、そこから派生した人間や心理、歴史、社会問題、その他諸々に関する造形が深いは広いは、本当にすごい人なんですなぁ…端折ったつもりがこんなに長くなっちゃった…まぁ、それだけすごい人ってことですなぁ。

 で、その岡田さんが言った冒頭の言葉。これ、ガンダムについて言ってますけど、すべてのアート作品や表現に対して言えることだと思うんですよ。
 つまり、ある作品や表現に相対した時に、まずとにかく自由に自分でそれを感じてみて、その第一印象を大切に、その上で、自分はなんでその作品や表現に対してそう思ったのか?…なんてことを考えてみて、「あ〜もしかしたらそういうことでこの作品や表現を好き(または嫌い)と思ったのかも」なんてことを思いついたら、そこからさらにいろいろ情報を入れてみたりして、それを自分の知識として追加しつつまた感じてみるなんてことをやってみると面白いということなんじゃないかなぁなんて思うんですなぁ。
 まぁよくあるケースとしては、ある程度その業界で発言力のある偉そうな人がね、色々な批評をしていたりすることが多いと思うんだけど(例えばそれが一番顕著なのは映画かなぁ…)、まずはそれに左右されることなく、できるだけ真っさらな状態で自分本位に感じてみるのがいいかもということと思います。

 これってね、作る側にも言えるんじゃないかと思うんですよ。
 自分が音楽に携わった期間が長いから音楽を例に書くと、例えばロックとかジャズのソロなんかだと、けっこう「こうであるべき」とか「こうであってはならない」なんてことが言われていて(例えばジャズのソロとかいうとコードトーンこそ大切でそのコードで弾いちゃいけない音を出すやつは素人…みたいなことを言われたりするような気がしてるんだけど…)、ついついそれにある程度従って自分の作品も作っちゃったりすることがあると思うんだけど、実は本来もっと自由でいいんじゃないかなぁなんて思うんですなぁ。
 例えば自分がいいと思っていたら、他の人がそれを調子っぱずれだと思っててもいいじゃん…みたいな…ちょっと極端だけど…。
 そうだなぁ、具体的には例えばLOOP H☆Rというロック・ユニットの「孤独の鴉(孤独の鳥居)」なんていう曲は、自分的にはとんでもない調子っぱずれな曲だと感じるけど、本人たち曰く「かっこいい曲ができた」ということだし、しかもとんでもないインパクトで、初めて聞いてから何年も経つのに忘れられない曲になってるもんなぁと…かなり極端な例だけど…。
 え?…知らない? じゃあ是非聞いてみてください。ぶっ飛ぶこと間違いなしですからw
 YouTube・すごいバンドみつけた。(ニコニココメ付)
 そうそう、「音楽」というタイトルのアニメ映画もこれに類する本質的なものを示唆してると思いますねぇ。これは、楽器なんて弾いたことのない3人のヤンキーが、突然バンドを組んで、いろいろ考えながら演奏していく話なんですけど、絵柄やキャラのコミカルさに対して、これが意味するところは奥深いなぁと思っちゃったりします。
 ちなみにこの「音楽」という作品について感じたことはnoteの記事として書いているので、よければ是非そちらもご覧いただければと思います。
 note・私的映画録…「音楽」

 まぁなにが言いたいかといえば、作る方もそれを受け取る方も、もっと自由でいいよねぇと思ったということですなぁ。「こうでなければならない」なんてことはなくて、「自分はこう思う」とか「もっとこんな風に作りたい(表現したい)」とかをベースに、いろいろ掘り下げたり引き出しを増やしていけば、きっとその先には楽しいことが待ってるんじゃないかなぁなんて…思います…というか、今回、岡田斗司夫さんの言葉に、改めて強くそう思ったというお話でした。
 そうそう、もちろん私がそう思ってるだけなので、みなさんにはみなさんの考えや感じ方があって、それがいいということだと思いますよ。
 みなさんはどう思いますか?…よろしければちょっとだけでも考えてみていただけたらうれしいです。

※ちなみに写真はうちの庭に咲いているツツジ。
 露出解放してちょっと離れたところからズームして撮るという…まぁ定番の卑怯撮りですねw
※使用カメラ&レンズ:Canon EOS 6D + EF24-70mm F2.8L II USM

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