2024/10/16
今回は、忘れることがないであろう、自分がドラムを叩き続けられる気持ちの原動力にもなっている、今は亡き親父との懐かしいエピソードを。
先日、LINXのMiwaが所属しているレジェンドバンド・5Xのライヴを観に、目黒ライヴステーションへ行きました。
ドラムのMAD大内師匠のスケジュールの関係で、このライヴのゲネプロ(通しリハーサル)だけ、急遽わたくしが代打でお手伝いをしました。
過去にも、4回ほどライヴも代打で参加しているので、曲はしっかりカラダで覚えております!
この日は、めっちゃ盛り上がっていて、いいライヴでした!
VoのMiwaも、最近LINXでもリハーサルが少ないため、声の調子がどうかな?と少し心配でしたが、しっかり声も出てました。
さて、ウチの親父が亡くなって、かれこれ11年程になるのかな。
2022年に母親が亡くなった際の記事でも少し触れましたが、親父は(自分には)とても厳しい人で、特に子供の頃なんかは、本気で母親が心配するくらい厳しかったんです(笑)。
元々、親父は自分が野球選手になるのを望んでいまして、自分も野球が好きだったので、そこに抵抗はなかったのですが、まぁとにかくスパルタでしたね。
野球を始めた小学1年の頃から。
その時代によくあった、日曜日の夕方に、親子が仲良くキャッチボール…という雰囲気ではなく、既に(小学1年の時点で)“球の回転が良くない!”とか、“投げる時にヒジを下げるな”とか…まさに“昭和の体育会系ど真ん中”な鍛錬の場でした。
そして、特に自分に対しては、大学進学はマスト!
高校も進学校へ進んだので、高校の入学式の日に大学受験の話しをされるくらい、我が家では当然の流れになっていました。
そんな空気をブチ壊すかのように、大学受験の浪人中だった自分が“大学にも行かず、就職もせず、アルバイトをしながらプロドラマーを目指す!”発言に、親父は当然のように激ギレ。
マジで、シバかれると思いました。
そりゃ、そうですよね…。
肩を壊して投手が出来なくなり、高校2年で野球を諦めた時も、かなり落胆していただけに、二度も大きく期待を裏切ってるなという、申し訳なさは確かにありました。
とは言え、生意気ですが…“親のための人生じゃなく、自分の人生だから”という考えは、この頃には確固たるものがあったので、自分も一歩も引かず、最後は親父が“勝手にしろ!”と諦める形で決着がつきました。
もちろん!親孝行はしたいし、親が喜んでくれるのは嬉しいですよ。
でも、そのためだけに自分の人生の方向を決めるのは違うんじゃない?というところですね。
そんなこんなで、二十歳からプロドラマーを目指す日々が始まったワケですが、完全に理解を得てスタートしたワケではなかったので、実家を出て一人暮らしを始めた際も、明るい時間帯には帰ってくるな…という暗黙のお達しもありました(-_-;)
当時は両親が和菓子屋を経営していたのもあり、金髪の長髪といういで立ちで店をウロウロされるのがイヤだったみたいです(笑)。
ちょうどその頃にやっていたバンドが、目黒ライヴステーションや、鹿鳴館にレギュラー出演するようになって、ようやくバンド活動らしい形になってきていました。
とは言っても、森川さんと出会う前だったので、無名のアマチュアバンドで、お客さんも友達ばかりだったし、しかも平日にしか出演出来ないバンドでしたが…。
それが、徐々に日曜日などの良い条件でブッキングして貰えるようになったので、一度観て欲しいなと思い、両親を誘ってみたんですよ。
そこで理解を得たいとか、応援して貰いたいとか、そういうのではなく、単に自分がやっている音楽を観て、聴いて欲しかったんだと思います。
断られるかな?と思いきや、すんなり“行ってみるよ”と返事がきました。
それが、忘れもしない目黒ライヴステーションでのライヴでした。
プログレ系のHRバンドで、決して人気があったとは言い難いバンドでしたが、埼玉の奥地から両親揃って観に来てくれました。
自分的には、観に来てくれただけで十分感謝していましたが、ライヴ後に会場のビルの1階でドラムセットの片付けをしていた時のこと。
もう帰ったと思っていた親父が、1人で自分のところに来て、思いがけない言葉を…。
それが、“お父さんは、今日観たバンドの音楽や、お前のドラムがどの程度のレベルなのか、そういうのは分からないケド、ただ今日お前が叩いている姿を観て、本気で一生懸命に取り組んでいるということだけは分かったよ”と。
更に、続けて…“そこまでドラムに打ち込めるのなら、それこそ人生を棒に振るくらいの覚悟で、とことんやってみなさい”という言葉でした。
こんな言葉をかけられるなんて、想像もしていなかったから、正直ウルっときたのは鮮明に覚えていますね。
それからは、昼間に実家に帰ってもOKになったし(笑)、進学も就職もせずに音楽を…という世間体的な部分も一切言わなくなりました。
その後、森川さんと出会い、THE POWERNUDEで活動をしてリリースした作品はもちろん、BURRN!などの音楽雑誌に写真や記事が掲載された時は、全て買って保存してくれたり、埼玉でのライヴにはよく来てくれたり、自分が叩いた曲が流れる某ゲームソフトのCMなども、楽しみに観てくれていました。
10年振りくらいにライヴステーションを訪れたのもあるかもですが、5Xのライヴを観て帰る際に、ビルの1階の出入り口で、何故か!? 急に親父との“その会話”を思い出したんですよねぇ。
あ~、ここでその話しをしたなぁ…と。
そんな懐かしい、でも忘れ難い親父との思い出の1つを書いてみました。
2023年8月の公開から、21万回を超えました!
激アツにグルーヴするFunk Rockと、Soulfullなヴォーカルが絶妙に融合したSuper Funk Rock Tune!
これぞLINX独自の音空間“Hybrid Rock”の最強進化形!!
“Time Is Slippin' Away” Official Music Video!!
是非!ご視聴下さい。
Directed & Music Video Works : Kunihisa Kobayashi
Executive Producer : mk@jeepster
準備中