2024/10/19
コロナ禍になる前は偶然月第1木曜日にティールームパ・ド・ドゥで定期的に、また、マルシェに合わせて1人で朗読舞台公演を行なっていた。
そしてコロナが日本に蔓延し始めた2020年の2月、生まれて初めて開催を予定していた公演を中止した。2、3ヵ月もすればまた元通り公演が出来るものと疑いもなく。
会場は今回と同じくティールームパ・ド・ドゥで、坂口安吾の『風博士』の朗読舞台公演をするはずだった。
その後も4月にパ・ド・ドゥで今回と同じく元栃木放送アナウンサーの高瀬美子さんとご一緒に行なうはずだった、これまた坂口安吾の『桜の森の満開の下』の公演も中止した。こちらは後に夏、アトリエほんまるで開催が出来た。
『夏なのに桜⁉︎』
と思いながらの公演ではあったが、やる側の私達も楽しみにしていた。
その時は少々コロナが落ち着いている時期だったので開催を決定したのだが、開催日の前日にコロナ感染者が最大値を更新して(それでも栃木県での感染者は数十人だった記憶がある)、予約されたお客様の約2割がキャンセルとなったが公演は行った。
当時会場に以前の様に沢山の来場者を入れられない時期だったので『そんなにキャンセルが出るとなあ』という思いと、『自分が感染することを考えるとそうなるよね』という複雑な思いで、何か自分達が以前からやっている事が否定されている様な感じにもとれた。
私が芝居を毎日の様にしていた頃は、熱があろうが体調を壊そうが、公演を打つのが当たり前で、もちろん日常体調管理もしないではないが、年齢も若かったので無理もかなりしてきた。
20代に旅公演に行った時も、1度公演が休みの日に熱を出したことがあったが、宿で休んで寝ていると、
『たるんでいるから熱を出すんだ!』
などと先輩に言われるので、無理にもどこかへ遊びに行った記憶がある。そんな時代だった。
私はもともと体温が高いのでそれが寝不足か何かの原因で、より体温が高くなると、最近はビクビクものだ。それが公演前だと特にそう。外的要素ならともかく、自分の体調不良のために公演を中止したくない。
あれから約4年半が経ち、またティールームパ・ド・ドゥさんでたくさんのお客様に囲まれながら以前と同じ高瀬美子さんと朗読公演をした。
以前と同じなのだが何かが違う。口では表現するのが難しいが、何かが変わっている。会場もお客様も自分も。
しいて言えば、公演するハードルが高くなった気がする。
もうあまりコロナのことを気にしていないと言いながら、ニュースか何かで再びコロナが広がってきているなどとささやかれると、またどうにかなってしまうんじゃないかと、口には出さないが頭の中に不安がよぎる。
しかし悪いことばかりじゃなくて、今回もこうして沢山のお客様が楽しみに来てくださった。これは大変良い意味で普通じゃなくて特別な事なんだと思わざるを得ない。
公演と言うのは「やる場所」「やる人」「観客」、この3要素が揃ってできるものだと昔から教えられてきた。どれが欠けても成立しない。その3つのうちの1つを担っている「観客」がこれだけいらしてくれたのだから普通ではない。とても有難いことだ。
だから1つ1つ大切に公演を打たなければとより思うようになった。
これは足を運んでくださる観客の為というだけのものではなく、自分の為にでもある。
12月15日(日) 14:00時開演
場所:アトリエほんまる
栃木県宇都宮市本丸町1-39
料金:前売り3,000円 当日3,500円
お申込みは、携帯電話のメールアドレスはPCからのメールが受け取れないことがありますので、下記のものをご記入の上、PCメールでお申込みください。
メール
・名前(ふりがな)
・電話番号
・メールアドレス
問い合わせ、申込は下記のメールまでどうぞ。
メール
準備中