2024/12/28
昨年に続き、2回目となる一人芝居「クリスマス・キャロル」の公演が終わった。
始めるきっかけとなったのは、クリスマス時期、音楽家さん達は忙しそうにここ宇都宮でも演奏会などに招かれ、過ごしているのに、芝居会はなんとも静か。東京あたりではクリスマスが近くなるとクリスマス関連作品を公演したりして観客がそこに集まる。そんな風に宇都宮でも出来ないかとの私のかねてからの思いからだった。
昨年1度公演をした。満席のお客様で有り難かった。今年はどうしようと考えていたが、1度でやらなくなってしまうのは、なんとなく納得がいかず、とにかく今年も公演する事にした。
「お客様はいらしてくれるだろうか。今年の12月15日はイベントが沢山重なっているし…。」
と不安に思っていたのだが、「あれ⁈」と思っている間に予約で満席となってホッとした。
さて、今年はヴァイオリニストの渡邊響子さんとのコラボレーション。本当、これは物凄く楽しみにしていた。と言うのは(昔からまだ実現できていないが)、ヴァイオリンはあのフォルムといい音色といい以前から私が弾いてみたい楽器だったし、彼女の弾き方も好きだった。
まず11月中に渡邊さんと芝居中の音楽を入れる場所と長さ、イメージを打ち合わせし、本番1週間前に渡邊さんが提案した曲と芝居を合わせ、当日ゲネプロをして本番。
アーティストさんに対しては私はあまり細かい注文は出さない事にしている。
打ち合わせでお願いするのは、
「台本のここでこの位の長さのこんな風な感じのもの」
くらい。アーティストさん方はその分野の専門家なのでそこはどっぷりアーティストさんにお任せした方が良いものが出来ると、今までの経験上知っているからだ。
1週間前の合わせで、最初の彼女のヴァイオリンの音色を聴いた時、本当痺れた。世界が広がる感じがした。その時、私は曲後に出る準備をして上手の袖幕の所にいたのだが、
「私これで舞台に出ていいの⁈」
と思ったくらい。少し恐れ多い感じがした。
彼女との合わせはあっという間にすんなり終わった。
1番問題に思っていたのが、物語の中で、私の演じる未来の幽霊が出た後のクライマックスシーン。主人公スクルージが未来の幽霊に連れられ自分の未来を知るシーンだ。
こちらはいつも教えてもらっているマイムの先生に手を加えて頂き、昨年とだいぶ変えた。
自分としては他にもいろいろな箇所で演出の変更を入れているのだが、所詮昨年と同じ話の「クリスマス・キャロル」。変更した事はわかってもらえないだろうなと思っていたのだが、照明担当の方に動画を送ったら、
「今年の方がわかりやすくなっている。」
と言われたのには驚いたし、昨年観た方からも、
「去年と変えたね。」
と気づいてもらえたのには嬉しかった。
芝居が終わり、観客の皆さんにちょっとしたプレゼントとして公演のチラシをミニミニにした画像が印刷された「クリスマス・チロル」(チロルチョコ)を配った。中にはクリスマスのチャームも入っており、それはお手伝いをしてくれた方が「みんなに配って」と手作りしてくれたもの。
あっという間に終わったこのクリスマス公演自体が私にとっての最高のクリスマスプレゼントとなった。
準備中