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Logo Mark水彩画を描いている時自己紹介・留学からYouTubeまで

村田收(ムラタオサム)

岡山を拠点に活動する水彩画家。

千葉市に生まれる。大阪府立大学経済学部卒業。
1987年 New York, Pratt Instituteに留学 Art St...

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みなさんこんにちは。

村田收(ムラタオサム)と申します。

Spinartさんに連載の機会をいただいたので、
「一日一行 文章を書くこと」
を目的にして、ゆっくりと記事を書いていこうと思います。

僕は水彩画家です。
30年以上、絵の世界に生きています。

絵も人生も右往左往、スタイルもいろいろ、もちろん団体などには属しておらず、自由に描いています。

この連載では何を書こうかと思っていたのですが、音楽とか他のアーティストの方と、どこか共通している内容もあるのではないかと思いますので、まずは画家としてスタートしてから現在までの道すじを書きますね。

※冒頭の絵のタイトルは「霧の朝」。
 YouTubeで制作動画も公開中です。
水彩画・霧の朝・風景画の描き方

30歳からの留学

20歳代は会社員、その後教員をやっていたのですが、30歳になってから絵の道に入りました。

日本の美術大学に入り直すには歳をとりすぎているし、無駄なことが多そうだったので、大人も多いらしいNew YorkのPratt Institue というアメリカでは有名な学校に行きました。

本校はブルックリンにあります。
結婚していたので夫婦で学校の家族寮に住みました。
僕の行った学科はイラストレーションが主でしたが、校舎はマンハッタンにありました。
留学中の話はいろいろありますが、とても長くなりそうなので今回はスキップしますね。
とにかく2年間、アメリカで過ごしました。

帰国後、東京でイラストレーターになりました。
実はイラストレーターは留学前に2年ほどやっていたので、すぐに仕事を再開したという感じになります。
広告、出版、いろいろしていました。

以前やっていた会社員や教員とは違って、マスコミ業界の仕事になるので、とても刺激的で充実していました。
でも、一番好きだったのは地味でギャラも少ない出版、特に児童書の絵でしたけどね。

※こちらの絵のタイトルは「Snowy Silence」。
 以下のページから他作品を見ることができます。
公式ホームページ・Galleryページ

森の中に住みたい

そんな風に10年くらいイラストレーターをしましたが、ある日、木のたくさんある場所に無性に住みたくなりました。

今でもその瞬間は、よく覚えています。当時住んでいた練馬の街中の小さな公園で、大きな木々を下から見上げた瞬間でした。
その時、誰かがどこかから語りかけたような感じです。

「おまえはこんな都会に住み続けてはいけない、森の中に住め!」

実際に、そんな声が聞こえたわけではありませんが…

そこで、伊豆高原、軽井沢、那須高原などを調査。
結局、東北に続く広々とした風景が気に入り、那須高原の森の中の別荘に移住しました。
別荘は、最初は賃貸で借りました。貸してくださったのは日芸の音楽の大学教授です。

高原の美しい景色に魅せられ、風景画をたくさん描くようになりました。
原付バイクにイーゼルやら絵具などを乗せて、那須高原の牧草地とかいろいろ走りまわって、絵を描きました。
水彩画がほとんどです。

那須連山を見上げる牧草地にイーゼルを立てて絵を描くって、幸せな日々でした。
それがきっかけで風景の水彩画を未だに描き続けています。

でも、東日本震災などもあり、今は岡山市に住んでいます。
地震の後、しばらくは個展活動も満足にできなかったのですが、ここ数年くらい、やっと絵を描くことができるようになってきました。

※こちらの絵のタイトルは「Majestic Morning」。
 以下のページから他作品を見ることができます。
公式ホームページ・Galleryページ

YouTubeをスタート

2002年に那須高原に住んでいる時に、Webサイトで「水彩画の描き方」をスタートしました。
田舎に住んでいたので、多くの方に絵を見ていただきたいと思ったからです。
水彩画インフォメーション

このサイトは、それなりにアクセスも多くありました。
「描き方」としたのは、作品をアップするだけでは、アクセスが少ないと思ったからです。ただ作品をアップするサイトは結構ありましたが、やはり最初はとにかくたくさんの方に来てほしかったので「描き方」にしました。

2014年になってYouTubeのチャンネルを開設しました。
上の「水彩画の描き方」のWebサイト用に1分ほどの長さの動画、例えば「空の描き方」を作ってYouTubeに置いて置き、そこからサイトのページにリンクを貼りました。
つまり、YouTubeは動画を置いておくクラウドサイト、倉庫にすぎませんでした。
本数も、たった5本くらいです。

ところが、そのまま放置していたこの1分ほどの長さのYouTubeの動画。
いつの間にかアクセス数が、多いもので10万アクセスを超えるようになりました。
文章の説明動画として作ったので、動画だけを見ると、内容がとても薄っぺらなものでしたが、それでもこれだけのアクセスがあったので驚きました。

もっと本格的に動画で作ったら良いかもと、思っていましたが、自分の作画方法を動画で公開するのに、かなりのためらいがありました。
しかし個展をやっても数百人程度しか自分の作品を見てくれる人がいません。
この人数でも普通の画家としては多いほうかと思います。

どうしよう?

●だいたい、自分の作画ノウハウってそれほどたいしたものはないんじゃないのか?

●それよりも数十年で身に着けた作画技術があるのだから、心配ないのではないか?

●スタイルは真似られるかもしれないけど、それよりも多くの人に絵を見てもらいたい。

●この動画を見て水彩画の素晴らしさを知って、その人の人生が幸せになったら、これはそれだけでも素晴らしいことじゃないか?

●水彩画はこんな風に描くのだ、というところをもっと見てもらいたい。

いろいろと試行錯誤しますが結論はでません。

そこで思い切ってとにかくやることにしました。

2018年の7月からYouTubeで水彩画の制作動画を発表し始めました。

それから8か月になりますが、
絵の個展に来ていただけるお客様の数に比べると、一桁くらい違います。
動画をアップすると、1000人以上の方が自分の作品を見てくれます。

もちろん、個展に来てくださるお客様は、原画を見ることができるし、お話しをすることもでき、本当にファンになってくれます。

一方、YouTubeという瞬間的、表層的な媒体で絵を見てくださる方々の数は、けた違いに多い。

さて、 これが今後どのようになってきてくれるんだろう…楽しみです。

ただ、こうした数字を目標にするとそれに影響されるので、今は質の高い絵を、YouTube用ではなく、あくまでも個展用に描き、それを編集した動画をアップしています。

このSpinartの連載では、YouTubeでアップした絵との連動企画みたいな感じで、水彩画の「制作裏話」を書くこともあると思います。

その時は、動画を見てくださってからこの連載を読むと、より楽しいと思います。

私の記事を見てくださって、何か少しでも参考になれば、僕も幸せです。

それでは、次回は具体的な水彩画の制作話を書いてみようと思います。

※こちらの絵のタイトルは「萌黄の館」。
 YouTubeで制作動画も公開中です。
水彩画 大きくにじませ動きのある風景画の描き方

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村田收(ムラタオサム)

岡山を拠点に活動する水彩画家。

千葉市に生まれる。大阪府立大学経済学部卒業。
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