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なにか創るとうれしくて自分の色を決めてみよう

紫水勇太郎・清水 豊

株式会社4DT 代表取締役
株式会社ワークス 代表取締役
Spinart運営者


1966年、栃木県生まれ。

株...

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 シャア・アズナブルと言えば「赤い彗星」。戦場に出るのにその色ってどうよと思うくらい全身真っ赤というのは、おそらくガンダムについてあまり知らないという方でも知っていることと思います。つまり、シャア・アズナブルと言えば「赤」というイメージが定着しているということなんですね。
 実はこれ、かなり昔からあった事象です。
 歴史が好きという方でなければ分からないかもしれませんが、武田信玄配下の武将・飯富虎昌、山県昌景や、後の大坂夏の陣における真田信繁、徳川四天王・井伊直政等は、自分の部隊の甲冑をすべて真っ赤にすることで、それぞれ「○○の赤備え」等と言われて有名になり、今に伝わるあらゆる資料にその名を残しています。
 その他にも、巨人と言えばオレンジで阪神タイガースと言えば黄色と黒だよねとか、カズ・レーザーと言えば赤だよねとか、リッチー・ブラックモアと言えば黒だよねとか、ももクロの高城れにと言えば紫だよねとか、Facebookは紺でTwitterは水色…等々、それぞれを象徴する色が決まっているものというのは世の中に本当に数多く存在します。
 これってなぜだと思います?…まぁいちばんシンプルに言えば、その色と結びついて覚えられやすいからじゃないかなと思います。

 例えば、たくさんのアイコンが並ぶ自分のスマートフォンの画面の中から目的のアプリを探そうとした時を想像してみましょう。もちろん、そのアプリのデザインを認識してそれを探し出すものと思いますが、実は、その細かいデザインよりも先に、そのアイコンのキー・カラーを頼りに探してるなんてことありません? なので、突然そのアプリがアイコンの色を変えたりすると、途端にそのアプリを見つけるのが難しくなったりするという次第です。
 そういえば以前、Instagramが思い切りアイコンを変えてきたことがあって、それからしばらくはそんな状態で使いづらかったっけなぁと思い出しますね。

 さて、なにか表現物を創り出すみなさんも実は、世界という大きな空間におけるアイコンのようだと考えてみましょう。ほらほら、なにか特定の色で特徴付けられていた方が発見されやすそうだなって気がしてきませんか。特にミュージシャンなどは、たいていはアーティスト写真を撮影したりライヴで演奏したりするものですから、自分自身が人前に出るということも多いことと思いますが、その際に、なんらか必ず同じ色で印象づけていくことの効果は想像できるのではないかと思います。

 それも、もしバンドやチームのように複数人数なのであれば、できればその全体として同じ色を使った方がインパクトは強くなりますし、また、個々の個性を強く出したいということであれば、構成メンバーそれぞれに特定の色を固定して割り振るという手法もあります(前出のももクロをはじめとする多くのアイドル・グループが採用している方法ですね)。

 さらに、それを徹底して使いまくることがコツです。
 衣装、ロゴ、楽器、作品表装(音楽系ならジャケットとかですね)…あらゆる場面で使いまくる。そうすることで印象はさらに強まり、いつしかその色と対象が紐付けられて記憶されるという次第。
 逆に、そういったことしないと、それ以外のなにかの要素で印象づける必要が出てくるので、それを考えるのはそれなりに大変だったりする上に、色をうまく使っている人たちは、そういった他の要素も併用できるということになりますから、結果、色をうまく使っていない場合、単に使えるアイテムを一つ捨てているような状態にさえなっているかも知れないということかなと思います。

 もっと言えば、その色に意味づけなどがあればさらにいいですね。なぜその色なのか。自分のマインドだったり生い立ちだったり、もっと他の物語との連動もありでしょう。なんらかのバックストーリーと結びつくことで、その色は単なる色ではなくなり、意味があって選択された一つの表現として対象者に伝わり場合によってはその人を説明する一つの要素として語られるようになっていくということになります。

 え? 特定の色で印象を固定されたくない? それでもいろいろ考えられますよ。
 どのような色も想像できるようにするということで白とか、それこそどんな色をも含むということでレインボー・カラーとか、何色にも染まらないということで黒とか(裁判官が黒いローブを羽織るのはそういう理由だと聞いたことがあります…実際そんなことないだろがと思っちゃうことは多くありますけど)。
 それにね、色と言ってもそれこそいろいろあるんですよ。例えば赤色だって、鮮やかな赤もあれば臙脂のように落ち着いた赤もある。朱色っぽい赤もあればちょっとピンク側に寄せた赤や紫側に寄せた赤もありますよね。
 つまり、例えば「自分の色は赤だ!」と決めたとしても、その時その時でいろいろな変化はつけられるということなんです。そこはまぁ、色に対する知識とそれを選択するためにどのくらい考えてるかとか、考えるための引き出しを持っているか(これをまとめて「センス」とか言ったりするのかなと思いますけど)なんてことかなと思います。

 ということで以上、いついかなる時もほぼ黒以外の服を着ない紫水からの色に関する提案でした。

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※ちなみに写真は、栃木県那須高原にある山水閣で撮影したもの。
 入口にあった水に映った森がきれいだなぁと。
※使用カメラ&レンズ:Canon EOS 6D + EF24-70mm F2.8L II USM

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