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Logo Mark論理的ボイストレーニング英詞をより英語っぽく歌う為に〜その2:FとV

やま♪げん

Singer、ボーカルトレーナー。
アルバム「眠れぬ夜のために」、iTunes、Google Play、Amazon、Spotify、等、各種ストリーミングサービスで発売中。「やま...

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皆さん!こんにちは!!
「やま♪げんボーカル教室」インストラクターのやま♪げんです!
皆さん!楽しく歌ってますか?

関東地方は、本格的に梅雨入り!雨を全身にいっぱい浴びて、紫陽花も嬉しそうです(^o^)
皆さんの周りの紫陽花は、今年はどんな色でしょう?私が住んでいるところには近所に緑道があるのですが、今年は紫の花を咲かせている紫陽花が多いような気がします。後は白い花の縁がピンク色の紫陽花とか…。
雨が多くて心も湿りがちですが、色鮮やかに咲いている紫陽花を見ていると何となくワクワクしてきますよね~! 歌を歌う時も、爽やかな紫陽花の色を思い浮かべて楽しく歌っていきたいものですね(^o^)

さてさて!前回から洋楽を歌うときの外国語(主に英語)の発音についてお話しさせて頂いております。
前回も書きましたが、欧米の言葉は子音が強く出る言葉。と言う事は、(私もいつも歌っていて感じるのですが)日本語の歌を歌う時に比べて、口の周り(口輪筋)を素早く細かく動かすと気持ち良く発音出来るのではないでしょうか?
前回お話ししたLとRもそうですが、日本語にとっては同じに聞こえる発音も外国語の視点から見ると全く別の発音と言う事はとても良くあることです。勿論!歌詞の意味を理解することもとても大切な事ですが、その点が理解出来ると外国語の歌もよりネイティブの方々に近い発音で歌う事が出来るようになると思います。
と言う事で、今回も細かい発音のコツについてお話ししていきましょう!

FとVの発音のコツ

今回は、これまた日本語の発音にはないFとVの発音のコツです。日本語にあるこれらに近い発音は「えふ」と「ぶい」ですが、例えば 「恋に落ちる」という意味の“Fall in love”を「ふぉーりんらぶ」と発音してもどうしてもカタカナ英語になってしまい、特に洋楽を歌う場合は意味が通じなくなってしまう可能性大です。
では、Fと「えふ」、Vと「ぶい」の差はどこにあるのでしょうか?その答えは、下唇と上の前歯にあります。
「えふ」と「ぶい」は発音するとき上下の唇の間から息を吐きます。その際。唇が離れていると「えふ」、唇が重なっていると「ぶい」になりますよね。
(今回は、フリー素材に参考になるような写真がなかったので、52歳のおっさん(私!)の写真にて失礼します!見苦しくないように加工したため、分りづらい写真になってしまい申し訳ありません(汗))
FとVは写真のように上の前歯を下唇に軽く当てるようにして出す音なので、専門用語で「唇歯音」と言います。そしてその間から息を吐いて空気の摩擦で発音するため、「摩擦音」と呼ばれます。つまり、FとVは「唇歯摩擦音」という発音と言う事になります。
ここでのコツは上の前歯で下唇を咬まないこと!咬んでしまうと、力強くなってしまうのと口を素早く動かせないので上手く発音する事が出来ません。
あくまでも軽く当てた状態で、下唇を吐いた息で前に移動させるように動かすと上手にFとVが発音出来ると思います。

日本語と外国語の有声音の違い

上に書いたようにFとVの口の形は同じです。この二つの発音の違いは、声帯を鳴らすか鳴らさないかの違いです。今回は専門用語祭りになってますが、FやSなどの声帯を鳴らさない発音は「無声音」、対してVなどの声帯を鳴らして出す発音は「有声音」と呼びます。
つまり、専門用語ではFは「無声唇歯摩擦音」、Vは「有声唇歯摩擦音」と言う事になります。
Fは無声音なので口の形を作ったらそこに肺から息を吐き出せば良いのですが、Vを発音するときは口の形を作ったら声帯を鳴らす必要があります。欧米の発音に近い発声をするためには、この「声帯を鳴らす」ということが大きなポイントとなってきます。
どういうことかと言うと、私達が日本語を話すときのようにただ無意識に(言葉を喋る時には皆さん無意識だと思いますが)声帯を鳴らすだけではV等の有声音の発音は上手くいきません。西洋の言葉を発音するために声帯をならす際。日本語を発声する時に声帯を鳴らすのとはちょっと違う「コツ」があるのです。
そのコツとはなにか?答えは「横隔膜」にあります。
Vの口の形が出来たら、単に声帯を鳴らすだけでなく唇から声帯そして横隔膜の間が一本の棒で繋がっているイメージでその間の上半身全体が鳴っている事を意識して長めに「う゛~~」と発声してみましょう。
いかがですか?力強く子音としての「V」が発声できたでしょうか?
しつこいくらいに書きますが、英語などの欧米の言葉は子音が強いです。相手に意味が分るように喋るためには、有声音は声帯だけでなく上半身全体を使って発声する必要があるのです。
実際の言葉の中で口の形を素早く変えて動かすのは最初は大変かも知れませんが、じっくり根気強く、練習してみて下さいね。

次回は、これも日本語にはない発音!「S」と「th」について書いていきます。
お楽しみに!

【Live Information】

2022年
・7月9日(土):Majestic Sky(JOURNEY Tribute Band)@四谷SOUND CREEK Doppo
・8月13日(土):Do-ya! Live(やま♪げん弾き語り)@向島Nine Live

※チケットのお問い合わせは、各会場または「やま♪げんオフィシャルサイト」よりお気軽にご連絡ください。
 やま♪げんオフィシャルサイト

「やま♪げんボーカル教室」では、生徒さん絶賛募集中です(^^♪

コラムの内容を、実際に体感してみませんか?
スタジオレッスン:60分5,000円、オンラインレッスン:60分5,000円。
体験レッスン、随時受付中! お気軽にご連絡ください(^O^)/
※お問い合わせは、アーティスト紹介ページをご覧ください。
アーティスト紹介・やま♪げん

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