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Logo Mark歯を磨く様に演じる一人芝居公演に向け考える事

鵜飼雅子

舞台役者、朗読家、アトリエほんまる 副支配人。
日本演劇教育のさきがけ的な存在である劇団らくりん座の正式団員として全国各地で公演を経験。
朗読や表現、コミュニケーショ...

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ここ数年誰かと一緒に芝居をする事より、一人で芝居をすることが多くなった。というより一人芝居ばかりだ。役者も自分、演出も自分、大道具小道具、制作まで自分という事が多い。
一人の方が決定して実行するまでが早い。しかし、悩むとドツボに入る。私は案外悩み症なので同じことを四六時中ずーっと考えている。そして大体は何日か経った朝自分なりの決断が降りてくる。
それでも迷う時は、そういう時に相談するととてもいい友人がいて、彼女に相談する。
私が“石橋を叩いて渡らず、叩きすぎて壊してしまうタイプ”に対し、彼女は“石橋が実はゼリーで出来ていて、渡れないかもしれない。しかし、もしかしたら渡れるかもしれない…”という状態でも果敢にトライする。流石である。だから私は決まって彼女に相談する。すると大概は上手くいく。
その反面絶対に相談しないタイプがいる。それはいろいろな事に対して『駄目だ駄目だ』とか『難しい』とばかり言っているタイプ。そしてそう言いながらなかなか先頭に立って行動しない人。
相談しやすいからと言って後者に相談すると、
私『◯◯やりたいんだけど、どう思う?』
A『難しいんじゃない』+(たす)難しい箇所の列挙、これが雨のように降ってくる。
私はあまり口がたたないのでこの台風のような豪雨にやられ、
私『やっぱりそうだよね〜。』→ 結果やらない。
と残念極まりない事になる。
だから特に新規で、自分でも少し自信のないような時は決まって、
『面白い!やろう!やろう!』とか、
『やったらいいじゃん』とすんなり言ってくれる人に相談している。と言うより引っ張ってもらっている。
そして今回は私自身一歩進化している気がする。勿論一人芝居の根幹は依然と変わらないのだけれど、周りの部分をいつもとは違って何人かに助けてもらっている。
当初はそこまで関わってもらう事は予定してなかった。理由は相手といろいろ合わせたり、相手の提案(私が良くなるようにしてくれる提案)を聞いている余裕がないからだ。
しかし、今回は違う。集客もいつも仕事以外でもいろいろ世話をしてくださる方に、お願いしたり、結果ではあるが、照明も昔商業劇団員だった時に関わりがあった方にお願いした。色々アレンジしてくださる様でその方なら安心だ。
照明も一番最初、舞台上に照明卓を設置して自分でやろうかとも考えていた。
理由は勿論面白いというのもあったが、稽古しながら芝居が出来上がっていくので、
『そんな前もっていろいろとわからないよ』
との理由がある(舞台上に照明卓を設置した芝居はいつかやってみたい)。
話は変わるが、先日、東京である女性の一人芝居公演を観にいった。
その公演は女優とピアノ奏者2人しか舞台にはのっていないのだが、いろいろな方が関わっていた。当日のみのお手伝いというより、グループとなってその一人芝居の公演を支えている。そんな雰囲気が飲食店である会場いっぱいに漂っている。
『いいなぁ』
と正直思った。
仕事でなければこの状況は割と簡単に作れるのかもしれない。しかし、仕事となるとまた違う。彼女には楽しさ心強さと並行して何物にも代え難い重荷が背中にのっかって公演をしているんだろうなと想像する。
そんな彼女、素敵だと思う。そして少しずつではあるが、いろいろな方に関わって頂き自分のキャパも広げていきたいと思う。


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12月23日(土)14:00〜一人芝居『クリスマス・キャロル』

場所:アトリエほんまる
料金:前売り3,000円、当日3,500円

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舞台役者、朗読家、アトリエほんまる 副支配人。
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