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Logo Mark脳内伝言板私の中にある美意識

白砂勝敏(Shirasuna Katsutoshi)

静岡県出身、造形家/演奏家。
農業高校造園科卒業、美術音楽共に独学。
美術家、演奏家、パーカッション、ディジュリドゥ、ムビラ奏者。

20代前半人...

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ものを丁寧に並べると嬉しそうに輝きだす。
使い古された物でもそこら辺に転がる石でさえ、愛を放出し始める。

私の中にある美意識、自然界に見え隠れする法則。私は自然界に法則みたいなものを感じている。それは弱肉強食や大自然の気候の厳しさの中にさえ、神秘を感じそれはどこか美しく、私は感動を覚えることが多々ある。その美の法則を無視するして推し進め、調和が崩れるといとも簡単に崩壊するのかもしれない。だが刺激の多い昨今では少しくらい調和が崩れてもそのことに気が付かないのかなぁ。ただ宇宙が動き続けている限り、もし一度崩れても、膨大な時間(数万年)をかけて再生され再度調和に向かうのだろう。

とはいえ私自身も調和を崩したり調和したりを右往左往しながら生きている。ただ私が何かを創る時、必ずと言っていいほどそういった自然との調和、物質(素材)との調和が目の前に突き付けられてくる。その度その素材について深く考えそして「感じる」。そういったことの繰り返しで本質が見えてきたり、美意識が育まれていくのかもしれない。

35歳までまさか美術家になるとはこれっぽっちも思わなかった私。ただ今振り返ると子供のころからとにかく何かを自作する事が好きだった。小学生の頃は釣りが好きで、毛ばりを作ったり、出来もしないのに無理やり釣り竿作ったり、ゴミ捨て場の自転車を拾い集め、直したり。そのうちバイクいじりに熱を出しオフロードバイクでレースに出てみたり。空き缶でケース作ったり、トンボ玉作りにハマったこともあったなぁ。興味の向くまま自分勝手に常に何か作っていた。当時は今みたいなネット社会では無かったので何をするにも情報が少なく、たまに本屋で専門書を見つけても難しすぎて全然理解できなかった。ヒントになるキーワードだけを読み取って、仕方がないので、とにかくやってみるしかアホな私には選択肢がなかった。作るのは好きなんだけれど勉強は嫌いみたいな…本当にアホなんだけれど当時はそれでもいいと思い込んでいたように記憶している。だから当時を振り返ると何をやっても中途半端だった気がする。まぁポジティブに捉えるならば、中途半端な時代は誰にでもあって、そういった上手くいかない経験から色々なことを得て成長するんだろう。

結局振り返ると要所要所での先輩たちとの出逢いはあったものの、これという物創りの師匠らしい人はなく独学というか自分勝手に創り続けていった。ただ上手い下手は置いといて、とりあえずその時の自分が納得するところまではやり続けた。それは何というか私はそういった性分なのだと思う。人に迷惑かけないでただ自分に負荷がかかるだけなら納得するまでやり続けてしまう。ただやっかいなのは経験を積めば積むほど納得するハードルは上がっていくのだ。その分手が早くなっていくのでかける時間はそれほど変わらないのかもしれないが難易度はグングン上がっていく。当然毎日何かを創っていれば技術力や知識は自然と上がっていく。ただ作品の良し悪しは単純に完成度が上がればいいっていうものではないというのが面白い所でそれこそ美意識が多大に入り込んでくる。私のやりたいことは技術力と感性の両方が必要不可欠なのだ。

私は創り始めたときは何が出来るか分からないが最終的には私の美意識が納得するものを創りたいのだ。私の場合その美意識はこれまで創ってきた膨大な量の制作物や経験に育まれてきている。それはこれまでを振り返えれば必然的に明白である。私の場合、生まれ持った何かというよりはフワフワと形にならない気持ちや感覚を信じ突き進んだ結果偶然にも培ったもののような感覚である。今後もそんな風に色々な経験をし、それを多角的に捉えながら生きていきたいとフワッと思っている。

期間延長〜9月8日まで 白砂勝敏個展「白砂式創造世界〜木彫・陶器・絵画」

ギャラリー音楽の森(栃木県矢板市)で開催の白砂勝敏個展「白砂式創造世界〜木彫・陶器・絵画編〜」は期間が延長され9月8日まで開催されることになりました。
休館日や営業時間は変更されています。
どうぞよろしくお願い致します。
作家在廊予定:9月7日(土)、8日(日)

展示会名:白砂式創造世界〜木彫・陶器・絵画編〜
期間:2024年5月27日(月)〜9月8日(日)水曜定休日・臨時休業日有
時間:11:00〜18:00
会場:ギャラリー音楽の森
   〒329-2501 栃木県矢板市上伊佐野694-2
   tel. 0287-43-1820 090-4847-9663(担当/大島)

The Exhibition period has been extended until Sep 8,2024.Katsutoshi Shirasuna Solo Exhibition “Shirasuna-type creative world” held in Gallery Ongaku-no-mori, Yaita-city/Tochigi

[Exhibition] Katsutoshi Shirasuna Solo Exhibition “Shirasuna-type creative world”
[Event period] From May 27, 2024 - To Sep 8, 2024   Closed on Wednesday, There are temporary closing days
[Open] 11:00-18:00
[Venue] Gallery Ongaku-no-mori
[Address] 694-2 Kami-isano, Yaita-city, Tochigi 329-2501
[Telephone] 0287-43-1820 090-4847-9663(oshima)

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白砂勝敏(Shirasuna Katsutoshi)

静岡県出身、造形家/演奏家。
農業高校造園科卒業、美術音楽共に独学。
美術家、演奏家、パーカッション、ディジュリドゥ、ムビラ奏者。

20代前半人...

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