[ Spinart(スピナート) ] - あらゆる表現者・アーティストと出逢えるサイト

Logo Mark連載記事

Logo Mark脳内伝言板やりたいことしかやらないと決めた日から1 序章 少年時代

白砂勝敏(Shirasuna Katsutoshi)

静岡県出身、造形家/演奏家。
農業高校造園科卒業、美術音楽共に独学。
美術家、演奏家、パーカッション、ディジュリドゥ、ムビラ奏者。

20代前半人...

続きを読む

2025年6月29日私の常設ギャラリーであるMuseum SHIRASUNA Fujiにて、私の演奏と朗読(読み手はクミ)のLIVEを開催することが出来た。ここでのライブは2回目である。前回のライブでは有難い事に、割と早く席が埋まってしまったので、今回は昼の部と夜の部の2公演で開催することにしてみた。大丈夫かなぁと多少の不安もあったが今回も早い段階で昼、夜共に予約が埋まっていたので少しホッとしたりしていた。これに関してはMuseum SHIRASUNA Fujiのオーナーの小澤さんの多大なご尽力と興味を持ってくださる皆様に感謝しかない。展覧会はある程度の期間が長いのだけれど、ライブはその日のその時間しかないのでホント一期一会である。予約が入ったかと思えば複数キャンセルが出たり、また入ったり…。結果的には昼夜共に満員御礼だったけれど、こういうのって当日蓋を開けてみるまでわからない。だから会場で一緒の時間を共有できることに奇跡を感じるといっても大げさではないように思っている。特にソロでの音楽活動を始めてからはそういった感覚をより強く感じている。

今回は全体で一時間半くらいのライブだった。そのうち50分くらいは読み手のクミちゃんに出演してもらい残り40分位ソロの演奏という構成で行った。

その中で今回のライブのタイトルの「やりたいことしかやらないと決めた日から」という、私の半生をコンパクトにまとめた文章の朗読をしてもらった。まぁこれまでのスピナートに書いてきたものの要約になるようで過去の文章とリンクしていることもあるのだけれど、これを一つの作品としてここでも発表してみたいと思う。

そもそもこれは今年の1月に三島の小学生たちの前で自分の人生について話す機会があった事から始まった。その時は言葉使いも子供たち向けで、内容も少し違ったのだけれど、それをブラッシュアップした感じで書いてみた。あと近年メディアなんかに出演させてもらう事があるたびに、同じような事を話しているなぁと感じていたこともこのライブをやってみたいと思い立ったきっかけの一つでもある。

それでは「やりたいことしかやらないと決めた日から」始めたいと思う。

やりたいことしかやらないと決めた日から
序章 少年時代

私は子供の頃から魚釣りが好きで学校から帰ると隙あらば川へ魚釣りに出かけていた。釣り糸を伝い手に感じる小さな振動はとても新鮮であり、目に見えない川の中で起こっていることを手ごたえとして感じる事の不思議さに魅了されていた。そんな中で毛ばりを使った釣りがあることを知ったが、毛ばりを買うお金がないので創ることにした。これが釣りをするのと同じくらい楽しくて楽しくて毛ばり制作にもハマっていった。インコを飼っているお宅で抜けた鳥の羽をもらってきたり、赤い羽根募金の羽などを使って作った。ただ、どんなにやっても上手くは作れず自分の不器用さを嘆く日々だった。その頃が私にとっての「ものづくり」の、始まりだった。
同時期にプラモデルを作るのも好きで、小遣いはすべて毛ばりの針やプラモデルの塗料などに使っていた。
家では塗料の匂いや鳥の羽くずが飛散したりするので、いつも怒られていた。
ゴミ捨て場にすてられた自転車を拾ってきては部品をとっかえひっかえして自転車を何台か作ったりもした。錆びた部品やフレームを磨いて塗装したりとそれっぽい事をしていたがやはり綺麗にはできない。私は器用な人にもの凄い憧れを抱いていた。

基本的に勉強してから何かをやるタイプではなく、やりながら何かをつかんでいくタイプでそれは今も変わらない。

自転車を改造したりバイクを改造したり髪の毛を金髪に染めてみたりと、興味の赴くままに進んでいくと気が付けば世間的には不良少年といわれるものになっていた。この頃を思い返すと色んな人に迷惑をかけたと反省することが多い。
子供の頃から変わり者だったと思う。多分、普通にしていたら、いじめられたのではないかと思うのだけれど、小学校4年生くらいから柔道をしていたことと、身長は低いが腕力は人一倍強かったので、いじめにあいそうになっても撃退することができた。そういった事はすぐに広まりなぜか私の方がヤバイやつだと、周りから思われていったと思う。
不良化していく私をみて母親はきっと周りに悪い奴がいるからそいつと引き離そうと思って周りの人に話を聞いて回ったが、聞けば聞くほど私が一番悪くて、むしろ周りの親たちは私と遊ばないようにと言っているということに気が付いてがく然とした…と、あとで聞いた。
一番仲のいい友達とはあまりにもアホなことをし過ぎて親同士が話し合ってお前らもう二度と遊ばせないみたいなこともあったけれど、そいつとはいまだに仲良く遊んでいる。

青年時代 社会と私へ続く。

TOPの画像のタイトルは【出逢い】水彩画 2013年制作 今回のライブのDMに使ったものです。


やりたいことしかやらないと決めた日から1 序章 少年時代
やりたいことしかやらないと決めた日から2 青年時代 社会と私
やりたいことしかやらないと決めた日から3 放浪時代
やりたいことしかやらないと決めた日から4 ジャムバンド時代
やりたいことしかやらないと決めた日から5 アートと出逢う

白砂勝敏展一始まりの痕跡一@小松庵総本家 銀座

この度、小松庵総本家 銀座にて展覧会を開催させていただくことになりました。
今回は陶器、油彩、銅版画等を展示します。
お食事をしながら作品を閲覧していただけましたら幸いです。

こちらでは[森の時間]平日16:00〜17:00(土日・祝日を除く)
展示してある作品をじっくりご鑑賞いただける、ギャラリー・タイムがございます(入場無料)。
※この時間はお食事の提供をしておりません。

期間中8月4日にオープニングパーティーと9月1日にライブがございます(入場無料)。
お時間ご都合つきましたら是非お出かけください。
よろしくお願いいたします。

[ 白砂勝敏展一始まりの痕跡一 ]
日時:2025年8月4日〜10月5日
   11:00〜22:00(L.O. 21:00)
場所:小松庵総本家 銀座
   東京都中央区銀座5-7-6 i liv 14F
   Tel.03-6264-5109
   11:00〜22:00(L.O. 21:00)不定休
   ※展示期間、営業時間等変更となる場合がありますのでお問合せ下さい。
   オフィシャルサイト

[ オープニング・パーティー ]
2025年8月4日(月) 16:00〜17:00
ムビラ・ディジュリドゥの演奏

[ ワークショップ・ライブ ]
2025年9月1日(月) 16:00〜17:00
自作の白砂式音器の演奏+詩の朗読等
出演:白砂勝敏(演奏)Kumi(読)

[ 森の時間 ]
平日16:00〜17:00(土日・祝日を除く)
展示してある作品をじっくりご鑑賞いただける、ギャラリー・タイムです(入場無料)。
※この時間はお食事の提供をしておりません。

Directed by 風戸重利
KOMATSUAN GINZAXTOKYO SOBA 小松庵総本家 銀座

この記事への感想はこちらへどうぞ

この記事への感想を送る


白砂勝敏(Shirasuna Katsutoshi)

静岡県出身、造形家/演奏家。
農業高校造園科卒業、美術音楽共に独学。
美術家、演奏家、パーカッション、ディジュリドゥ、ムビラ奏者。

20代前半人...

続きを読む

関連記事

準備中