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Logo Mark論理的ボイストレーニングボーカル目線の音作り-バンドサウンド-スタジオ編-

やま♪げん

Singer、ボーカルトレーナー。
アルバム「眠れぬ夜のために」、iTunes、Google Play、Amazon、Spotify、等、各種ストリーミングサービスで発売中。「やま...

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皆さん!こんにちは!「やま♪げんボーカル教室」インストラクターのやま♪げんです!!
お元気にしてらっしゃいますか?

少しずつ日常が戻りつつありますが、音楽、特にライブハウスを取り巻く状況は未だに厳しいものがあります。
音楽スタジオはほぼ通常営業になり私もバンドのリハーサルなどは出来るようになりましたが、ライブが出来るようになるにはもう少し時間が必要のようです。
音楽は、皆さんの心を癒やす大切なもののひとつ。
希望を持って、元気に歌っていきましょう!

今日は、本題に入る前に前回のコラムの補足をしたいと思います。
前回は発声するために大切な歯のケアについて書きました。
歌うためにも歯が命〜歯の大切さとケアのやり方 その2
食事の後に歯を磨くことはとても大切なことですが、残念ながら自分で100%歯についた汚れを取り除くのは不可能と言ってよいでしょう。
取り除けなかった汚れは唾液によってネバネバした「歯垢」になり、「歯垢」は時間が経つと硬い「歯石」という物質に変わります(「歯石」の中には細菌が存在し、その細菌が出す酸で歯や周りの骨が溶けてしまいます)。
そうなると歯ブラシで除去出来ず、歯科医院で「スケーラー」という器具を使って取って貰う必要があります。
半年に一度は、歯科医院でしっかりとクリーニングをして頂くことをおすすめします。
勿論! 保険は使えますのでご安心あれ(*^_^*)

さて!本日の本題!!
今回は、音楽スタジオでバンドをバックに歌う時に気持ちよく歌うための(スタジオに備え付けの一般的な)ミキサーのツマミの動かし方について書いていこうと思います。

皆さんは、普段CD等に合わせて歌っているときは気持ちよく歌えるのに、バンドと合わせて歌うといくらフェーダー(音量のツマミ)を上げても自分の声が聞こえづらいという経験をしたことはありませんか?
特にロックバンドで歌う時は、激しいドラム・ギター・ベースの大音量の中で歌わなくてはならないので大変ですよね^_^;
自分の声が聞こえないからといって無理にがなったりすると、すぐに声が嗄れてしまいます。
私の師匠は「聞こえなくても、自分を信じて歌いなさい」と仰ってました^_^;
確かに、自分の声が聞こえなくても冷静に決してがならず正確なピッチで歌うように練習することは大切ですが、経験豊富なプロミュージシャンはともかく趣味でバンドをやってらっしゃる方にとってはとても難しいことだと思います。
やはり、歌う時は自分の声がしっかり聞こえた方が気持ちよく歌えますよね。

楽器の音に埋もれて自分の声が聞こえないと言う事は音量の問題もありますが、楽器の出す音の周波数と自分の声の周波数がぶつかることによってお互いの音をかき消しているという事も問題のひとつなのです。
と言う事は、楽器の周波数とぶつからないようにミキサーのツマミを調整することによって、爆音の中でも自分の声がちゃんとモニターから聞こえるようにすることが重要になってきます。

では、どのようにミキサーのツマミを調整していけばよいかですが…。

あらかじめ言っておきますが、あくまで私の場合…。

先ずミキサーのマスターフェーダー(ミキサーに繋いだ全ての音量を上げ下げするもの)とチャンネルフェーダー(同じくマイクを繋い部分の音量を上げ下げするもの)を0dbという部分まであげたら、自分のマイクが繋いであるチャンネルでのポイントは、主に3つ。
1:ゲインのツマミをハウリング(鳴音)する直前まで回す。
2:イコライザー(High・Middle・Low)のツマミをそれぞれ1時程度の位置まで回す。
3:リバーブのツマミを8時~9時程度の位置まで回す。

1のゲインのツマミはマイクからの入力信号を増幅させるためのものです。これを一般的なダイナミックマイクの基本位置(大体太めの目盛りが振ってあります)もしくは爆音の場合基本位置より少し右に回します。
あまり回しすぎるとハウリングを起こしてしまいますので、ハウリングを起こすギリギリのところまで調整すると良いと思います。
2のイコライザーのツマミは12時の位置で使用しても良いのですが、楽器の出す音の周波数とかぶらないように設定することが大切だと思います。私の経験上ハードロックなどの爆音のバンドで歌う場合は気持ち程度にブーストしておくとモニターから自分の声が良く聞こえてきます。
3のリバーブのツマミを上げると音が響いて聞こえてきます。要はお風呂で歌っているような感覚で声が響くので気持ちよく歌えるというわけです。ただしこのツマミを上げすぎると音がもこもこして芯がなくなってしまい逆に自分の声がはっきり聞こえなくなってしまいます。
元々リバーブとは歌う際の自分の呼吸でかけていくものですから、バンドのリハーサルでリバーブをかける際には「ちょい足し」くらいの感覚でかけると良いでしょう。マスターのリバーブも同じように上げすぎないように心がけると、バランスの良い自然な響きで自分の声が聞こえてくるため歌いやすいと思います。
リバーブの調整はカラオケボックスで歌う時にも応用できると思いますので、是非参考にしてみて下さいね(^o^)

広いスタジオで自分用のモニターが別にある場合は、Auxというツマミを回すとモニターからも自分の声が聞こえ、より歌いやすいでしょう。大体1時か3時の辺りに三角印がついているので、私の場合はハウリングを起こさないように調整しつつその辺りまで回すようにしています。
後はモニターの正面から1~2メートル先に立ってバンド全体で音を出しながら、自分の声をモニタリングしつつチャンネルやマスターのフェーダーや聞こえづらい(または出過ぎている)音域のイコライザーのツマミを上げ下げしてより自分の声が聞こえやすいように微調整していきます。

私はハードロックのバンドで歌うことが多いので今回書いたようにハウリングする前の限界値までツマミを上げる事が多いですが、音楽のジャンルやバンドの構成によって楽器の音量は変わってきますので、スタジオのミキサーをたくさん触って自分なりの答えを見つけていって下さい(^o^)

いかがでしたでしょうか?
今回も、最後まで読んで下さり誠にありがとうございましたm(_ _)m
今回の内容についてはあくまで私「やま♪げん」の経験を元にしたものです。
専門的に勉強したわけではありませんので、「私はこうやってるよ~!(^o^)」と言うご意見がありましたら是非アーティスト紹介ページから私に教えて下さいm(_ _)m

次回は、私が実際のライブ直前のサウンドチェックで気をつけている事を書いていこうと思います!!

「やま♪げんボーカル教室」では、生徒さん絶賛募集中です(^^♪

コラムの内容を、実際に体感してみませんか?
スタジオレッスン:60分4,000円、オンラインレッスン:90分4,000円。
体験レッスン、随時受付中! お気軽にご連絡ください(^O^)/
アーティスト紹介・やま♪げん

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