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Logo Mark論理的ボイストレーニングダイナミクスについて考える

やま♪げん

Singer、ボーカルトレーナー。
アルバム「眠れぬ夜のために」、iTunes、Google Play、Amazon、Spotify、等、各種ストリーミングサービスで発売中。「やま...

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皆さん!こんにちは!!
「やま♪げんボーカル教室」インストラクターのやま♪げんです!

6月も半ばを過ぎ、関東地方もようやく梅雨入りと相成りました。皆さん!雨にも負けず元気に歌ってますかっ!?(^o^)
私と言えば、なかなか乾いてくれない洗濯物を見てため息をつきながらも6月19日の現場の仕込みや6月末のレコーディングの打ち合わせ、勿論、生徒さん達とのレッスンなど充実した音楽活動を送っております。
これも一重に、ご一緒してくださるミュージシャンの皆様やお仕事のお声がけをしてくださるクライアント様、そして私のレッスンを受けて下さる生徒さん達とのご縁合っての事。
いつも本当に感謝しております。
これからも、皆さんのお役に立てるようにしっかり歌の道に精進していかねばならないと思う今日この頃。
頑張りますよっ!!!!!(^o^)

皆さんは、歌を歌っていて、また人の歌を聴いていてこんな風に思ったことはありませんか?
「音程もリズムもしっかりしているのだけれど、なんか一本調子だなぁ…。どうしてなんだろう?」
もしかして、歌の最初から最後まで自分の声を力強くフルパワーで、もしくは終始ボソボソっと歌ってませんか? まぁ、そんな歌もあることはあるのですが、終始フルパワーやボソボソ歌っている曲の中でもよくよく聴いてみるとしっかりと音の強弱はついていると思います。
歌を気持ち良く歌うには、ダイナミクス(音の強弱)をつける事が大切になってきます。ダイナミクスをつけることによって歌に抑揚がつき、一本調子ではない聴く人の琴線に触れる歌を歌うことが出来るのです。
また、ダイナミクスをつけて歌う事によって前回・前々回にお話ししたブレスにも余裕が出来、更に歌うのが楽になってくると思います。
今回は、そんな表現の幅を拡げてくれる「ダイナミクス」についてお話ししていきましょう♬

【吐く息の量の差でダイナミクスをつけよう】

大サビと呼ばれる最後のサビのパートに行く前やバラードのAメロ等を歌う際には、静かに優しく小さい音量で歌う事が多いと思います。例を挙げると、1年ほど前に流行ったYOASOBIの「夜に駆ける」の最後のサビに行く前のパートやホイットニー・ヒューストン等のブラックコンテンポラリーのバラードのAメロ等ですが…。
皆さん!こういった静かなパートを歌う時には、通常の音量で歌う時と比べて息の量は多いでしょうか?それとも少ない? 歌ってみると分りやすいですが、静かなパートを歌う時には通常の音量で歌う時より息を多く吐いているのが実感出来ると思います。
静かに歌うパートで注意したいポイントは、「息をしっかりと吐く」と言う事。
前回詳しく書いた通り、息を吐かずに音量だけを下げようとすると、子音が上手く発音出来ないために歌詞がしっかり聞こえて来ないため何を歌っているのか聴いている人に伝わりません。
ブレスのコツ-ブレスのタイミング
発音するときに息を多めに出すと歌詞もはっきりと聴き取ることが出来、感情豊かでセクシーに歌う事が出来ます。俗に言う「ウィスパーボイス」ってヤツですね~(^o^)
逆に、大きな音量で歌う時は静かに歌う時よりも声帯は閉まるため吐く息の量は減りますが、勿論息は出ております。大きな音量で歌う時にも、「ちゃんと息は出ているんだ」と意識して歌う事が楽に歌う秘訣だと言えるでしょう。
このように、吐く息の量を調節して音量の強弱をつけていくと歌にメリハリがつき表現の幅が広がると同時に、歌う際に息がちゃんと出ている事が自覚できるためブレスもしやすくなると思います。

【歌のパートによってダイナミクスをつけよう】

では、今度は1曲を通して歌う際のダイナミクスのつけ方について説明してみましょう。
殆どのロック・ポップスの曲は、最初から終わりまでAメロ→Bメロ→サビ(Cメロとも言う)と言う構成が繰り返されることによって成り立っています。
そして(最後のサビの後に静かなパートが来て終わりと言ったような)例外はありますが、曲の最後に行くに従って盛り上がって行く曲が殆どだと思います。その方が、聴いている人に高揚感を持たせることが出来るからです。
曲の構成を考える上で、2つのダイナミクスのポイントというものがあると思います。それは何かというと、例えば3番まである曲があるとすると、「1番・2番・3番個々のダイナミクス」、そして「曲全体のダイナミクス」です。前の項でも書きましたが、曲にフックを持たせるために最後のサビの前に少し静かなパート(大サビ)が入る事も良くあります。
この2つのポイントと大サビを念頭に置いて各パートのダイナミクスを最後のサビが100%になるようにパーセンテージで表わしてみると、曲の雰囲気にもよりますが大体こんな感じになるのではないでしょうか?
1番:Aメロ(20%)→Bメロ(30%)→サビ(50%)
2番:Aメロ(40%)→Bメロ(50%)→サビ(70%)
3番:Aメロ(60%)→Bメロ(70%)→サビ(90%)→大サビ(80%)→サビ(100%)
こんな風に1曲の中でダイナミクスをつけることによって曲全体にメリハリがつき、更に表現豊かに歌えるようになってきます。

因みに、CDなどの音源は音を圧縮して聴きやすいようにしているため、生の音と比べるとダイナミクスは押さえられています。是非!実際にライブで生の歌や楽器のダイナミクスを体験してみることをおすすめします♬

今回も、最後まで読んで頂いて本当にありがとうございます。
次回も、お楽しみに!!!

【Live Information】

2021年
9月5日(日):Majestic Sky(JOURNEY Tribute Band)@両国サンライズ

※チケットのお問い合わせは、以下のメールまでお気軽にご連絡ください。
 メール

「やま♪げんボーカル教室」では、生徒さん絶賛募集中です(^^♪

コラムの内容を、実際に体感してみませんか?
スタジオレッスン:60分4,000円、オンラインレッスン:60分4,000円。
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※お問い合わせは、アーティスト紹介ページをご覧ください。
アーティスト紹介・やま♪げん

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