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Logo Mark論理的ボイストレーニング再びブレスのコツ - 言葉尻の重要について考える

やま♪げん

Singer、ボーカルトレーナー。
アルバム「眠れぬ夜のために」、iTunes、Google Play、Amazon、Spotify、等、各種ストリーミングサービスで発売中。「やま...

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皆さん!こんにちは!!
「やま♪げんボーカル教室」インストラクターのやま♪げんです!
皆さん!楽しく歌ってますか?

今年は梅雨が短めと思っていたら7月に豪雨の日が続きましたね~!まるで梅雨に逆戻りな、不思議な数日間でございました。
対してふとベランダに目をやると、先日まで元気のなかったプランターのシソがわさわさととても良い香りの葉を付け、枝豆の実が急に膨れてきました。植物にとっては、正に「恵みの雨」でした。
そして、8月! 今年もいよいよ夏本番!暑い日が続いております。最近の私は、気圧のせいなのか湿度が高いせいかはたまた気が緩んでいるせいか(をぃ^_^;)眠いことが多い今日この頃ですがそうも言っていられない!
声のお仕事をさせて頂くようになって早11年! お陰様でたくさんの良縁に恵まれ(コロナでお仕事のない時期もありましたが…)、少しずつコンスタントにお仕事を頂けるようになってきました。
プランターのシソと枝豆を見習って、これからも、レッスンや本コラムで皆さんのお役に立てるよう頑張ります!

さて!皆さんは、例えば歌を1曲歌うときに曲の後半で息継ぎ(ブレス)が苦しくなって歌いづらくなることはありませんか? そうなってくると、精神的に焦ってしまい表情筋が下がる事により喉が絞まり余計に苦しくなってしまいます。
喉が絞まると言う事は…。そう!息がしっかり出せていないと言う事。肺から息がしっかり出せていないと息がしっかり吸えないため、徐々に出す息と吸う息のバランスが取れなくなる。曲の後半で歌いづらくなる原因は、ここにあるのです。つまり、1曲を(または1ステージを)楽に歌いこなすためには一回一回のブレスをリズムに合わせて確実に行う必要があります。
今回は、そんなブレスを確実に行うために必要な「言葉尻」の重要性について徒然なるままに考えてみましょう。

音を切る瞬間が肝心

ブレスの際。息を吸う前にしっかりと吐ききる重要性については以前お話ししましたが、そこで私は、「ブレス前の子音は、息をしっかり吐ききるためにはっきり発音する。」と書きました。
ブレスのコツ-ブレスのタイミング
これはブレス前の言葉の最初の発音と言うよりかは、言葉を切る瞬間。いわゆる「言葉尻」の発音が重要になってきます。英会話ではリンキングのせいなのか言葉尻の発音は聞こえない(と言うか、意味が通じることが分っているのでわざと発音しない)こともありますが、歌の場合、ネイティブのシンガーの歌を聴いてみると、言葉尻の発音までしっかりと出していることが分ると思います。
具体的に発音記号で例を挙げてみると、“Love”の“v”、“apart”の“t”、“eyes”の“z”、“books”の“s”、または“known”の“n”、“talk”の“k”、“been”の“ɪn”等など…。これらの子音をハッキリ発音する事により、肺から多くの息が文字通り「吐き出され」ます。肺に息が少なくなると、人間の身体は自動的に息を吸おうとする。これが、歌における自然な楽にブレスをする方法だと私は考えます。つまりは、「音を切る瞬間」まで丁寧にしっかり発音する事が肝心なのです。そうすることによって、息を吐ききった時点で心をニュートラルに戻し次に息を吸うための準備が出来るわけです。

母音はどうなの?

実は、これは子音だけに限ったことではありません。例えば“know”の“óʊ”や“say”の“éɪ”等、母音で終る言葉もたくさんあります。子音に限らず、ブレスの際にしっかりと肺へ空気を送り込むためには母音の言葉尻もしっかりと発音してあげた方が実は楽なのです。しかし、問題は子音と比べて母音の方が息を吐き出している意識が少ない、言い換えると子音に比べて息を吐き出しづらい事にあります。
ただ英語での母音で終る言葉の場合、上記の例に上げられるように「オウ」・「エイ」など二種類の母音が出てくる言葉が多いため、息が吐き出しやすいように思います。
と、ここまでは英語の発音を例に挙げて話してきましたが、それを考えると日本語の歌詞の言葉尻は母音が強調されることがとても多いですよね。しかも、英語のように二種類の母音で息をプッシュするような言葉はあまり見かけません。ひょっとしたら、この点が「ポップスは日本語詞が乗せにくい。」と言われる一因なのかもしれませんね。あくまで私の考察ですが…^_^;
ですが!かつて忌野清志郎さんが仰っていたように、「ポップスは日本語詞が乗せにくい。」と言うのは真っ赤な嘘だと私も思っています(*^_^*)
もしブレスのしづらさが日本語詞がポップスに乗せにくさに繋がるとするならば、意識的に言葉尻の母音をハッキリと発音して息を吐き出してあげれば良いのです。英詞を歌う以上に、神経を使って「丁寧に」。
それが、日本語でポップスを歌う「醍醐味」であり「チャレンジ」すべき価値ではないでしょうか?

以上。「子音も母音も言葉尻までしっかり発声すると、ブレスがしやすいよ~。」の一考察でございましたm(_ _)m

【Live Information】

2022年
・8月13日(土):Do-ya! Live(やま♪げん弾き語り)@向島Nine Lives
・8月25日(木):やま♪げん弾き語りLive@曙橋コタン
・10月9日(日):やま♪げん弾き語りLive@下井草Billy’s Bar Gold Star
・10月15日(土):Majestic Sky(JOURNEY Tribute Band)@目黒ライブステーション
・11月5日(土):蛇足(Snakefoot)(初期Whitesnake Cover Band)@飯田橋Space With
・11月12日(土):R&R ACOUSTIC NIGHT VOL.6(はるやま♪げん)@大久保水族館

※チケットのお問い合わせは、各会場または「やま♪げんオフィシャルサイト」よりお気軽にご連絡ください。
 やま♪げんオフィシャルサイト

「やま♪げんボーカル教室」では、生徒さん絶賛募集中です(^^♪

コラムの内容を、実際に体感してみませんか?
スタジオレッスン:60分5,000円、オンラインレッスン:60分5,000円。
体験レッスン、随時受付中! お気軽にご連絡ください(^O^)/
※お問い合わせは、アーティスト紹介ページをご覧ください。
アーティスト紹介・やま♪げん

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