やま♪げん

Singer、ボーカルトレーナー。
アルバム「眠れぬ夜のために」、iTunes、Google Play、Amazon、Spotify、等、各種ストリーミングサービスで発売中。「やま...

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皆さん！こんにちは！
「やま♪げんボーカル教室」インストラクターのやま♪げんです！
楽しく歌ってますか？

いや～！相変わらず毎日30℃越えの日が続いてますねぇ…(>_<)　一度外出するとバケツでお湯を被ったように服がびしょびしょになり、その度に着替えるので洗濯物が増えております。まぁ外に干しておけば数時間で乾くので、その点は他の季節よりはましなのですが…^_^;　厄介なのは、屋外から建物の中に入った後。特に冷房が効いた部屋は、一気に汗が噴き出して濡れた服がみるみる冷えて風邪の原因になってしまいます。自宅だったら着替えれば良い話ですが、外出する際にももし可能であれば着替えを持って出かけましょう。

さて！前回は、アメリカのロックバンドJOURNEYで1990年代後期から2000年代中期までボーカルを務めたスティーブ・オウジェリー氏と全盛期のボーカルスティーブ・ペリー氏の発声法＆歌唱スタイルについての共通点と相違点を私なりに考察して書きました。
今回は、現在ボーカルを務めているアーネルピネダ氏とスティーブ・ペリー氏の発声法＆歌唱スタイルについて考察していこうと思います。

【アーネル・ピネダ】

アーネル・ピネダ氏（以下、ピネダ氏）は1967年生まれの現在57歳。前述のペリー氏とは19歳、オウジェリー氏とは9歳の歳の差があります。
JOURNEYには2008年リリースのアルバム “Revelation”から参加し、現在に至ります。41歳頃からですから、歴代ボーカリストの中で一番長く在籍していることになります。
幼少の頃はお母さんの影響でカレン・カーペンターやバーバラ・ストライザンドを歌い、コンテストなどにも参加していたようです。本格的なシンガーとしてのキャリアは15歳から。21歳と23歳の時にヤマハ・バンドエクスプロージョンにも出場していました。JOURNEY加入前には、既に十分ベテランシンガーだったようです。
彼の波瀾万丈な人生はドキュメンタリー映画にもなり有名なので割愛しますがJOURNEY加入前はロック・ポップスのトップ10バンドでも活動していたようなので、スティーブ・ペリー氏や前回取り上げたスティーブ・オウジェリー氏がR&Bに強く影響を受けているのに対し、ピネダ氏はより幅広い音楽に影響を受けていると言えるでしょう。

声質という点では、オウジェリー氏が息のコントロールでクリアなハイトーンを作り出しているのに対し、EscapeやFrontiers（特にツアー）で聴くことが出来るペリー氏の声質に似ていると言えるでしょう。つまり、ある程度（声が嗄れない程度に）声帯の強さを活かしたロック向きの力強い発声法＆歌唱スタイルだと言えます。ペリー氏との違いを敢えて書くとすれば、それは頭に響かせるポイント（位置）。ペリー氏が軟口蓋と硬口蓋の変わり目辺りに声を響かせているのに対し、ピネダ氏はもう少し後方（軟口蓋）に響かせている印象があります。これにより、ペリー氏より声の質感が若干深いように聞こえます。
ピネダ氏の特徴はそれだけではありません。例えば、Revelation収録のAfter All These YearsのBメロで聴けるオペラチックな歌唱法からは、彼の幅広い音楽の知識をうかがい知ることが出来ます。これは私の想像でしかないのですが、恐らく幼少の頃から色々な音楽に触れてきたのではないでしょうか？
後一点、特徴として上げられるのは、「英語の発音がとても丁寧である」と言う事です。
英語はフィリピンの公用語ですしJOURNEY加入前に組んでいたバンドZooの時から発音は綺麗なのですが、JOURNEY加入後は語尾の発音（例えば “been”の “N”）などが更に磨きがかかったような気がします。アメリカやイギリスのネイティブスピーカーは外国人の英語の発音にはとてもシビアだと聞きます。これも恐らくですが、渡米してから更に発音に注意を払って歌っていると考えられます。

JOURNEYの楽曲はAメロから高音域で歌わねばならないことが多く、シンガーにとってはとてもタフな環境だと言えます。ピネダ氏も年齢を重ねてオーディエンスから様々な事を言われた事もありますが、先日の来日公演では、素晴らしい歌唱を聴かせてくれました。これからも素敵な歌を歌って頂けるよう、皆さん一緒に応援していきましょう！

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