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eastern bloom 小島美紀&崇

小島美紀

eastern bloom ボーカル
岡山県出身。ミュージカル俳優を目指して上京した後、ボーカリス...

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崇:さあ、やってまいりました。

美紀:やってまいりました。飛び始めました。

崇:花粉ですね。ところで歌い手の端くれとして、どんな花粉対策をしているのですか?

美紀:「常にマスク」「アレルケア」「花粉よけスプレー」ライブ前は「小麦抜き」「コーヒー抜き」…。

崇:大変ですね。一応突っ込んどくけど「小麦抜き」「コーヒー抜き」っていうのは誰でも効果があるわけではないでしょ。

美紀:あくまで私の場合です。とにかくアレルゲンを避ける。

崇:あのさ思ってたんだけど、常にマスクするってのはさ、ライブの共演者の人に感じ悪い印象与えちゃうよね。その辺はどう思ってらっしゃる。

美紀:そういう時は外します。

崇:あ、そうでしたか。全然話が膨らみませんでした。

美紀:そういえば、「カピバランド」の録音の時は、全然花粉症の症状がでなかったよね。

崇:あ、そうでしたね。全然気が付かなった。あの頃、第一子妊娠中でしたな。音楽活動スタートと同時に妊娠という…。

美紀:大きなおなかで歌いました。というか、お腹が大きくなるにつて体がいい感じに緩むらしく、意外と声が出た。

崇:曲は妊娠する前に出来てたっけ。詞が書ける自信がなかったので、絵本みたいな物語にしようということになり…。

美紀:私が「カピバラ」に似てるからという理由で「カピバランド」という架空の国の物語を考えることになったんだよ。

崇:そうでしたなあ。何事も設定が大事だということで、細かーいことを色々考えたんだよなあぁ。

美紀:「カピバランド」の時代背景、気候、風土、衣服とか習慣とか、なんとプロポーズの仕方まで!

崇:あーそうでした。曲の歌詞には全然反映されていないけど。プロポーズの仕方。度重なる断捨離のため資料は失われていましたが。こだわってましたねぇ…。

美紀:でも曲のイメージづくりには役にたったと思う。それをもとに曲を作って。

崇:ストーリーを考えて。懐かしい…。あ、プロポーズの曲「The Powder of the Moon」という曲だった。可愛らしい曲だったのでボツになりましたな。10代じゃないと歌えない歌だった。

美紀:安産のために毎日2時間歩くっていうのをやってて、その時が「作詞タイム」だったんだよ。

崇:家事もなにもせず、カフェでひたすら詞を考えたりとか…。妊娠したのがわかったとき、アルバム制作急がなきゃって思ったよねぇ。

美紀:「生まれるまでにー」って。歌詞ができたら、ひらすら練習して次々録音という。

崇:特に防音施設もないアパートで録音したんだけど、奇跡的にクレームがなかったね。あの時は神様ありがとうございました。結構でかい声出してたと思うけどなぁ。

美紀:それに対してセカンドアルバムの録音のときは、いろいろあったけど…。それはまた別の機会に。

崇:はい。

美紀:「生まれるまでにー全部録らねばー」って焦ってやってて、全部録り終えたら「やったー」ってなって。

崇:忘れもしない。「Grey Sky」を録音し終わった翌日。

美紀:そう、忘れもしない。翌日。生まれました。

崇:お見事でした。

美紀:ありがとうございました。っていうか、赤ちゃんの方が「今、生まれちゃいけない」って思って我慢してくれたんじゃないかと思ってる。

崇:あーなるほど。その発想はなかった。

美紀:赤ちゃんといえば、当時、性別はお医者さんに内緒にしてもらっていたんだけど、「Grey Sky」は男の子の話だよね。「Sleeping Bell」のイメージも男の子。「カピバランド」のストーリーテラーも男の子なんだよ。

崇:男の子が生まれてくるのがわかってたんですねぇ。恐るべし。母性。

美紀:パパは女の子だと思ってたけどね。

崇:忘れてたのに…。ピンクの服買ってきちゃたもんなあ…。自信満々にピンクの服。母親と物理的につながってるのには敵わないねぇ…。

美紀:あの時は男の子だったらどうすんだよーって思ったよ!ちなみに、第2子もハズレてたね。

崇:なお、出産に関する詳細は、東村山子ども劇場(劇場20周年記念事業)出版の『ここに生まれた』という本にせきららに記載されております。

美紀:はい。

崇:そういえば、「Grey Sky」は結構涼しげな曲だけど、とてもとても暑い日でした。汗だくになって録音しました。

美紀:窓開けると、隣に響くから締め切らなきゃいけなかったんだよ。暑かったねえ。

崇:エアコンで体冷やすとゾクっとして気持ち悪いし、ブオーって音が入っちゃうから、エアコン使えず…。

美紀:狭いし、専用のブースじゃないから、ブオーって音が簡単に入っちゃう。

崇:よく頑張りました。

美紀:赤ちゃん生まれてから、ミックスダウンとかの残作業はパパに丸投げしましたね。

崇:いまだ丸投げじゃないですか。それで、なかなかの出来だったから、レコード会社やら何やらに送ってみようかということになりまして。

美紀:はい。それは私が頑張った!!楽曲受付てるところ探しては、片っ端から送った!

崇:あと当時「CD-R」っていうのは画期的だったね。なんと、CDやらCD-ROMが自宅で焼けるという!!猫も杓子もCD-Rでしたよ。CD-Rで売っちゃえみたいな。実際は当時のCDプレーヤは動作保証外でしたが。

美紀:はい。

崇:歌詞カードはエプソンのロール紙!で刷りまして。これも画期的だった。好きなところで折り目入れれたり。こだわりました!

美紀:「CD-R」「ロール紙」もあまり見ないね。すごいね時代は変わりゆくね。

崇:ああ、まさかコレがお金になるとは思ってもいなかったよ。

美紀:それと同時に、それどころじゃなくなることになるとは…(次回に続く)

ここに生まれた

東村山子ども劇場20周年記念事業の一つとして出版された書籍。
27人のパパママによるお産・子育ての物語が掲載されている。
これからお子さんを持つ予定の人、昔お産を経験した人たちにはなかなか面白いかも。

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