2019/08/29
崇:はい、第10回です。
美紀:記念すべき10回は、探しに行く話かな。
崇:何を?
美紀:土地を。
崇:あー、その辺に来ちゃったか。
美紀:っていうか「やっとか」と言う感じでしょ! 「田舎暮らし」ってタイトルで、もう10回なのに、未だ東京にいるという。
崇:全然気が付かなかったわ。まだ東京だ。
美紀:東村山の生活が嫌だったということは全くなかったんだけど、子供のアトピーとかもあって、田舎暮らしへの想いが募っていってしまったのよね。「田舎暮らしの本」「夢の丸太小屋に住む」という雑誌も愛読してたね。
崇:ああ最近断捨離するまで、その本大事に保管してた。薪ストーブの本とか、ツリーハウスの本とかよく読んでた。自然の中に家があるのが、もの凄くうらやましかったね。あと「Dash村」とか毎週楽しみにしてましたなあ。
美紀:うん。東村山もちょっと移動すれば、となりのトトロの舞台になった八国山緑地とかあったけど。
崇:うちらが住んでたところはコンクリートジャングルでしたから。コンクリートジャングルと「歯医者さん」だらけだったなあ。
美紀:そうだったっけな。東村山で住んでた物件は、目の前が公園で、かろうじて窓から「木」が見えたんだよね。
崇:アトピー関係なく、緑には憧れてたんだよ。何の木だっけな? 今みたら、細かく種類を言えるね。
美紀:そんな感じで、上の子が幼稚園に行く前、つまり友人が全くいない頃から、旅行と称して移住地探しをなんとなくしてたんだけど。
崇:「八ヶ岳」「清里」「原村」「那須」「軽井沢」「青木村」「諏訪湖」「安曇野」「富士河口湖」「蓼科」。
美紀:東京からの距離感を考えて「八ヶ岳」がいいかなーと。関西も行けるし。
崇:しかし、下の子ができて、お腹が大きくなっちゃって~しばらく休止しましたな。
美紀:動けないから、ひたすら田舎物件の雑誌「ふるさと情報館」を読んでた。
崇:毎月愛読してましたな。で、義母さんに生後3か月は赤ちゃんをあちこち連れて行かないように言われてて。
美紀:しかもパパが忙しくて全然土地探しに行けそうにないから、うずうずしてたのよね。
崇:はい。で、仕事してたら「ちょっと行ってくる」ってメールが来たの覚えてますよ。
美紀:そうです、急遽、3か月の赤ちゃんをスリング(だっこひも)に入れて上の子をベビーカーにのせて…。
崇:8時ちょうどの「あづさ2号」で!
美紀:8時かわかりませんが、あずさ(スーパーあずさ?)に乗って小淵沢に降り立ったんだよ。
崇:まあ、無計画。
美紀:とにかく行ってみようって。小淵沢駅に行けば何かあるかなと。
崇:車もないにのなあ。
美紀:まあ、下見に行ったのよ。漠然と下見。そしたらたまたま駅前に不動産屋があったんで、入ってみた。
崇:まあ、「ぶらり一人旅」っていうのは聞くけど、「ぶらり不動産」って聞いたことが無いよ…。
美紀:そうしたら不動産屋さんいい人で車を出してくれて、いろいろ巡ってくれたんだよ。土地以外にも街並みを車で案内してくれてね。しかも、別の不動産屋さんも紹介してくれて、そこでも色々お世話になった。
崇:すげえなあ。楽しそう。
美紀:楽しかったよ。なんか「ふれあいの旅」だった。「次はパパを連れてきます!」って言って帰った。
崇:それまで半信半疑だったけど、ああもう覚悟したね。移住しなきゃって。移住しなきゃ離婚だなって思った。
美紀:確かにパパは移住する気あるのかと疑ってた。
崇:ああ、だって仕事まあまあ儲かってたから、投げうっちゃうのどうかなって思ってたからね。
美紀:これは「とりあえず、私が動かなければ、いつまでたっても話がすすまない!」って思って。
崇:デビューの話とか、移住とか、小島家のことはほぼ、美紀ちゃんが決めてるね。
美紀:うん。確かに私が強引に進めてます…。
崇:移住しなきゃ離婚だからな。
美紀:それ、言ってないから。でも、お陰でそれから、まんまと不動産探しが具体的に始まった。
崇:あと、就職先探しなんかも始まったねー。実はけっこう満員電車に弱くなっちゃってて…。
美紀:そうだったたね。
崇:通勤中しょっちゅう途中下車してたね。こりゃ、都会で仕事し続けるのは無理かもって思い始めてた。
美紀:うん。
崇:で、就職とかは、なんてったって長野県がすごかったね。Iターン、Uターンに掛ける意気込みが他の都道府県とは違うのよ。
美紀:ふーん。
崇:東京には永田町に「都道府県会館」っていう、「全国の都道府県の情報が1つのビルに集結」という必要なんだか必要ないんだか全くもってよく分からないビルがあるんだけど。(みなさん知ってますかー?)
美紀:あったねー。確かに何のためにあるのかイマイチ分からなかったけど。
崇:まあ、基本的には各都道府県の風土や歴史や力を入れている政策の紹介とか、物産とか展示してたりしてるんだけど…。
美紀:そうだっけ。
崇:そこで、移住相談なんかも乗ってくれるわけです。(都道府県によっては)
美紀:ああそうだったね。
崇:長野県はIターン、Uターン向けのセミナーを結構頻繁にかつ定期的にしっかりやってて、しかも就職あっせんまでやってるんだよ。
美紀:あーすごいね。
崇:田中康夫さんが知事だったころかも。実際に長野県の企業の人が来てくれて、会社の説明から都合が合えば面接までしてくれるのよ。今はやってるか分からないけど。
美紀:ほう。
崇:なんか忘れられないのが、とある企業で、50代の管理職(おじさん)の人なんだけど…。
美紀:ほう。
崇:両サイドにお姉ちゃん的な人連れてきてんのよ。
美紀:ふふふ。
崇:なんかこっちの「…?」的な視線を感じとったのか、「あ、申し遅れました総務の〇〇と、採用担当の〇〇です。」だって。会社の人だった。
美紀:先に言って。
崇:東京出張をいい事に、会社にナイショで仕事中でもねえちゃんはべらかしてるんだなと思っちゃった。田舎の企業の人ってすごい大胆だなと。すごいなと。
美紀:両手に花状態だったのね。
崇:面接後は、そのまま両サイドにお姉ちゃんを配置したまま帰っていったよ。
美紀:あはは。
崇:やはり東京出張をいい事に、会社にナイショで社内の人とこっそり何か秘密げなことを…。
美紀:変な想像やめなさい。
崇:あと、別の会社だけど。
美紀:ほう。
崇:移住に対する思いを採用担当の人に熱く語ったんだよ。
美紀:うん。
崇:そしたら、その人どうやら、東京から単身赴任かなんかでしぶしぶ長野の支店の仕事させられているみたいで。
美紀:うん。
崇:私、東京大好きなんです。って話が始まっちゃって。
美紀:…。
崇:「新宿について合計30分~1時間くらい熱くお話を頂く」ということがあった…。こっちは田舎に行きたいのに。
美紀:ははは。まあ、それからまだ移住までは何年かかかる訳だけれども。こんな風にして移住への道が始まったわけだね。
崇:ん。今回はこのへんで。(全然話進まなかった)
各都道府県の事務所なるものが一堂に会した、都道府県好きにはたまらないビル。
事業内容を見ると「災害支援」(2019年時点)となっており、若干迷走中かと心配になってくる。
赤坂という超一等地にあり、おそらく「全国食文化グルメモール」とかに改装しないと、家賃をペイする事は出来ないだろう。
とはいえ、大変お世話になりました。
準備中