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Logo Mark歯を磨く様に演じるシニア劇団『スターライト』第2回公演に向け

鵜飼雅子

舞台役者、朗読家、アトリエほんまる 副支配人。
日本演劇教育のさきがけ的な存在である劇団らくりん座の正式団員として全国各地で公演を経験。
朗読や表現、コミュニケーショ...

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今年の4月18日に無事初公演を終えたシニア劇団『スターライト』。劇団を立ち上げ、初公演は出来たが、第2回目の公演はなかった…なんて話は良くある話。
幸いな事に宇都宮初シニア劇団『スターライト』は第2回目の公演に向け、ゆっくり進んでいる。
初公演が大変満足に出来た様なので『芝居はもう充分で終了!』なんて事になるのではないかと、陰ながら少しびくついていた私だが、メンバー皆そんな様子はなさそうなので少し安心している。
私がもっともっと年齢が上がっても芝居が出来る土壌を作りたく、始めたのが起点だから1回で終わってしまってはとても困る。人生まだまだ先が長いのだから。
前回の公演が4月で、年に1回公演しようと当初から進めてきたので、とりあえず次回は2022年4月公演。月2回練習をしているのであと何回稽古出来るかと呑気に稽古スケジュールを立ててみると、
“予備練習日を入れなければ、なんと(8月11日の時点で)あと17回!!”
来年の4月なんてずっと先と思っていましたよ。
話は変わるが、世間ではコロナの話題に事欠かない毎日。稽古状況も考えるところではあるが、幸いにも劇場は広く、メンバーが少人数なので、密にならなくて良いのは有難いと言っておこう。今回から新しいメンバーも加わり、楽しく稽古をしているのだが、芝居の構成をどうしようかと先日は悩んで配役決めが自分の心中で途中で止まってしまった。
前回みたいに自分の台詞を覚えてしまえばある程度、芝居が進む作品の方がこのコロナ禍には向いているのかもしれない…。
しかし、今度は別のやり方で芝居を作ってみたい。コンビネーションの動きを多用したものや役者同士の息を前回以上に感じられるものも入れたい。この時代に折角皆んなで芝居を作るのだから。そんな思いで進めている。
先日の稽古では、
“舞台となる国に観光客として訪れたらどんな風に街を回る?”
なんて課題を出し、袖幕からメンバーに出てきてもらったら面白い一場面が出来た。これも使っちゃおう!スピードもかっこも向いてる向きもみんな違ってみんないい。
また先日、別の仕事をしていた時、ゲストの方がハンドクラップのみの曲をリクエストされラジオで流した。これを聞いた時とても複雑に感じたのだが、単純パートを何人かで重ねたらこんなのが出来るんじゃないかと思い、これも稽古でやってみた。思ったよりいい感じの曲になった。
『なんかとても高度な曲を叩いている様に聞こえる!』
なんて声もあがった。これも使いたい。
『今回の作品は登場人物が沢山出てくるので、殆どのメンバーは何役も担当宜しくお願いします。』
『ここの長台詞は覚えるのが得意な〇〇さん、宜しくお願いします。後ろでは他の人で転換しているから。』
となんか学生時代の部活動の様な感じで稽古が進む。
終わった後『楽しかった!』なんて言葉が出ると私も嬉しくなる。
そうそう、今回はSF小説を私が脚色して芝居にしている。問題は大道具小道具。どんな形状のものでどの様に登場してどの様になくなるか。
『どうしよう…。』
と、いつもの私の悩み癖が出てくるのだが、メンバーの皆が楽しんでやってくれていると、そのうちにその問題もなんとなく解決するのではないかと思えてくる。
まあこんな調子で来年の4月の次回公演までゆったり楽しみながら頑張るとしよう。


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