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Logo Mark「ステキ」をベースに考えるインディーズ・マーケの肝異業種からの取材〜誰を幸せにするのかをブラさない

野林徳行

ヘヴィメタル、プロレス、モータースポーツをこよなく愛するマーケター。
常に、カスタマー(お客様)の心を揺らし、「ステキ」創りをストーリーをもって実現することで成功に導く活動をしてい...

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野林徳行です。
「Spinart」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいています。
アーティストのみなさんと接する機会も多いのですが、どんな人の心を揺らしたいのか、何を感じてほしいのか、人に言いたくなってしまうことはどうしたら起こるのか、そもそもあなたのアートによって人はなぜ幸せになるのか…答えは1つではありません。でも、常に考えていたいですね。そんな皆さんのヒントになれば幸いに思います。
21回目のコラムです。今回は、日々行っているマーケティングの講演のテーマである「とことんカスタマーを知る」「わざわざ来る理由を創る」「ステキなストーリーを創る」について、異業種からの違うお題の取材を受けたのですが、本質は全くぶれないんだなあという体験をしましたので、それをレポートします。


■ 助成金制度推進センターからの取材

私の行なった講演を聞きに来ていた方から取材の依頼がありました。雇用関係の助成金制度をお手伝いして手数料をいただくセンターとのことでした。対象は中小企業。中小企業は人事や総務の担当者も少なく専任でもなかったりするので、政府が支援している雇用関連の助成金について手がついていないことが多いそうです。たとえばアルバイトが正社員になると1名あたり57万円給付されます。アルバイトが健康診断を受けると1社1回38万円給付されます。また、アルバイトの時給を5%アップさせると1名あたり28.5万円給付されます。しかしながら、この申請が複雑で、しかも申請してから給付金につながって来るのに半年から1年かかります。手順を間違えると作業が無駄になってしまいます。つまり、慣れない担当者が1からやろうとして手順を間違うと給付金が支給されないようです。また、このケースは給付されるのかどうかグレーのようなことも多いらしく、片手間にやれる感じではないようです。さらに、国の制度は基準や給付額など毎年いろいろ更新されるのでルーチンワークにしずらく、このことも進まない要因になっているようです。この助成金制度推進センターは、雇用の助成金だけを専門にサポートしており、話を聞いた段階で前述の曖昧な条件に対して、必ず給付される・給付にはならないの区別ができるので、OKな申請だけを100%の確率で給付に持っていくことができるそうです。このセンターの代理店や顧客向けの冊子の取材を受けました。
とても質の良いセンターであることは明白でした。ただし数人での運営のため生命保険の会社などの代理店が自分の顧客に提案していることがわかりました。想像をぶつけてみます。「御社はこういうケースが何人ですから今年の損益計算書にいくらのプラスになります」という営業をしていませんか?…と。これではマージン目当ての飛び込み営業のようなものです。ここでステキなストーリーとは何かを考えます。大変難しい給付金の申請なので手が出せずにやり過ごしてしまっている。少人数で忙しいのでこのことを知っても手を出したくない。そこでこのセンターに任せると自分の作業はほとんど増えずに会社の損益計算書に貢献できる。これもストーリーですが、物理的な側面にすぎません。もっと考えます。アルバイトの人たちが、給料が上がったり、健康診断を受けられたりすれば感謝が生まれ、その会社が好きになります。好きであれば、現場で頑張ったり、良いアイデアを出してくれたりします。また、その給付金によって、良くなった会社の環境に新しい仲間を増やすことができます。みんなが生き生きしながら働き、さらに新しい仲間を迎えることもできるわけです。このことがステキなストーリーそのものではないでしょうか? 取材に対してこう答えさせていただきました。気持ちの良いトークとなり、提案する方も幸せに気持ちになれるとのことでした。


■ 「FITNESS BUSINESS」を発行しているクラブビジネスジャパンの代表からの取材

代表があるリクルートOBの講演に出席され、その講師が「観察」について私の名前を講演中に出され、私の著書をその代表が読まれたようで、そこからの依頼でした。コロナ禍においてライブハウス同様に苦戦を強いられたのがフィットネスジムです。Withコロナにおいて、フィットネス業界はどう生きていくべきかというテーマでした。ジムでは、呼吸も荒くなり、またトレーナーのマンツーマンの指導も売り物であることから密になりがちな業態です。人数を少なくして運営する、オンラインで健康をサポートするなど、ライブハウスに似ている対応をしています。フィットネス業界は、たくさんの入会者がいますが、1年もたてば半数は来なくなってしまいます。また、来なくても月の会費は引き落とされていくので少なからず幽霊ユーザーが存在します。これを見越して会員獲得するため、この存在をラッキーと思ってしまう傾向もあるようです。コロナ禍の今、苦戦する飲食店の中でも常連に愛されている店は復活が早かったり、テイクアウトを利用してもらったり、クラウドファンディングに乗ってくれたりしています。再度、常連について考えてみます。来なくなってしまった人には連絡をして再来店を促す、来にくくなってしまった方にオンラインで自宅で簡単にできる方法を教える、など一度顧客になった方々には「寄り添う」ことが大事です。多くのビジネスで、カスタマー群という池の中から魚を釣るようなことになっていて、継続的に愛されなくなってしまっています。せっかく入会していただいた方には、徹底的にフォローする。マニュアルではなく個人の課題に合わせて会話する。コロナ禍で通うことが難しければオンラインでコミュニケーションをはかる。徹底的に整備して「安心・安全」であることを粘り強くお伝えする。みなさんは「お客様に寄り添う」ということを当たり前のことのように口にしていますが、お客様の笑顔が浮かぶように本当にできているかといえばなかなかできていないのです。そして環境や顧客のせいにして努力を怠ります。ここを起点にしていきましょうというお答えにしました。


元の状態には戻らない中、どういう工夫をして新しいパフォーマンスを出していくのか。そのアイデアを考えるに際して、「お客様に寄り添う」とか「もっと感動してもらう」という原点を意識してみてはどうでしょうか?たくさんのファンたちが、みなさんのステキなストーリーを楽しみにしているはずです。

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野林徳行

ヘヴィメタル、プロレス、モータースポーツをこよなく愛するマーケター。
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