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Logo Mark「ステキ」をベースに考えるインディーズ・マーケの肝セカンドキャリアじゃない、ネクストステップだ!

野林徳行

ヘヴィメタル、プロレス、モータースポーツをこよなく愛するマーケター。
常に、カスタマー(お客様)の心を揺らし、「ステキ」創りをストーリーをもって実現することで成功に導く活動をしてい...

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野林徳行です。
「Spinart」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいています。
アーティストのみなさんと接する機会も多いのですが、どんな人の心を揺らしたいのか、何を感じてほしいのか、人に言いたくなってしまうことはどうしたら起こるのか、そもそもあなたのアートによって人はなぜ幸せになるのか…答えは1つではありません。でも、常に考えていたいですね。そんな皆さんのヒントになれば幸いに思います。
36回目のコラムです。
Spinartは、「あらゆるジャンルの表現者・アーティストに出逢えるサイト」を標榜しています。ステキな活動をしている表現者・アーティストのみなさんを多くの方々にお届けできれば良いなあと思っています。また、ミュージシャンやデザイナーなどジャンルを超えた才能がコラボすることになれば、さらにハッピーです。
アーティスト同様、アスリートも非常に気になっています。今回は、最近顧問を引き受けました一般社団法人アスリートオーナー、株式会社ニューネックスのポリシーを紹介したいと思います。


■ 藤光謙司が引退を発表した

世界選手権男子400メートルリレー銅メダリストの藤光謙司さんが先日現役引退を発表しました。
「約22年間続けてきた陸上選手としての競技活動に区切りをつけることに致しました。東京オリンピック出場に向けて日々トレーニングを行ってきましたが出場は叶いませんでした。叱咤激励し、挑戦を応援し続けて支えてくださり本当にありがとうございました」とコメントしました。
200メートルでは日本歴代4位となる20秒13の自己ベストを持ち、2016年リオデジャネイロオリンピックに出場。4度目の出場となった2017年の世界選手権では、400メートルリレーの決勝で銅メダルに貢献しました。近年は、美容やファッションなどの分野にも進出し、フジテレビ系「逃走中」に出演するなど競技以外にも幅広く活動してきました。前述した株式会社ニューネックスの社長を務めています。


■ 藤光謙司がやりたいこと

オリンピック競技は、野球・サッカー・卓球などプロリーグがあり人気スポーツもたくさん存在している反面、多くのマイナースポーツも存在しています。先般の東京オリンピックではそうしたスポーツで闘うアスリートからもたくさんの感動をいただきました。4年に1回のオリンピックに賭けて頑張ってきたアスリート、さらに次の大会を目指す方もいれば、ここを区切りとして引退される方もいます。一部のスポーツでは、道具や遠征費なども、スポンサーを見つけたり、クラウドファンディングで調達したりしながらなんとか工面して大会に出てオリンピックや世界選手権のような大きな大会の出場を狙っています。アスリートを続けることは大変なことです。世界のオリンピアンは、金メダルを取れば一生暮らしていける褒美が国から出ることもあります。それに比べると日本の多くのスポーツは、金メダルを取ってもほとんど本人の収入にはならないケースが多いです。なのでスポンサーが大事なのですが、多くの企業スポーツチームが廃部になったり、スポンサードの予算が削減されたりすることが多くなりました。大手企業の名門チームの廃部などの悔しいニュースも散見されます。野球と並び、Jリーグ、Bリーグなどはまだうまくいっている方でしょう。私が以前に所属していたリクルートも、日本一のアメリカンフットボールチーム「シーガルズ」や、有森裕子・高橋尚子などを擁したリクルートランニングクラブを擁していましたが、経営効率化の中でなくなってしまいました。シーガルズは、クラブチームとしてオービックが面倒をみてくれており、リクルートOBも積極的に手伝っていますが、ありがたいことです。そして、引退が決まると、企業がその活動をサポートしている目的が消えてしまい、協賛がなくなってしまいます。アスリートのセカンドキャリア問題がありますが、事実上ゼロになってしまうわけです。スポンサード文化が退化していくということは、この事実がどんどん表に現れるわけで、それがわかればわかるほど、子供たちの競技への興味、とくにマイナースポーツへの興味がなくなっていきます。つまり日本のスポーツ界の劣化という結果になります。藤光はこの事態を変革することが必要だと考え、現役のうちから株式会社ニューネックスを立ち上げ模索を続けています。


■ セカンドキャリアをネクストステップへ

前述でマイナースポーツという言葉を使いました。100以上の競技があります。前向きな言葉に変えたいものです。
例えばベンチャースポーツ。セカンドキャリアという言葉があります。私の中では、引退したあとに就職や店舗を出すなど何かを見つけて生きていかなければなりません。セカンドキャリアにはそういう意味がついてまわります。たとえばネクストステップという言葉。競技の後、競技体験を生かしたビジネスキャリアを築くとか競技者リレーションからステキな開発プラットフォームを構築するとか、そういう前進のニュアンスが必要です。
たとえば、元K1ファイターの大山俊護さんは、その体験を生かして「ファイトネス」という企業の従業員向け研修を開発してスーパービジネスパーソンをしています。また、その人脈からほんとうに多くの方々から感謝される「おつなぎの会」を開催しています。私もたくさん救われました。そこには多くの業界のプレイヤーがGIVEをし続けているので、その人脈からのインプットも半端ではありません。ビジネスヒントの宝庫であり、たくさんの役にたちたい人の情報が積み重なっています。幼少のころからスポーツ漬けできたアスリート。急にビジネス界に投げ込まれても、純粋な宣伝塔扱いされてしまったり、毎日がうまくいかないジレンマに陥ってしまったりします。
この「何をしたらいいかわからない」「つい口車にのってしまう」などの状況にならないようにするには、ビジネスを学んでいく必要があります。企業や協賛者から学ぶのもよいですが、学ぶ環境・実践してみる環境が必要になります


■ 経営の課題を解決する集団を目指す

ESG経営が企業の中でも語られています。その中の1つとして、地域活性があります。そしてそこには地域の子供のいろいろな体験をする機会の増加による成長や選択肢の増加は重要です。それを本物のアスリートが実践していくことが可能です。また、アスリートの体感や使用感、継続使用によるエビデンスなど商品開発においても一流アスリートはもっと大事にされてよいと思います。その中に、儲け主義が強い企業やブローカー、スポットでしか経営やマーケティングを考えられないプレイヤーがいるべきではありません。そんなプラットフォームも必要になります。勉強することはたくさんありますが、私が教えている高校生でも「誰はなぜ幸せになるのか」さえ追求していけばステキな商品・サービスを開発することができます。遅いということはありません。そしてその良質のプラットフォームから生まれてくる協賛や協業は、スポーツ業界の明るい未来を創ると思っています。あとはやるだけですが、どうやって良質の方を巻き込み、良質の企業を巻き込み、良質のプラットフォームを創っていくか。Spinartも表現者・アーティストのそういう良質のプラットフォームを目指しています。一歩一歩頑張っていきます!

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