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Logo Mark「ステキ」をベースに考えるインディーズ・マーケの肝全ての人の最大限の可能性に貢献する 岡崎かつひろさん

野林徳行

ヘヴィメタル、プロレス、モータースポーツをこよなく愛するマーケター。
常に、カスタマー(お客様)の心を揺らし、「ステキ」創りをストーリーをもって実現することで成功に導く活動をしてい...

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野林徳行です。
「Spinart」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいています。
アーティストのみなさんと接する機会も多いのですが、どんな人の心を揺らしたいのか、何を感じてほしいのか、人に言いたくなってしまうことはどうしたら起こるのか、そもそもあなたのアートによって人はなぜ幸せになるのか…答えは1つではありません。でも、常に考えていたいですね。そんな皆さんのヒントになれば幸いに思います。
52回目のコラムです。今回は、最近増えてきている対談企画にてお会いしました岡崎かつひろさんについて触れていきたいと思います。


■ 岡崎かつひろさんとは

プロフィールを引用します。
1980年8月11日埼玉県坂戸市生まれ。
東京理科大学を卒業しソフトバンクBB株式会社入社後、4年で独立。
「全ての人の最大限の可能性に貢献すること」を企業理念に、個人および法人研修、業務コンサルティング、作家活動など多岐に展開する。著書累計10万部。最新書籍は「お金に困らない人が学んでいること」。
処女作「自分を安売りするのはいますぐやめなさい」は、新人著者にして異例の発売前重版が3回。発売後1ヶ月で3万部を突破し、王様のブランチやモーニングサテライトなど各種メディアに取り上げられる。
有限会社志縁塾が主催する日本最大級の講師イベント「全国講師オーディション2015」では決勝に残り、現在はきずな出版主催定期講演会のメインパーソナリティを務め、2019年には毎月1000人を集めた講演会を成功させている。業種を問わず、どこに行っても通用する一流のビジネスパーソンの育成をテーマに、パーソナルモチベーターとしても活躍しており、多くの若者のメンターでもある注目の起業家である。


■ 「お金に困らない人が学んでいること」 ◆「インプット」で人生を思い通りにする31の考え方◆

これが最新作ですね。当日は、この本の内容を中心にお話しいただきました。タイトルからすると、お金から始まっているので財テクの本かと思いますが、よくタイトルを見てみると「学び」の本なのです。岡崎さんはソフトバンクBBにおいて、コールセンターを担当され、よくよく現場を観察され、大事なこと…例えば受電率をあげるには、人を多く採用するとかマニュアルを作るとかの前に、カスタマーの声を聞けるようにし、コールセンターの対応を効果的にする、そのためには数値で構造を把握して正しい打ち手を積み重ねることが大事、と徹底的にやり、とてつもない業績を上げたそうです。それをやり切って、ほんとうに自分がやるべきこと=「全ての人の最大限の可能性に貢献すること」をするために独立という道を選んだとのことです。わずか26歳にして!という感じです。


■ まずは、私が共感したポイントから対談を始めました

・人類総経営者時代
私は1987年に株式会社リクルートに新卒で入社しました。まだリクルート事件が起こる前で創業者の江副さんもいました。そのときの社訓が「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」というものでした。新人に対して「私は何をしたらいいのですか?」とか「会社が環境を整えていない」とか言わせないわけです。すべて自分が発想しチャレンジするということです。アーティストのみなさんはまさにそうですね。会社や社会のせいにせず自分事で生きるということです。そして「社員皆経営者主義」と言われていました。1人1人が経営者として考え行動する。岡崎さんはそれを人類と呼んでいます。そういう前向きな社会を作りたいのですね。

・もっと知りたい欲望
私はマーケティングの講演や研修をしています。マーケティングとは、「誰は何をしてあげるとなぜ幸せになるのか」の追求です。仕方なくやるインタビューなど義務感でしかないものでは何も発見しません。知りたい欲望があれば、「もっと!もっと!」となっていくわけです。それが進んでいくと、「そうかこれをしてあげたら幸せになるよなあ」というアイデアが浮かんできます。

・脳はストーリーを求める
日本は、良いものを作ってなるべく安く売る国です。それだけ技術や思いのレベルも高いと思います。しかし、安売り競争が当たり前になってしまったので、さらに高いスペックを作っても値段があげられなくなってきました。それ以上高いスペックも必要とされないことも増えました。大事なことは、ステキを創って正しい値上げをしていくことが大事です。そしてアウトプットで差がつかなくなれば、そのステキなプロセスを売ることが大事になってきます。みなさんの作品も、CDやDVDや劇場でのパフォーマンスを売るだけでなく、メイキングとか、アナザーストーリーとか、ファン参加型の制作とか、投げ銭などプロセスを売ることも当たり前になってきます。「ステキなストーリーを創る」というのが私のメッセージなので、ここもシンクロしました。

・インプットを高めるにはアウトプット
みなさんは貪欲な知識欲でたくさんのことを吸収していると思います。それを作品という形でアウトプットしています。ただし、作品を量産するわけにはいきません。作品発表だけでなく、SNSでの発信、同じジャンルの方とのディスカッション、違う業界の方へのアプローチなど、自分からできるアウトプットはいくらでもあります。それに反応した方々が、さらに進化するアイデアをくれることがたくさんあります。アウトプットこそ良質なインプットを得る方法です。

・集合知
マーケティングは1人では成果が上がりません。会社で言うところのマーケティング部署だけでもダメです。会社の多くの部署、カスタマー、そして外部ブレーンの方…いろいろな方と話しているとあふれんばかりの引き出しにあっていきます。そういうチームであることが大事です。みんなで「最高」を作り上げ、1人でも多くに感じてもらう…ここが大事です。

・否定のない空間
私は毎年高校1年生女子にマーケティングの授業を行っています。最初の言葉は。「一生懸命考えたことに間違いは一切ない」ということです。この言葉からスタートすることによって1年間が楽しいものになり、自由闊達な意見がたくさん出てきます。みなさんはプロフェッショナルなので「ダメ出し」も重要な役割ですが、「最高」を目指すときのダメ出しは否定ではありませんね。バンドは音楽的意見の相違でよくメンバーチェンジが送りますが、厳しくも真の否定のない空間を続けているステキな方々をたくさん拝見します。

・相手の立場で考える
商品はカスタマーニーズを満たすもの、期待を超えるものが売れていきます。作品は、まずはみなさんの思いですが、実は、共感してくれるであろうターゲットはあると思います。エンターテインメントは、論理だてたマーケティングというよりは、あふれる感情をターゲットにぶつけるものですが、やはりどんな誰にどう感じてほしいというものは強く存在すると思います。プロとアマ、作り手と受け手…そんな両側を行き来できるとステキだなあと感じます。


■ 岡崎さんの言葉が刺さった

・やりたいこと・好きなことが見つからない、「好き」を見つけないと最高の人生にはならないのかという問いに、「そんなことはない」と明言します。好きを仕事にできるとそれはよいですね。でも趣味は趣味にしておいたほうが良いこともあります。好きが強すぎて押し付けになってしまっても成功しません。「好き」はいずれ見つければよい。そのコンテンツが好きでなくても、そのコンテンツを使った施策に喜んでいる人の笑顔を見ることが好きになるかもしれません。

・本を7冊出しているが気づいたこと。「ためになるけど面白い」ではなく「面白いけどためになる」が理想。そうでないと読んでもらえない。

・人生のテーマは「日本の学びを変える」。ときに豪快に笑い飛ばし、ときに一生懸命真剣に伝えようとする岡崎さん。年間1000人以上の方に講演をしているのですが、たくさんの人が変わる瞬間を見ています。学生のうちからいろいろ触れさせてあげたい、社会人でも全然遅くない、そういう人たちにどんどん会って成長してもらうには、学びの機会の変革が必要なのだと思います。日本人の学びに対する意識は、どちらかというと学校の基準だから、行くのが面倒くさいとか、行きたくないという風になる。ここを変えることができたら、もっと積極的に学ぶ日本人が増えて、より自己価値の高い人が増えて、日本はもっと良くなるのではないかというのが岡崎さんの提案なのです。学びは、「ライブに行くようなもの」にしていきたいですね。

・人生で一番価値あることは経験です。岡崎さんの座右の銘は「人生ネタづくり」とのことです。お金は使えば減るけど、経験は積めばどんどん蓄えられる。どんどん経験に投資をして、その事を通して人に夢を与えられる生き方をしたいというのが人生のテーマとのことでした。


この対談企画は、「ステキなストーリーで考える」ということと、「役に立つという気持ちが大事」という意味において完全にシンクロしました。岡崎さんとは初対面でしたが、コラボしていこうという話になっています。少し気おくれ気味のモデレーター体験はこれが第4弾ですが、「ステキなエピソードとの出会い」と思うとワクワクの方が先に立ちますね。みなさんのステキとの出会いを楽しみにしています。

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