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Logo Mark「ステキ」をベースに考えるインディーズ・マーケの肝どんな誰は何をしてあげるとなぜ幸せになるのか は、永遠です

野林徳行

ヘヴィメタル、プロレス、モータースポーツをこよなく愛するマーケター。
常に、カスタマー(お客様)の心を揺らし、「ステキ」創りをストーリーをもって実現することで成功に導く活動をしてい...

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野林徳行です。
「Spinart」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいています。
アーティストのみなさんと接する機会も多いのですが、どんな人の心を揺らしたいのか、何を感じてほしいのか、人に言いたくなってしまうことはどうしたら起こるのか、そもそもあなたのアートによって人はなぜ幸せになるのか…答えは1つではありません。でも、常に考えていたいですね。そんな皆さんのヒントになれば幸いに思います。
67回目のコラムです。10年以上同じテーマでマーケティングの講演・研修を続けています。11月18日で58歳になりました。赤いちゃんちゃんこが目前です。マーケティングには時流があります。通常の講演は、新しいマーケティングツールなど内容を変えて伝えていくものだと思うのです。なので私の場合、同じ内容で事例も古くなるので、そろそろやめようかと思うものの、毎回研修アンケートには、「今までに一番腑に落ちた」「明日からの活力になった」「何が自分に足りないかわかった」などのコメントとともにご賞賛いただけるので、まだまだ役に立てるのかあ…と思います。それはなぜかを考えてみました。


■ どんな誰は何をしてあげるとなぜ幸せになるのか

常にこの言葉を大事にしています。これがマーケティングの基本だからです。よく考えてみると、この言葉はマーケティングというよりも経営、つまり、この会社はなぜあるのか、みなさんの活動はなぜあるのか ということになります。マーケティングというと、SNS活用術とか、データ分析方法とか、パッケージデザインの作り方とか、バズらせるにはどうしたらいいか、とかが思いつきます。これは手法です。実は、手法の前に、商品やサービス・作品が良くなければなりません。そして良い商品・サービス・作品を作ったら勝手に売れるかというとそんなことはないことも知ってもらわなければなりません。その良い商品・サービス・作品を作ることと、それをどう伝えるか それはつながっているのですが、ごっちゃになってしまっていることが多いようです。この前半の部分を私の講演・研修では教えています。つまりもともとの商品・サービス・作品は、ステキなストーリーで創られていますか ということを問うものなのです。


■ いろいろな方々から呼んでいただだけます

私の古巣の株式会社ローソンエンタテインメントにお伺いしました。ローソンチケット、ローソントラベル、ユナイテッドシネマ、HMV、ローソンのLoppi物販セクションなどローソンのエンターテインメント部門の集合体です。コンテンツホルダーの方々から見れば販売パートナーではありますが、自社制作など取次でないことも模索します。今のコンテンツ業界は役割分担というよりは、すべてのプレイヤーが総合エンターテインメントを目指しているような傾向があります。作品に出資をしたのでやらなければいけないことがあるのですが、やらなければいけない商品って売れないですよね。それは誰がなぜほしいのかの追求をしないといけません。そんなアドバイスができました。

助成金制度推進センターで、2回目の講演をしました。1回目は講義形式で2時間。お客様を徹底的に知るとすごいことが起こるというストーリー。2回目は、スタバとドトールを比較研究しながら戦術を練っていくグループディスカッションを通じて、個人でなくチームで闘うことのステキを学ぶ機会。電話の向こう側にいる人を想像し、それぞれにどうやって役に立っていくか、他にも困っていることを話したくなっていただけているか、など自分事に置き換えてもらえました。2回の約束でしたが、参加者から継続的にやってほしいという要望をたくさんいただきました。

以前の職場の株式会社レッグスの方が、新しいメンバーを連れてやってきました。キャラクターマーケティングの会社です。クライアントの意向と、ライセンサー(キャラクターの権利を持っている会社)の作りたい世界観を、それを入手したい人を理解して提案する。難しさと楽しさをたくさん語らせていただきました。新しい担当の方は目をらんらんと輝かせ、「当日は興奮して眠れませんでした」という言葉をいただきました。ビジネスが成立しているということと、魂が伝承されているということの違いかもしれません。ここでも、まだ自分がしゃべっていてもいいんだという気持ちになります。


■ 発信していると、新しいビジネスの話もどんどん来る

私は今はフリーでマーケティング顧問などをしています。前述のように多くの方々と話しています。自分から営業することはありません。また、会社に所属していないので、ステキでない仕事は断ることができます。最近、相談が来た案件は、eスポーツ、トレーディングカードゲーム、ロボットDX、オンライン医療、オンライン処方、地方創生、シングルマザーサポート、メンタルトレーニング、ワーケーション、キャラクターマーケティング、電子レシート、動画広告…と業種も内容もバラバラです。しかし、「どんな誰は何をしてあげるとなぜ幸せになるのか」が通用しないものは1つもありません。そんなことが伝わってなのか、ほんとうにいろいろな方が、「ちょっと相談したいのですが…」「ちょっと紹介してあげたい人がいるのですが…」というお声がけが止まりません。元リクルートの数百人、その他の会社で同僚だった人も、近かったかどうかは別にお声がけいただきます。以前にもレポートした元格闘家の大山峻護さんの「おつなぎの会」で知り合った多くの方々。自分から飲み会などに誘う勇気はないのですが、Facebookでの発信や、せめて会で一緒になった方々への情報提供は一生懸命やっています。発信も大事ですね。

変わらず伝えるもの、アウトプットした相手からインプットしたもの、引き出しが毎日増えていきます。このコラムは、自分の引き出しから書いていますが、それでも書くことによってまた自分の引き出しが増えていきます。新しくないといけないものもあれば、変わらないから聞き手が原点に帰れるものが存在するんだなあ、ということでしょうか? まだまだ、やめられませんね。それならば、とことん観察を続けていくことにしましょう。

もうライブも当たり前になってきましたね。みなさんは、たくさんのアウトプットを! そして、我々ファンは1つでも多くのステキなパフォーマンスを楽しんでいきます。

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野林徳行

ヘヴィメタル、プロレス、モータースポーツをこよなく愛するマーケター。
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