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Logo Mark論理的ボイストレーニング音程(ピッチ)に関する一考察〜番外編-耳栓のススメ

やま♪げん

Singer、ボーカルトレーナー。
アルバム「眠れぬ夜のために」、iTunes、Google Play、Amazon、Spotify、等、各種ストリーミングサービスで発売中。「やま...

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皆さん!こんにちは!!
「やま♪げんボーカル教室」インストラクターのやま♪げんです!
皆さん!楽しく歌ってますか?

関東地方では春一番も吹き、春本番を迎えました。気温も湿度も少しずつ上がってきて、歌も気持ち良く歌える季節になってきましたね~!(^o^)
このコラムがアップされる頃には、桜も満開になっているのではないでしょうか?
公園にシートを敷いてお弁当を真ん中に座りゆっくお花見…。と言うわけにも行かない昨今ですが、今年は散歩がてら桜並木を端から端まで歩いてみようと思っている今日この頃です。

前々回・前回と正しい音程で歌う際に心がけることについて書いてきましたが、今回は番外編!
私は、ここ一年ほどバンドや弾き語りで歌う際に「耳栓」を着けているのですが、「そもそも何故耳栓を着けて歌うのか?」その利点または欠点について私の体験談お話ししてみようと思います。
題して、「耳栓のススメ」。スタートです(^o^)

音程(ピッチ)に関する一考察〜その1-何故、声はフラットしてしまうのか?
音程(ピッチ)に関する一考察〜その2-ピッチを正確にするには?

メリット

例えば皆さんがバンドやカラオケ等の伴奏の中で歌う時、「演奏の音が大きくて自分の声が聞こえない。」なんてことはありませんか? 演奏の音が大きくなくても、楽器と自分の声のトーンが重なってしまうと自分の声が聞こえづらくなる事も良くあります。そんな時は(私もあるのですが)、気をつけていても無意識についつい力んでしまいしかめっ面で喉を締め付けて大声を張り上げてしまった経験がある人も多いと思います。
この状態に陥ってしまうと自分ではちゃんと歌えているつもりでも音程がしっかり取れないばかりか、挙げ句の果てに声が嗄れて出なくなって喋ることさえままならなくなることさえあります。
因みに、こういった状態の時は心に余裕がなくなってしまい無意識に表情筋がガッツリ落ちているため、軟口蓋が落ちてしまい喉は完全に閉まっている状態だと思います。そりゃぁ、声も嗄れてしまいますよねぇ…(~_~;)
「自分の声がちゃんと聞こえる。」と言う事も、心に余裕を持って正しい音程で歌うためには必要なことなのです。
私の場合。2年ほど前に仲良くさせて頂いているシンガーさんに教えて頂き、Loop Experienceと言う音楽用の耳栓を使い始めました。音楽用の耳栓は、普通の就寝用などの耳栓とは異なり大きな音を均等に18db程度まで低減し適切なレベルに補正するように設計されているようです。調べてみると、私が使っているLoop以外の音楽用の耳栓も低減される音圧はおおよそ同じくらいのようですね。普通の耳栓よりは周囲の音が聴きやすい印象です。
ロックバンドの演奏で歌う際にこの耳栓を使用している際に感じるのは、「各楽器の音が均等にクリアに聞こえる」と言う事です。特に、ディストーションペダルを踏んだ状態のギターやドラムのシンバルを叩いた時に出るある意味耳障りな高音域が適度にカットされ、演奏がとてもまとまって聞こえます。
対して。自分の声は「気導音」が抑えられ「骨導音」が主に聞こえてくるため、バックの演奏にかき消されることがありません。
これによりバックの演奏と自分の声がバランス良くクリアに聞こえてくるため、声帯を無意識に必要以上に張って歌ってしまい喉を痛めると言う事が全くと言って良いほどなくなりました。また、力まずにリラックスして歌う事が出来るため、音程がフラットしてしまうことが激減しました。
また、そこまで音量の大きくないPAを通したアコースティックギターやピアノなど音量のあまり大きくない楽器をバックに歌うときに使用しても、ギターと歌のバランスを耳栓が調整してくれるためより表情豊かに歌えるようになりました。
また、同じくアコースティックセットなどの際「両耳に装着していると楽器の音が聞こえづらいが、付けていないと大きすぎて自分の声が聞こえづらい。」と言う時には、楽器の音が出るアンプやスピーカーに向いている耳にのみ耳栓を装着することにより聞こえる楽器の耳障りな部分を調整するという使い方も出来るため、色々なシチュエーションにおいて歌いやすさをサポートしてくれるでしょう。

デメリット

さて、何にしてもメリットがあればデメリットもあります(*^_^*) ここからは、音楽用の耳栓を使用してみて「こんな時は、着けなくても良いな~。」と言う点について書いてみようと思います。企業案件などではないので、忖度なくお話ししましょう。(*^_^*)
一つは、これはある意味当たり前のことですが、「外さないと会話はし辛い。」と言う事です。
私の使用しているLoop Experienceの商品説明には「装着したまま会話が可能。」と書いてありますが、使用した印象では「ある程度大きな声を出さないと、会話は聞き取りづらい。」と思います。
もう一つは、バンド演奏で歌う時各楽器の音のバランスがしっかり取れている際に装着すると、逆に自分の歌声が減衰されすぎて聞こえづらくなるような気がします。そう言うときには、逆に耳栓を外した方が周りの音と自分の声がクリアに聞こえます。音の大きさと共に「音のバランス」は、歌だけでなく楽器演奏のしやすさにおいてもとても重要なファクターと言えるのではないでしょうか?

音楽を演奏する上でとても大事な器官である「耳」。大きな音を日常的に聴き続けなければならないミュージシャンは、他の人と比べて聴力が老化するスピードは速いと思います。いつまでも正確な音程で音楽を奏でられるようにするためにも、「音楽用の耳栓」はとても重要なツールであると言えるでしょう。
皆さんも機会があったら是非使って、「歌いやすさ」を実感してみて下さい!

【Live Information】

2022年
・4月10日(日):やま♪げん弾き語り@湯島ファビュラスギターズ
・4月17日(日):【Soul of Rock Vol.70】(やま♪げん弾き語り)@湯島ファビュラスギターズ
・4月29日(金・祝):Billy’s fest(やま♪げん弾き語り)@下井草Billy's Bar Gold Star

※チケットのお問い合わせは、各会場または「やま♪げんオフィシャルサイト」よりお気軽にご連絡ください。
 やま♪げんオフィシャルサイト

「やま♪げんボーカル教室」では、生徒さん絶賛募集中です(^^♪

コラムの内容を、実際に体感してみませんか?
スタジオレッスン:60分5,000円、オンラインレッスン:60分5,000円。
体験レッスン、随時受付中! お気軽にご連絡ください(^O^)/
※お問い合わせは、アーティスト紹介ページをご覧ください。
アーティスト紹介・やま♪げん

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