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Logo Mark「ステキ」をベースに考えるインディーズ・マーケの肝天国と地獄を見た男 五十嵐由人さん 対談レポート

野林徳行

ヘヴィメタル、プロレス、モータースポーツをこよなく愛するマーケター。
常に、カスタマー(お客様)の心を揺らし、「ステキ」創りをストーリーをもって実現することで成功に導く活動をしてい...

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野林徳行です。
「Spinart」にてマーケティングコラムの連載をさせていただいています。
アーティストのみなさんと接する機会も多いのですが、どんな人の心を揺らしたいのか、何を感じてほしいのか、人に言いたくなってしまうことはどうしたら起こるのか、そもそもあなたのアートによって人はなぜ幸せになるのか…答えは1つではありません。でも、常に考えていたいですね。そんな皆さんのヒントになれば幸いに思います。
55回目のコラムです。今回は、1974年ディスカウントストア事業の先駆けとして、アイワールドを創業して一世を風靡した五十嵐由人さんとの対談企画をレポートします。現在80歳ですが、元気元気で、次のテーマはeスポーツです。すごいですね。


■ 五十嵐由人(いがらしよしと)さん IWビリオネアクラブ株式会社 代表取締役社長

昭和17年福島県昭和村出身。福島県立福島農蚕高等学校中退。
高校中退後、商売への夢を描いて神奈川県で出稼ぎ労働者となり、五十嵐組を結成。
40年ダイクマ入社。ダイクマに入社後、わずか数年で営業責任者に上り詰め、その後ダイクマがイトーヨーカドーグループに買収されたのを機に、49年退社し翌年日本におけるディスカウントストア事業の先駆けとして、流通業界の雄として、アイワールドを創業。
年商400億円の企業に育てるも平成14年に民事再生を申請。
令和元年IWビリオネアクラブを設立し、これまでの人生体験を踏まえた人材育成に努める。
五十嵐由人経営塾塾長。大和晃三郎(やまとこうざぶろう)の芸名で演歌歌手としても活動。
著書に『天国と地獄を見た男~炎』(相模経済新聞社)。


■ それでは、このすごい経営センスはどこから生まれたのでしょう 6歳~高校中退

6歳の時にたまたま父に連れて行かれた万事屋に行ったときの感想。
「うち何もないのに、ここにこんなに山ほど売る物があるってこれ一体どういうことだろう?」。
そして、毎日覗きに行って「これ、天から降ってくるか、地から湧いてくるか」ずっと疑問を持ち続け、ある時「これ自分もできるんじゃないか?」という気分になって、自分で持っているものをちょっと袋に入れて売った。これが小学校2年のとき。商売の興奮の瞬間だったそうです。

「この世の中に商売よりも凄いものは無い」と気がつきます。
中学生の時には自分で何か商売したくて、アルバイトしてお金を貯めて、農家の長男なので、野菜の種を売ってみようということで、札幌農園に掛け合って代理店となります。なんと中学2年生です。

高校2年で中退することになって、「学歴で食えないし学力でも食えない。これは商売しかない」。
それで商売するにはお金がいるということで17歳の暮れから出稼ぎに出ます。
そして18歳で独立、人を雇って事業をしてお金を貯めます。出稼ぎでは、ほとんどの人がついて行けない中、決めたことはやり抜くというスタンスで1人で残ってもやり続け、最後は自分で棟梁として仕切ったのです。


■ アイワールドを設立

一日の来店数25万人。ロールスロイスからトイレットペーパーまでの商品ラインナップ。映画館から結婚式場までが同一店舗内にあるという、当時としては珍しい総合複合施設として日本各地に出店し、年商400億円の売上を上げるほどディスカウントストアを一代で築きあげました。アイワールドが出店すると、半径10キロの物価が下がる」と言われるほど地域の価格破壊者として名を馳せました。


■ 本気じゃないと閃きは来ない

商売はまず品揃え。品揃えが悪い所は誰も行かない。次に企画。顧客に寄り添うことでいろいろなアイディアが出てくる。閃きは神のささやき。やたら閃きはこない。本気じゃないと。だから「アイディアが出ない」「あんまり閃めかない」と言う人は本気じゃない。本気になれば必ずアイデアは出る。誰でも凄い力持ってる。だから思い切って生きろ、活き活きと生きまくる、そして狂えとなる。

たとえば、ベルリンの壁崩壊のニュースを見た瞬間に訪独。3000個のかけらを平和の象徴として持って帰ってきて、お客様にプレゼントする企画。レシートの裏に住所・指名を記載してもらい抽選。抽選結果を見にまたみんなやってくる。35000人が参加したそうです。また、メルセデス・ベンツ10円企画には、なんと15万人も応募があったそうです。クルマは1台いただき、顧客リストを共有するということで原価がかかっていなかったそうです。


■ 倒産 反省は山ほどあっても後悔は不思議なほどない

約20年前、結局アイワールドを潰してしまう。年商400億円を売り上げていたグループのトップに立つ男が地位も名誉も財産も、一夜にしてそのすべてを失った。にも拘らず、彼の人生に反省は山ほどあっても後悔はありません。全く手抜きをせず、何事にも本気で生きてきたからです。そういう彼の歩みの一端をご紹介することで、いま厳しい現実に直面している皆様に、いささかでも勇気や希望を与えられたらと思って、今のビリオネアクラブを運営しています。


■ 天国と地獄を見た男~炎~

「どこが潰れてもうちは潰れない」と、そのくらい自信持って商売をしてきた。本当にお客を喜ばせること。とにかく商売は企画がものすごく大事。だから「流通は文化だ」「企画は芸術だ」とおっしゃっています。それでも簡単に潰れるものだなと。
過大投資をしてしまったわけです。景気良くなると銀行がいっぱいお金を背負ってくるので、調子に乗って。それを土地に変え、土地が値下がりした、もう返せない、そうすると貸し剥がしという状態になって、もう手に負えないと言うことで、あっけなく潰れてしまったとのことです。でも結局は潰れる時、経営者の最大の資質・大事なものと言うのは潔さだと思っていたので、潔く財産放棄した。財産放棄、株の放棄、それから引責辞任。債権者からは非常に受けが良くて、ほとんどお咎めは無しで綺麗に卒業。その代わり自分の今まで貯めてきたものも全部捨てたのでまるっきり裸になりました。


■ 五十嵐塾の原点 ビリオネアクラブ

それでも全くめげない、何の焦燥感もない。希望だけがそこにあるみたいな感覚。「またやればいいんだ!」と、断捨離みたいな感じ。全て捨てたんだけども「あっ、俺は失ったものはないな」という感覚。それでよくよく考えてみたら「俺が持ってたものは俺のものだと思っていたのが、みんな俺がくっつけてきたもので、本当の俺ではなかった」と気がつきます。「本当の俺は妻もいるし子ども達もいるし、友人もいるし。一人も失ってないな。何にも失ってないな。くっつけてきたものだけ失ったんだからまた作ればいいや。」と思ったら、次の日に何と道路で五円玉拾う。その時に悟った。昨日まで100億の金返せなくて、もう死ぬ思いをしてきたんだけど、全部チャラにして捨ててみたらチャラになった! そうしたら今五円玉を拾ったら、昨日までマイナス100億、今日からプラス5円。そしたら「あっ、俺の人生にもうマイナスはないんだ」と悟り、その時拾った五円玉を今でもご自身の著書に貼り付けて持ってらっしゃいました。付箋で埋め尽くされたバイブルの原本でした!
このマイナス100億とプラス5の大きさは計り知れないエネルギー。だから人生はどんなことがあっても大丈夫という確信をもちました。だから、これからはもっと人の為に自分の失敗を人の為に活かそう、生きよう思い、五十嵐塾を作った。これがビリオネアクラブです。会員は、経営者、これから経営者になりたい人。若者が多い。だから成功するセオリーとか失敗するセオリーがいっぱいある。相手に応じて、処方箋が変わる。


■ 歌手もやっている 演歌歌手”大和晃三郎”さん

2002年、アイワールドの民事再生に伴い、事業から引退。演歌歌手としてデビュー。現在は三波春夫の意志を引き継ぎ、魂歌歌手として活動を行う。
歌は5歳の時に歌に目覚めて、よくちゃぶ台の上に乗っけられて歌わされて。当時の流行歌や姉達が歌っていた歌をレコードもないから聞きながらすぐに覚えて、すぐに歌。18歳の時に自分でバンドを作ってやったくらい。いずれ歌手になろうと思っていたのだが、商売のほうが面白くてこのタイミングでの歌手デビューとなりました。


■ また敗戦するのか そうはさせない メタバースとeスポーツに開眼

前回のコラムでも、全日本青少年esports協会/Gameicの前川友吾代表についてレポートしましたが、五十嵐さんは、ここに踏み込んでいきます。今回の対談も、助成金制度推進センターのセミナーです。私も前川さんも登壇しています。また新たなコラボが実現します。ビリオネアクラブにて、メタバース&eスポーツのキックオフが実施されます。私もモデレーターとして参加します。

経営者や幹部がふわふわした感じでとらえているけど焦っている。しっかり理解して活用する。そして子供や孫がいる人も多い。もうすでに、ゲームをやるな!では親子関係が成り立ちません。子どもの教育は重要ですが、子供から学ぶことが増えてきます。eスポーツは、子供の教育、引きこもりの方が明日を見つける、高齢者の活性化という役割すらも果たします。1億総起業のキックオフを共催していきます。また、ステキなレポートができればと思います。

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