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Logo Mark連載記事

Logo Markなにか創るとうれしくてMCオーディションでの失敗話からのキャラ設定についてのお話

紫水勇太郎・清水 豊

株式会社4DT 代表取締役
株式会社ワークス 代表取締役
Spinart運営者


1966年、栃木県生まれ。

株...

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「今度BSで番組始めるんだけど、そのMCやらない?」
 突然そんな話をいただいたのは、その当時ブイブイ言っていた超有名レーベルの会員向け機関紙でコラム連載を持たせていただいていた頃、お世話になっていたそのレーベルのお偉いさんからだった。
「し…司会ですか? や…やったことないですけど…自分なんかでできますかね。」
 せっかくのお話しながらまったく自信が持てなかったので不安気に返すとそのお偉さん、軽く言った。
「大丈夫、大丈夫、紫水さんならできるって、奥さんと一緒にさ、どお?」
 奥さんというのは、その頃やっていたクリムゾン・シャアというバンドのキーボードの人で、実はその時点でもう結婚して10年くらいにはなっていた…あ、この方、紆余曲折ありながら今でも無事奥さんですw
「はぁ…。」
 まぁ一応心配性なA型としては、いろいろなことが頭をよぎって、あまり積極的な返事を返せずにいると、そのお偉いさんは畳み掛けてくる。
「大丈夫だって。じゃあとりあえずオーディション用の動画取ろうか。」
 はぁ? 今すか?…である。しかも運悪くその日は奥さんも同行していたので、もうその場で撮っちゃおうという流れになった。

「はいこれ、10分あげるから覚えて。」
 いきなり渡された台本。ページ数もけっこうある。しかも冒頭にはかなり長い英語。そうそう、その頃業界では、ジョン・カビラさんに代表されるような、冒頭にかっこよく英語で捲し立ててから入るなんてパターンが流行していたんだった。

「マジか…。」
 奥さんと顔を見合わせる。両方とも英語なんてまったくできないし。しかも普段二人で絡んでなにか話すなんてことも無かったから、そこに書かれている台詞のどれをどちらが担当するかすら決められない。
 しかし時間はない。とにかくザーッと読んで、ぶつぶつと口の中で繰り返す。そしてまったく読み合わせすらできない状態でタイムアップ。お偉いさんがまた部屋にもどってきた。
「さて、じゃあ撮ろうか〜。」

 もちろんボロボロだった。台詞が入っていないのは当然ながら、さっきの英語なんてもう読むことすらできない。で、途中で、
「え〜い、こんなもん読めるか〜。」
とか言ってみたりする始末。
 奥さんは普段割と話すのが得意で、クリムゾン・シャア主催のライヴイベントでは、司会を頼んだ稔さん(クリムゾン・シャアのドラム)の後輩からマイクを取り上げて、最後は自分で仕切っちゃうような奴なんだけど、しかし彼女ですら如何ともし難く、二人してもうそれはそれは酷い状態で終わった。

「ダメ…すよね?」
 終わって、案の定反応の悪いお偉いさんに恐る恐る聞いてみる。すると彼、さすがに業界のお偉いさんらしくすぐに表情を変えてニコやかにこう言った。
「いいんじゃな〜い。大丈夫、大丈夫。きっと通るって。」
 瞬時に「嘘つけ」と思ったw しかしその後に彼が言った言葉に「しまった」と思うことになる。
「でもあれだね、紫水さんのキャラをもう少し立てられればもっとよかったかもね。ほら、普段ライヴでやってるみたいにさ、もっとこうロックな感じを出すとかさ。」
 そう、その時は突然のことにもう一杯一杯でそんなことも考えられず、ホントに普段の、ただ普通の兄ぃちゃんのままカメラの前に出てしまっていたのだ。特にかっこいいわけでもなく、前出の英語を流暢にこなせるわけでもなく、日本語の台詞すらおぼつかない自分ができることと言えば、ちょっと考えればそのくらいだということだっただろうに、まったくそれすらも頭をよぎらなかったのだ。

 もちろん結果はダメだった…というかそれきりそのお偉いさんはその件については話してくれなかった。そしてしばらく凹んだ。で、思った。
「そか、キャラかぁ…。」

 その後少ししてクリムゾン・シャアはどんどんズブズブにキャラ設定な方向にはまっていき、他のバンドがやらないようなライヴをやるようになる…そのくせ「Pa!Pa!Pa!Pa!Puffy」の運動会で走ったりもしてたけどw
 まぁそのお陰で、短かったとは言えある程度覚えてもらえるようにもなったかなと思うし、また、その後の自分の活動やら、お仕事としてのプロモーションやWeb戦略等にも役に立ったという次第。

 ということで今でも時々思い出してはその時のめちゃくちゃ恥ずかしかった思いが甦るという苦い失敗のお話でした。
 ということでみなさん、自分のキャラ設定ね、考えてみましょうということでチャンチャン。
 あ、キャラ設定を考える際に自分なりに思っていること等についてはまた後ほど別の機会に。

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※ちなみに写真は10数年前に栃木県那須塩原市にあったラーメン屋さんに連れてってもらった時、そこの冷蔵庫にあったラムネの瓶がキレイだなと思って撮った一枚。
※使用カメラ&レンズ:Canon EOS 50D + Sigma 10-20mm F4-5.6 EX DC HSM / EX DC

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