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Logo Markなにか創るとうれしくてツルタハルさんのオリジナリティーから考える既存のカタチにこだわらないスタイル

紫水勇太郎・清水 豊

株式会社4DT 代表取締役
株式会社ワークス 代表取締役
Spinart運営者
YouTube「うさぎのうみちゃんねる」のおじぃ
YouT...

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 シミズの中に強力なインパクトを残しているアーティストさんを紹介するシリーズ、今回はツルタハルさんです。
 ツルタハルさんは、栃木県宇都宮市をベースに活躍しているオカリナ奏者でシンガーソングライター。そのオリジナリティーあふれる作品や活動については以下ご覧ください。
 ツルタハルさんの紹介情報はこちらのページをご覧ください。
 アーティスト紹介・ツルタハル
 ツルタハルさんは連載記事も書いてくださってます。
 連載執筆者・ツルタハル

 ツルタハルさんとの出逢いはもうだいぶ前で記憶もやや曖昧ですが、確か約8年…もう10年になるかなぁ…という頃に私がベースとして参加させていただいていたバンドが出演したイベントにツルタハルさんも出演されていた…場所は確か福島県の白河市だったかなぁ…というのが最初だったように思います(南湖公園内のカフェでのイベントだった印象が強いんですが、それが初めてだったかはかなり曖昧です)。
 そしてそれを皮切りに、その後も何度かご一緒させていただいて、恥ずかしながらこの頃ではほとんどやっていなかった私の弾き語りなどもご覧いただいている珍しい方です(いや、見たくて見たわけではないでしょうけどw)。

 そのツルタハルさんの最初のインパクトは、主要な楽器がオカリナだということなんですね。
 ステージ上に何本ものオカリナをお持ちになって、曲のキーや雰囲気等によって持ち替えて吹くんですが、その合間にちゃんと、オカリナという楽器の特性や種類ごとの特徴等をお話になったりしつつ、お客さんをどんどん引き寄せていく様は本当にすごいなと思ったものでした。
 しかもオカリナで演奏する曲が特徴的なんです。普通オカリナと言えばちょっと牧歌的というかほのぼのとした感じの曲が多いじゃないですか。ところがツルタハルさんの曲は本当にバラエティー豊か。ふわっと暖かい曲ももちろんありながら、意外にもめちゃくちゃダークな雰囲気の曲もあって、「ツルタハル」という人の心のレイヤーの重なりがいかに複雑なのかと感じさせられます。
 とまぁ、オカリナを主要楽器として選んだというところにも彼女なりのオリジナリティーを感じましたし、その上、その楽器から生み出す楽曲がまたオリジナリティーを感じさせる…と、ちょっとこれはすごいなと思ったものでした。

 しかも、しかもですよ…ほら、オカリナを主要楽器としている方って普通インスト楽曲がメインになりますでしょ。だってオカリナを吹いているとほら、口がふさがるから歌えないんで。ところがツルタハルさんは違うんです。なんと歌もすごい。すごいとか言うといわゆるパワー・ヴォーカリストが思い浮かぶかもしれませんが、ツルタハルさんの歌は、チョー柔らかい声からけっこうガツンとくる強い声まで、まぁ〜とんでもなく幅の広い表現力を自在に操るんですね。野球で言えば、とんでもなく多彩な変化球を自在に操るのにストレートもなかなか速いという…それってダルビッシュじゃん…いやいや、自分が野球選手でもないのに野球に例える意味はないんですけどw
 え? オカリナを吹きながらどうやって歌うんだって? そりゃあ歌っている時にはオカリナは吹いてませんよ。じゃあ伴奏は…って? なんとギターも上手いんですよ。それもまたいい雰囲気のギターを弾くんですよねぇ。いや、めちゃくちゃハイテクなことをしているわけじゃないんですよ。でも使っているコードがオシャレだったり、アルペジオのタメに余裕というかいい感じの「間」を感じたり、ちょっと独特の雰囲気があるんですよねぇ。
 これもオリジナリティーだと思いませんか? 「オカリナだからインスト」とは決めない。曲によってはオカリナさえ吹かずにギターで弾き語りもしちゃう。だから見ている方は、いろいろのバリエーションのツルタハルさんを、ちょっとおもちゃ箱的に楽しめるということもあると思うんです。またその作品がめちゃくちゃいいので、本当にツルタハルさんの世界のいろいろな面を楽しめるんじゃないかと思うんですね。

 さらにさらに、ツルタハルさんの活動形態にもオリジナリティーがすごい。ただライヴをやるだけじゃないんです。
 例えば最近では、カフェでライヴというよりBGMとして歌うとか、演劇の劇中音楽をその演劇と一緒にライヴでやるとか、お菓子のCMソングを作るとか、そのお菓子の絵本を作るとか、スーパーマーケットの店内で地元名物の盛り上げと関わる歌を歌ったり(しかもそれで「ケンミンショー」に出たり)、お子さんの卒業式の動画をそのお子さんの学校から依頼されて作るとか、琴やハープとコラボしたり、読み聞かせをしたり、ラジオのパーソナリティーもやるし、オカリナの先生をやったり、その教室の発表会をプロデュースしたり…ねっ! 最近だけでもこんなにいろいろなことをやってるんですよ。こんな人なかなかいなくありません?
 この行動の多彩さの源泉はなんなんでしょう。もうバラエティーに富みすぎていてツルタハルさんが次になにをするのかまったく予測がつきません。しかしこうした多彩さも彼女のものすごいオリジナリティーだと思うんです。
 これね、なかなかできることではありませんよ。だって、未体験なことをやるってドキドキしたりするじゃないですか。自分にできるかなと不安になっちゃうんじゃないかなと思うんです。例えば自分だったら、演劇にライヴで音楽をつけるなんて、その準備段階から緊張しそうですし、本番なんてさらにすごく緊張した挙句にボロボロになりそうなんて思っちゃいますものw でもツルタハルさんはやっちゃう…できちゃう…すげぇなぁと思うんです。

 こうしたツルタハルさんのオリジナリティー数々ですが、ではなぜ彼女はこんなことができてしまうのかということですね。こうしていろいろ書いてきてみて思うのは、つまり彼女は、既存のカタチにほぼ全くこだわらないということなんじゃないかなということなんですね。「オカリナ奏者といえば普通こうだよね」とか「ミュージシャンならこういう活動だよね」というような、容易に想像できることもやりながら、実はそれらにはほぼこだわりなく、場合によっては思い切り外れていくことも全くいとわない…ということなのかなと。
 これっておそらくなんですけど、ツルタハルさんのスタンスとして、「これは面白そうだ」と思ったらやってみる、ということを(意識してか意識せずかは分かりませんが)やれちゃってるというかやっているということかなと思います。
 もちろんそれを難なくやってのけちゃう力量はとんでもないものがあると思うんですが、でもやろうと思うところからもうスタンスが違うんだなぁと思うんです…いやぁ、自分なんてもう歳を取れば取るほどいろいろ面倒になって新しいチャレンジなんてほぼしませんもんねぇ…面倒だから無理なことするとすぐイラついちゃったりするし(ダメダメじゃんw)。

 といったツルタハルさんのスタイル、いかがですか? これはなにかモノ作りをしている人はもちろん、それ以外の普通にお仕事をしている人にも参考になるアクションのカタチだと思います。自分がやっていることから、少しでもなにか違ったカタチを作り出すことができるのか。なにか違う活動につながる可能性があるのか。こんなこともできそう? あんなこともできそう? こうしたらどうかな? ああしたらどうかな?…なんて考えを広げていく際の、一つのモデルケースとして、とてもいいのではと思います。
 そんなツルタハルさんの活動は、ツルタハルさんがこのSpinartで連載してくださっている記事や、現在ミヤラジで担当している番組の中等々で詳細に触れていただくことができると思いますので、是非読んだり聞いたりしていただければと思います。
 ツルタハルさんの連載記事はこちら。
 連載執筆者・ツルタハル
 ミヤラジでやっているラジオ「ハルとナオミのブラックホール」は、ミヤラジFM77.3、毎月第3火曜日15:00〜15:55。
 こちらはスマホアプリ「FMプラプラ」からもお聞きいただけます。


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