2019/05/30
静岡県出身、造形家/演奏家。
農業高校造園科卒業、美術音楽共に独学。
美術家、演奏家、パーカッション、ディジュリドゥ、ムビラ奏者。
20代前半人...
初個展で個人美術館を経営する方の目に留まり次の個展が決まりました。
この方はコレクターで、和菓子屋で財を築き、2億円程かけ美術館を建てたという経歴の方でした。
出逢ってから4年間にその方の美術館で企画個展8回グループ展1回と数点の常設展示を経験させていただきました。
展覧会をする事で多くの方と出逢い、得難い経験を積むことができました。そういう経験を積むことで総ての事に感謝する気持ちが生まれてきました。
創る事が楽しくて楽しくて、創り始めると別のアイデアが生まれてくる。自ずと時間の許す限り創り続ける。
そうやって、寝ても覚めても制作する人生に突入していきました。
考えてみると今まで何をしていても社会からはみ出し気味に生きてきました。
たいがいやりすぎて怒られる。
ところがアートに出逢ってからは、やりすぎると褒められる。イヤもっとやっちゃえと煽られる。
本当に面白いですね。
そして、この美術館での展示は自分の作家人生の基盤を形成する得難いものを幾つも授かりました。
とにかく自由に展示させてくれたことに本当に感謝しています。
何というか実践を通じ良くも悪くもねじ曲がらずに心のままに進む事が出来たように思います。
私の場合は基礎的な水平、直角、強度、樹の性質 石の性質等を、大工と造園業時代に実践で学んだ事がとても役に立っております。
また、丸鋸やチェーンソー等道具の扱いや刃物や機械の整備も、アートにたどり着くまで時間的には随分遠回りしたのですが振り返れば本当に人生無駄な経験は無いと今は感じています。
館長は私を無償でいろんな人に売り込んでくれました。ですので私も作品制作は当然として、それ以外でもできる事は惜しまず手間暇かけ、DMを配ったり多くの展覧会に足を運びました。
あと短期間に何度も展覧会を開くとお客さんは減っていくのではないかと心配しましたが、やってみるとその反対で増えていくということがわかったのも大きな事でした。
何回目かの個展の時に久しぶりに木の椅子を作り展示しました。その作風に館長がいつも以上に興味を示していただき、この丸太からの彫り出しの椅子10点制作したら個展を企画してくれると言ってくれました。
この時館長は材料との出逢いや制作期間など考慮すると3年以上先になると踏んでいたようでしたが、一年程で10点以上制作し「誰も見たことのない椅子展」という展覧会を開催することが出来ました。
その展覧会の一年後、16年続いた美術館は閉館。(今でも形を変えて様々な活動はしていますが)何というかチャンスの神様は待ってくれないとよく聞くのですが、自分はいつもギリギリ首の皮一枚引っかかる。思っても見ない所から這い上がる。そんな人生なようでして。
館長の目に留まった作家は数名おり、最初は殆ど無名でしたが後に皆それなりに認められる地位になっており、俗に言う先見の目がある人というやつで…。
10年以上の付き合いになりますが、私の作品も館長が良いと言ったものは少しずつですが評価されてきているように思います。
こんなふうに書くとトントン拍子みたいだけれども、作家生活はいいことも嫌なこともいっぱいあります。
ですが全ては自分の責任なのでそれが何であれ飲みこむしかないのだから、いつも楽しみながら前向きに歩いています。
一般的な贅沢というものよりも毎日自由に創作できる環境をこのまま持ち続けていければいいなと思い、日々淡々と生きていきたいと思っております。
皆様今後ともよろしくお願いいたします。
TOPの写真の作品は【ブレイン】です。
以前から創作中に思いついたり、気が付いたことを自分なりにまとめている文章と絵をブレインと称し作品化しております。
もともと捨てられた絵本を彫刻しようと考えたのが始まりで、気が付けば本になっておりました。
【Brain】【Red Brain】【Yellow Brain】【Blue Brain】【Black Brain】
更にこちらをまとめた
【Brain 1 キノウミタリュウ】【Brain 2 未来の記憶】
を発表しております。
オフィシャル・サイト
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2013制作 水彩画 size A4 株)第一建設蔵
静岡県出身、造形家/演奏家。
農業高校造園科卒業、美術音楽共に独学。
美術家、演奏家、パーカッション、ディジュリドゥ、ムビラ奏者。
20代前半人...
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