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白砂勝敏(Shirasuna Katsutoshi)

静岡県出身、造形家/演奏家。
農業高校造園科卒業、美術音楽共に独学。
美術家、演奏家、パーカッション、ディジュリドゥ、ムビラ奏者。

20代前半人...

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はじめまして 造形家・演奏家 白砂勝敏と申します。
Spinart代表の清水さんと出逢い、コラムを書かせていただく事になりました。
以後よろしくお願いいたします。

本当に人の縁は不思議なもので振り返るとそういうもので生かされている事が実に多い気がいたします。
アートの世界に入り込んだのも今回の執筆も偶然?の出逢いでした。


子供のころから毛バリを巻いたりと下手なりに物を作るのは好きでしたが、全く美術というものに興味がないというか意識すらない人生を歩んでいました。
20代は大工や造園業をしながら一年の半分以上は旅をしていました。(これについても今後何か記事にしたいと思います)
35歳の時知人の勧めではじめて地元の美術館へ行く事になり、そこでよくわからないなぁ~と思いながらひまわりの絵を眺めていると、おじいさんに声をかけられました。

おじいさん 「何かやってるの?」
私     「アクセサリーとか作ってます」
おじいさん 「うちで展覧会やるか?」
私     「えっ でも高いのでは?」
おじいさん 「いや、タダだよ」
私     「ええっマジですか~」
おじいさん 「マジ」

っと今考えてもあり得ない。
(通常、公共の美術館の企画展は会議等で審査して決まる)

実はこのおじいさん、この美術館の副館長でした。
アウトローな作家を発掘するのが好きなようで、年間数個の企画展の枠を独断で決定することが出来る方でした。 にしても作品も見ず、私の外見だけで話がまとまってしまったのには本当に驚きました。

確かに変な格好だったのかも…というか普段着でしたが、自作の派手目なハンチングをかぶり自分で染めたツナギを着て片足は穴の開いた安全靴もう片足もボロボロのブーツ。
(後日談ですが、服の色彩等からフンデルトバッサーという作家を連想したそうです。)

これが自分とアートとの衝撃的な出逢いで、そもそも個展が何なのかもよくわかっていない状態で決まった話でした。
それでもいつもガチで生きたいという思いが強く、やるからには全開でやろうと思いました。

当時、単に安かったからという理由で、NPOがやっている陶芸の窯がいくつもあるような施設のアパートに住んでいましたので、自ずと陶器に意識が向き、陶器の仮面とアクセサリーの入り混じるおかしな展覧会になりました。

なんだかフツーじゃない感じが評価されたのか多くの方が足を運んでくれましたので、結局一ヵ月間毎日展覧会の会場に出かけました。

そんな中、今度はそこに訪れた個人美術館の館長さんに声をかけられ次の個展が決まりました。
そして、この方との出逢いが、その後の自分の人生を大きく左右する事になるのでした。


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白砂勝敏(Shirasuna Katsutoshi)

静岡県出身、造形家/演奏家。
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