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Logo Mark論理的ボイストレーニング「丹田」から考察する演歌の「こぶし」とは?~「こぶし」について その1

やま♪げん

Singer、ボーカルトレーナー。
アルバム「眠れぬ夜のために」、iTunes、Google Play、Amazon、Spotify、等、各種ストリーミングサービスで発売中。「やま...

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皆さん!こんにちは!!
「やま♪げんボーカル教室」インストラクターのやま♪げんです!

昨年もそうだったと思うのですが、この季節は台風が来るせいかお天気のあまり良くない日が続きますねぇ…。
まるで、梅雨が一年に2回あるみたい^_^;
お天気が良くないとなんだか身体に力が入らずやる気もあまり起きませんよね~(~_~;) 気圧の変化で声が嗄れてしまうことも…。こんな時はなるべく声を出さず声帯の炎症を和らげてあげた方が良いのですが、日常生活において全く喋らないで過すことは難しいと思います。そんな時は、喋る時の声から気をつけましょう。
注意点は、この3つ!
・声帯は軽くアタックをかけるだけ(声帯はあまり鳴らさず、炎症を早く抑える事を心がけましょう)。
・表情筋・口角をなるべく上げて喋る(軽くならした声帯を、口腔内で響かせて声量アップを図りましょう)。
・子音をはっきり喋る(息がしっかり出るので、声帯を強く鳴らさなくても言葉が伝わります)。
それともう一つ!
(最近。YouTube等で観て実践しているのですが…)口角と表情筋をアップさせるのと一緒に上を向いてガッツポーズをすると抵抗力が上がって元気が出てくるのだそうです!
実際。朝やってみると、爽快な気分になりますよ(^o^)
これから、徐々に空気も乾燥して声帯には辛い季節になってきます。日常生活から声帯をいたわって、健康的に歌っていきましょう(^o^)

さて!前回の本コラムでお話しした「丹田」に関するお話を、もう一つしていきましょう。
「丹田」に関しては、前回のコラムで説明していますので、そちらも合わせてご覧下さい。
「腹から声出せ!」の真実
演歌歌手の人が、節の後半でのロングトーンで音程を細かく上下させることがありますよね。演歌では「こぶし」と言われているテクニックです。イメージとして一番思い浮かべやすいのは五木ひろしさんが拳を握って出している時の歌声でしょうか。どちらかと言えばコロッケさんのものまねの方が有名ですが…^_^;
コロッケさんと言えば、私が銀座で歌っていた頃に一度お目にかかったことがあります。その際。私達は丁度演奏の最中だったのでステージに上がって頂いて “When a Man Loves a Woman(男が女を愛するとき)”を歌って頂きました。「コロッケさんが洋楽!?」と失礼ながら少し驚きでしたが、「(岩本)恭生くんみたいに上手くは歌えないけど」と仰りながらもテレビで拝見しているそのまま!表情筋を「カッ!」と上げて素晴らしい歌を聴かせて下さいました。とても穏やかで丁寧な方だった印象があります。

話が大分逸れてしまいましたが、この「こぶし」。
「これぞ演歌!」といったテクニックですが、ロックやポップスの世界では「フェイク」と呼びます。ホイットニー・ヒューストンなどのR&Bシンガーが細かく音程を上下させるあれです。
決まるとかっこ良い、この技術。これと「丹田」にどう言った繋がりがあるのでしょう?
では、具体的にお話ししていきましょう。
先ほどお話しした五木ひろしさんが拳をにぎって上体を落として踏ん張った体勢で「こぶし」を回している時、またはホイットニー・ヒューストンが透き通るようなハイトーンで「フェイク」をかけている時、身体はどういった状態になっているかと言うと…。
五木ひろしさんの「こぶし」を回している時の姿勢を見ると、一見全身に力を入れて踏ん張っているように見えますが、いかがでしょう?今一度、良~く見てみて下さい。渋いお顔に騙されそうになりますが、意外と全身は脱力しているように見えませんか?実はこの時。力が入っているのは、おそらく「丹田」だけだと思って頂いて間違いないと思います。
ビブラートをかけるときもそうですが、「こぶし」を回したり「フェイク」をかけたりするとき、つまり細かく音程を上下させるには「息を出し続ける」事が大切になってきます。因みに…。そう言う意識はあまりないと思いますが、実は歌っている時は常に息は出ている状態なのです。普段、歌う時に「息」を意識すると表現に幅が出来、意外にもより楽に歌えるようになると思います。
「息を出し続ける」のに必要な事…。このコラムを毎回読んで下さっている方は、もうおわかりですね(*^_^*)
「腹式呼吸」です。この腹式呼吸で肺に溜まった空気を効率よく出し続ける時に、身体に力を入れる唯一の場所。それが、何を隠そう「丹田」なのです。
前回のコラムで書いた「お腹から声を出す」のと同様、脱力し腹式呼吸で息を肺に溜めた上で「丹田」に力を込めて「こぶし」を回して(「フェイク」をかけて)いきます。
『「こぶし」や「フェイク」をかけるときに、上手く音程が取れない。』とお悩みの方は、この「丹田」に意識を持って歌ってみてはいかがでしょう?
お試しあれ(^o^)

今回も、最後までお付き合い頂きありがとうございましたm(_ _)m
次回は、上手に「こぶし」を回すための、具体的な練習方法をお話ししてみたいと思います。お楽しみに!

「丹田」から考察する演歌の「こぶし」とは?~「こぶし」について その1
「こぶし」の練習方法~「こぶし」について その2

【Live Information】

2021年
10月30日(土):小寺良太(ザ・ぶどうかんズ、moke(s)、ex.椿屋四重奏)ドラムスクールライブ@新松戸Fire Bard
11月6日(土):やま♪げん弾き語りLive at Billy’s fes@下井草Billy’s Bar Gold Star

※チケットのお問い合わせは、以下のメールまでお気軽にご連絡ください。
 メール

「やま♪げんボーカル教室」では、生徒さん絶賛募集中です(^^♪

コラムの内容を、実際に体感してみませんか?
スタジオレッスン:60分5,000円、オンラインレッスン:60分5,000円。
体験レッスン、随時受付中! お気軽にご連絡ください(^O^)/
※お問い合わせは、アーティスト紹介ページをご覧ください。
アーティスト紹介・やま♪げん

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アルバム「眠れぬ夜のために」、iTunes、Google Play、Amazon、Spotify、等、各種ストリーミングサービスで発売中。「やま...

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