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Logo Mark連載記事

Logo Mark歯を磨く様に演じる脚本を書く、書かねば…

鵜飼雅子

舞台役者、朗読家、アトリエほんまる 副支配人。
日本演劇教育のさきがけ的な存在である劇団らくりん座の正式団員として全国各地で公演を経験。
朗読や表現、コミュニケーショ...

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これまで何度となく芝居の脚本を書く機会に恵まれた。この脚本を書くというのはとても難儀な仕事で、自分だけかもしれないが、夢の世界やらを作り上げなくてはいけなく(まぁ現実に近い世界でもよろしいのだが)、そうそう筆が進むものでもない。
これが書きたい!と言うものがあると良いのだが、私の場合、特に最近は“台本を描きたい!”が先にきている。書ける方がいろいろな面で、有利な気がしているからだ。
数年前は1ヵ月に1本、短編を書いていた。3時間ほどファーストフード店にこもり、必要に迫られ15分程の健康に関する一人芝居をインターネットで資料を調べつつ、一気に書き上げていた。たまに次の日読み返し、なんでこんな風になってしまったんだろう!?とあまりの駄作に失望し、そのまま破棄してしまう時もあるのだが…。
本当は、シェークスピアの『夏の夜の夢』の様な素敵な世界を描きたいのだが、執筆畑で育っていなく、悲しいかな、超現実主義の私は、ファンタジーな世界から程遠い思想の持ち主である。
そこで、1から考えるのは難しいので、すでにある小説をセリフを使って表現するのがよかろうと前回は、海野十三の『透明猫』を芝居仕立てにしてみた。海野十三は日本SFの元祖の1人で、発想がとても愉快なのだ。それに、彼の本は、著作権が切れているので、公演をしても著作権使用料がかからないので、とても有難い。
『透明猫』とは、少年が見つけた目玉以外が透明な猫で、連れて帰って可愛がっていたら、その少年の姿もだんだん薄くなり、とうとう透明になってしまったという話。
その時、丁度一緒に公演をさせて頂く予定が有り、その方に、なにげに『私今、台本を書いているんです。』とこの時も言ってしまったので、この作品に決まり、台本執筆を絶対完成させなければいけない状態になってしまった。
小説と芝居の脚本の違いは、小説はその設定、いる場所や人物等が説明形式で表記されているが、芝居の脚本はそれをその場の空気とセリフで観客にわかってもらわなくてはならない。もちろん“時は何世紀の日本栃木県”と言っても良いのだが、今回はそれは避けた。
これは余談だが、文章を書き慣れている人が、芝居の台本を書くと、やたらと一文が長くなるらしい。そう小説の様に。日常会話ではそんな長い文章は存在しないし、短い会話文で育った私は、長文を語るのは苦手分野である。
まず、この脚本で猫を見つけたのは、父親の仕事場へお弁当を届けに行った帰り道の草むら。そこで少女が語るのだが、自分は小学校の帰り道、そんなに独り言は言わなかったなぁと思いつつも、登場した少女に観客相手にしゃべらせていった。
そして、話の中では、見ている方に身近に感じてもらいたかったので、スイーツが出るシーンも、ただ単にお菓子ではなく、“宇都宮東武デパートで買ってたケーキ”と宇都宮でこの名前を出されたら、『おー!お高くて、美味しい所で買ったのね』と感じられるように、具体的名称も入れてみた。
目玉焼きの話題の時には醤油?ソース?の話も勿論、持ち出した。
そして、今回はアナウンサーの方と私(役者)の2人作品だったので、語りと芝居をうまくコラボレーションさせたいと考えていた。
そしてアナウンサーの彼女には、素敵な語りと、役として2役。お母さんと、おー!アナウンサーがこんな役もやるんだと思わせるように、六さんという的屋のおじさん風な役も配役した。
私がやると小道具が多いと言われつつも、今回もめげずにマフラーやらサングラスやら軍手やら小道具をいろいろ出し、おとぼけちゃんを出してみた。流石に相方のツッコミはお上手で、台本に書いたものの、ボケの苦手な私も救われ、満員御礼で終演した。
そしてこれももう過去の事。もうそろそろ1本書かねばとは思っている。思っているのになかなか筆が進まない。やはり公演日を先に決めないと私の場合進まないのかもしれない。そろそろ計画しますか…。

アートヴィルスの発足から終演までのドキュメント映像上映

アートヴィルスの発足から終演までのドキュメント映像が、鈴木智監督により「コロナとアーテイスト」作品として 2021年1月10日、beoffにて、午後2時・4時、上映となります。

料金:一般1,000円、学生500円、小学生以下無料(保護者同伴)
定員:各回50名

上演後は、ゲストトークもあります。
鈴木智(監督)、小川倫生、鵜飼雅子、ベイトオル

ご予約は11月23日より受付開始。
こちらのメールにて受付ます。
ご予約メール

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鵜飼雅子

舞台役者、朗読家、アトリエほんまる 副支配人。
日本演劇教育のさきがけ的な存在である劇団らくりん座の正式団員として全国各地で公演を経験。
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