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白砂勝敏(Shirasuna Katsutoshi)

静岡県出身、造形家/演奏家。
農業高校造園科卒業、美術音楽共に独学。
美術家、演奏家、パーカッション、ディジュリドゥ、ムビラ奏者。

20代前半人...

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私は素材との出逢いや、イメージが湧く瞬間、何とも言えない喜びを感じている。だがこれまでそういった制作の初期衝動について話しても意味がないというか他者が聞いても面白くないだろうと勝手に思い込んでいた。展覧会に来た方が、これはどうしてこうなったのですか?とよく聞かれる。そしてこれはこういう経緯で手に入り、こういう流れの中でこの作品になっていったんです。みたいなことをお話しすると、とても楽しそうで、より作品との距離が近くなったと言う方が多いので、少し前から「人が聞いても面白いのかもしれない」と感じ始めていた。
ある時知人にそういうトークや内容をアウトプットしてみてはと言われ、今後色々な形で制作秘話をUPしていきたいと思っている。

そもそも私の作品の多くは素材との出逢いから始まる。

出逢った素材との対話が進むにつれ感情が抑えきれなくなり制作に取り掛かる。
といってもじっくり会話するようなものではなく、物との対話は瞬間的な物が幾つか同時に突き刺さるように閃き抑えきれなくなる。それはとても鋭利な感じなのだが刃物や針の鋭利さとは違い、なんというか、瞬間的に幸福感や高揚感に包まれるというか温かなイメージだ。

素材から受ける情報(インスピレーションや硬さや成長痕や色彩や私のところへやってくる経緯等)私は様々なものが絶妙に絡み合って存在していることにも強く興味を惹かれている。
どうしても彫刻するための単なる素材として見る事ができないので、自ずと素材に寄り添った作品になっていく。樹ならその樹の成長痕や粘りや硬さ、油分といった特性、虫食いや腐りなどの個体差、そういったものを読み取り自分の美しいと思うラインをバランスを取りながら彫りだしていく。私は自然界の生命力にとても魅力を感じ、力強さや儚さ等を感じる度に心動かされ、そういった素材から生きる気力を沢山頂いている。

素材との出逢いは様々である。
数十年前にどうしても気になり海岸などで拾い集めたもの、その基準を当時は考えることもなかったがアートに出会い、年と共に自分の内面と向き合いそういう行為が少しずつ紐解けていく。
それは自分の美意識の集積という事なんだと今なら理解できる。何より自分の中に美意識がある事に先ずは驚いたのを覚えている。また自分の中の本当の気持ちを具現化した感じで、一つ二つではわからなかったものが100個くらいならぶと一種の好みや、なんというか流れみたいな物が見えてくる。私にとって作品を創るのは自分探しの旅なのだと思っている。

前振りが長くなってしまったが、次回から「創作ヒストリー」第一回目に最近制作発表し始めている【washboard】(パーカッション)についてお話させて頂こうと思う。

                         次回へ続く

写真は【漂流物で創った楽器】
こちらの作品は留め具や指サックや肩紐等総て漂流物のみで創った楽器です。今後は道端で拾ったものだけで創った楽器や森で拾ったもので創った楽器等制作していく予定です。


創作ヒストリー 素材と創造の物語
創作ヒストリー 素材と創造の物語 - NO.1 Singing Washboard
創作ヒストリー 素材と創造の物語 - NO.2 ホシノタマゴと植物種子
創作ヒストリー 素材と創造の物語 - NO.3 未来の扉と那須塩原
創作ヒストリー 素材と創造の物語 - NO.4 【Brain III 向こう側の銀河 完成!!】

漂流物で創った楽器 ウォッシュボード washboard

漂流物で創った楽器演奏動画です。

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白砂勝敏(Shirasuna Katsutoshi)

静岡県出身、造形家/演奏家。
農業高校造園科卒業、美術音楽共に独学。
美術家、演奏家、パーカッション、ディジュリドゥ、ムビラ奏者。

20代前半人...

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