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Logo Mark脳内伝言板ターザンになりたい〜西表島へ後編

白砂勝敏(Shirasuna Katsutoshi)

1973年生まれ 静岡県出身 造形家/演奏家 農業高校造園科卒業 美術音楽共に独学。
パーカッション ディジュリドゥ奏者。

二十代前半人生は一度きりだと腹をくく...

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飛行機に乗った事がなかったので飛行機にのって石垣島まで行きそこから船で西表島へ〜。
初めての飛行機で靴まで脱がされチェックされ飛行機ってやっぱり警戒厳重だなとか思ったんですが、後で聞くと国内線で靴脱がされるなんてありえないと皆に笑われました。
よっぽど怪しかったのかな

西表島の一番端っこに南風見田というかつて第2次世界大戦の末期に波照間島の全島民が集団疎開したがマラリア等が原因で廃村になった村があり(といってもすでにジャングルにのみこまれていますが)そこから海岸沿いに奥へ行ったところのジャングルを少し切り開いてそこに住み着くことにしました。

そこは多分キャンプ禁止なのかもしれませんが、幸か不幸かキャンパーの聖地と呼ばれている場所でした。
後に旅人となる為の色々なものがそこにありました。

その辺りの地形は岩場と小さな砂浜が交互にあり当時ビーチには時々人が住み着いていました。
一つのビーチにはたいがい一人。まさにプライベートビーチ。
私を含めて2〜3人長期滞在している人がいました。
長期滞在者の殆どが一年の内3か月間製糖工場(サトウキビの工場)へ住み込みメシ付きで働き月25万×3か月を稼ぎ、残りはビーチで過ごすというスタイルでした。
私がいる時で長い人で7年住んでる人がいました。
過去には20年位住んでた人もいたとの事。
そういえばビーチを3時間くらい歩いた所に「お父さんお願いだから帰ってきて」と書かれた看板がたっていました。流石に笑ってしまった。

島での生活はそれはそれは楽しくて生活に必要なものはたいがい海に流れ着いている。
モリや釣り竿やルアー、ビーサン、水は川の水を飲んでいたけれど湧き水ではないからあまりよくないのかもしれませんが、そのまま飲んでいたけれどあたる事も無く。

貝や魚、あとジャングルに入ればパパイヤがすぐに手に入りました。
朝起きて朝食を採りに海へもぐり昼間はぶらぶらしながら夕食の素材を採りに海川山を散策。
とにかく海が綺麗で遊んでいるとクモ貝やサザエやシャコガイが見つかる。
砂浜を掘るとあさり?みたいなのが採れ、釣りをすればフエフキダイやイカなど良く釣れました。

パパイヤは青いままのものを野菜代わりに食べるのですが、そのまま食べるとアクがあるので刻んで海水につけておく。
その他にも川には手長エビが結構いてあるとき白いタオルに反応することを発見しタオルを川につけてエビが出てくるのを待ちはさんだところを見極めて一気に引き抜くと釣れる。

魚も干潮の時に水たまりに逃げ遅れたものを狙い釣り糸と針だけもって泳ぎながら釣る「泳ぎ釣り」なるものを開発?魚にもよるが基本的には魚の後ろからそっと顔の前に餌をたらします。餌は砂浜にいっぱいいるアサリ。底魚なら殆ど100発100中で食料ゲット。

干潮時リーフを越えると一気に水深は10〜30m位あり透明度も半端じゃない。
宇宙に行った事はないけれど気分は宇宙空間を自由に進んでいるような感じがしました。

そこら辺まで行くと魚のサイズも大きく1〜2m位あるものもよく見かける。
小さいがサメにも時々遭遇した。

ビーチはサンゴのかけらと綺麗な貝殻でできていて本州でいう砂浜とはちょっと違う感じ。
綺麗な貝殻を拾っているうちに一日が終わるなんてこともしょっちゅうありました。

食料調達と昼寝だけであっという間に日が暮れます。
何にもないけど何でもある。時間はたっぷりあるがあっという間に過ぎていく。五感と肉体をフルに使う生活。
充実した日々というか今思えば覚醒した感じでした。
私の中でこの島は完全に宝島になっていきました。

それでも時々3〜4時間歩いてお米や調味料を買い出しに行きます。
その時アイスとかがやたらと旨い。その度現代人というリアルを突き付けられました。
3〜4月程生活してみたが文明の力を知ってしまった私にはやはり無理だと感じターザンにはなれず…。

かなりのモノを犠牲にしたけれど得たものは計り知れない。
なによりいつも付きまとっていた心の中の燻ぶりは完全に消え満たされていた。
心の底からドキドキして腹の底から楽しくて。不安も寂しさも噛みしめてそれすら楽しめるようになっていました。

考えてみれば目に見えない明日への不安より今を生きるトキメキが人生を豊かにする。だけれどそれを自分の人生に取り入れるのは難しい事かもしれない。思い切って飛びし、身をもって感じることでそのきっかけを手に入れたのだと思います。
とにかく動かなければ何も始まらないということも、動けば何か始まるという事も、シンプルな生活をすることで気付く事ができました。

兎にも角にも一区切りついてしまい、さてどうしようか?
色んな所へ行ってみるかなぁとなりここから長い旅がはじまりました。


「BRAIN II 未来の記憶」より

【大切な約束】
終わりが約束されている人生に
始めなければ何も始まらない
だけど始めた所で
なかなか進まないだろうから
早く始めた方がいいかもな
          白砂勝敏

【救世種】きゅうせいしゅ

2013制作
植物 ヒマラヤ水晶 鉄 銅 真鍮 ガラス カルダモン

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白砂勝敏(Shirasuna Katsutoshi)

1973年生まれ 静岡県出身 造形家/演奏家 農業高校造園科卒業 美術音楽共に独学。
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