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脳内伝言板地図のない旅 (10) 青森ねぶた祭り 2〜前回の続き

白砂勝敏(Shirasuna Katsutoshi)

1973年生まれ 静岡県出身 造形家/演奏家 農業高校造園科卒業 美術音楽共に独学。
パーカッション ディジュリドゥ奏者。

二十代前半人生は一度きりだと腹をくく...

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ねぶたのサイズをググってみた。台車(高さ約2m)も含めて、幅9m・奥行き7m・高さ5mの制限があり、重さは台車も含めて4トンもあるそうです。

演奏者そして跳人(ハネト)と呼ばれる踊り子を引き連れたねぶたが町を練り歩く。数十台のねぶたがあり多分みな企業ごとになっているのだと思う。
フェーリーターミナルに集まる旅人の中に常連の方々が毎年色々な企業さんにお願いして一緒にハネトとして参加させてもらえるように旅人を束ねてくれていた。これには本当に感謝である(個々に参加は可能のようだがあまりにも旅人の人数が多いためまとめて参加するようになったみたいだ)。
ちなみに私が参加させてもらった年は郵便局のねぶただったのを記憶している。

掛け声も独特で、らっせーらー らっせーらー らっせー らっせー らっせーらー と飛び跳ねながらひたすら叫び続ける。
こちらも語源は諸説あり本当のところはハッキリしていないらしいが、かなりいい言葉の響きで祭りの後もしばらくは頭の中から離れない。

期間中のハネトの数だけでも9万人との事。一台のねぶたで飛び跳ねているハネトの数は500人〜1000人位で力の限り叫び続ける。自分も、そして周りも。それが数十台町を練り歩くんだから壮観だ。とにかく何故だかわからないがみんな熱狂的に叫んでいる。それが相乗して伝染する感じ。あれは多分見ている人にも伝わるだろう。
実は毎晩踊っていたはずなのだけれど、踊っていた記憶が殆ど無いのだ。ただ飛び跳ねていただけなのだがエキサイトしすぎて一種のトランス状態だったのかもしれない。

ハネトは衣装に沢山の鈴をつけていて飛び跳ねるたびに鳴る鈴。あれだけのパワーのお祭りなので幸運のお守りというのもうなずける。観客に引きちぎられたりもするがそれも悪い気はしない。むしろより盛り上がったりするから面白い。
ただ紫色のタスキを頭や体に巻いていたんだけれど汗で色落ちが半端じゃなく毎日顏とかが鮮やかな紫色になって、これがまた中々落ちなくて苦労した事は覚えている。特に紫色のタスキは色落ちがひどかったみたいで参った。

祭りが終わり帰り道に観光バスが結構止まっているんだけど調子に乗って2〜3人でバスに乗り込み踊ってみたりもした。皆喜んでおひねりくれる人までいた。多くの人が非日常を楽しめる環境って凄いなと思った。

とにかく3km位の距離を練り歩くというかひたすら飛び跳ね、叫びずづける。もちろん終了時には皆クタクタで出し切った感満載。至る所で座り込みビールで乾杯している。こういうのは見ているだけでは味わえない独特の感覚がある。とても好きなシュチエーションだ。
もちろん一緒に祭りに参加することで旅人同士の信頼関係も更に濃くなっていく。

これが一週間毎日続く。朝起きると100%筋肉痛。しかも酷いやつでまともに歩けないレベル。ところがこれが本当に不思議なんだけれど夕方になり太鼓と笛の音が聞こえ始めると体がうずき始め、今日も跳ねるぞーって会場に着くころには何故か治っているのだ(笑)これは周りの友達も皆そうだったから人体って本当に不思議だ。

港から会場に行くまで駐車場や飲む関係もありバイクに2人乗りで行く事が多いかった。ハネト姿で100台位のバイクで走るとこれがまた気持ちを高揚させる。

ねぶた祭にはカラスとかハクチョウ(こちらはあまり知られていないらしい)と呼ばれる若者たちがいるんだけど真っ黒い恰好でタムロったり、時々ねぶたを遮って歩いたりする。とにかく数が多いいのと東北の暴走族とかが集まっているとか言われ報道等で事件的な事を取り上げるので印象は良くないようだが私の個人的見解では、若い頃に行き場のないエネルギーを持て余していた自分と被ってしまい悪い感じはしなかった。多分カラス達もねぶた祭りが好きなんだろうなと感じたし、真っ黒とか真っ白とかも単純にかっこよかった。

          青森ねぶた祭り3 へ続く~


BRAIN II 「未来の記憶」より

【突然やってくる】

突然やってくる ひらめき
なにがきっかけなのか解らないけど

そいつは突然やってくる

突然やってきて一瞬ですぎて逝くから
大切にしないとなにも遺らない

           白砂勝敏


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